トライガン(TRIGUN)のネタバレ解説・考察まとめ

『トライガン』とは1995年から『月刊少年キャプテン』で連載された、内藤泰弘による漫画作品。同誌が休刊したことで、1997年に連載休止をしたが、同年に続編『トライガン・マキシマム』の連載を開始。『ヤングキングアワーズ』にて2007年まで続いた。過酷な自然の中で人々が暮らしている砂漠の星を舞台に、主人公のヴァッシュがガン・アクションを繰り広げる。五つ目の巨大な月に大穴を穿った「フィフス・ムーン」事件後、ショックを受け2年間行方不明になっていた。しかし、相棒のウルフウッドのおかげで再び立ち上がる。

プラント崇拝を行っている一派のさらに一部が抱えるエリートの殺戮部隊。ウルフウッドが所属する組織で、彼いわく「殺し屋の寄り合い」。ちなみに、アニメではこの組織は存在しない。

フィフスムーン事件

作中では衛星が5つ存在し、その5番目にあたる巨大な月に大穴を穿ったことに由来する。
ヴァッシュとナイブズが接触した際、ナイブズによってヴァッシュのA・ARS(エインジェルアーム)が強制発動。ヴァッシュの抵抗により人類への大惨事は逃れたものの、A・ARS(エインジェルアーム)の発射の衝撃のみで巨岩の3分の1が消失した。上空にあった第5衛星に超大規模なクレーターを空ける結果となる。

ロスト・ジュライ事件

ヴァッシュが作中で最初に起こした事件。当時の惑星第2位の規模を誇る都市ジュライが一瞬で壊滅した。ナイブズによるヴァッシュのA・ARS(エインジェルアーム)強制発動が原因であり、そのショックによってヴァッシュ自身には事件当時の記憶がない。

A・ARS(エインジェルアーム)

ヴァッシュとナイブズがプラントとしての力を腕から出した際に、その腕が変化することについて名づけられた呼称。上記の通りプラントの力を利用しているため、比喩ではなく「全て」を破壊することが可能。ナイブズはこれを左手を刃先が平面化した次元の「刃」として自在に操り、ヴァッシュがナイブズによって強制的に共鳴させられた時には、右手が「銃」となって発動した。

黒髪化

プラントの生産活動や、ヴァッシュやナイブズのA・ARM(エインジェルアーム)などによる、プラントの力の使用とそれに伴う疲弊によって起こる現象。ヴァッシュは最終決戦時にほぼ真っ黒に染まったが、その60年後にも健在であることから寿命には影響しない。

真紅のコート

ヴァッシュのトレードマーク。紅い色はかつてレムから教えられたゼラニウムの花言葉に由来する。終盤では一時、プラントの力で真紅から黒へと変質していた。

シップ

メルカバルドル大砂洋の中心に浮かぶ船。かつて行き倒れていたヴァッシュを看護したことで、数世代にわたって彼の積極的なサポートをしている。ヴァッシュのコートや義手などは、このシップで発掘された技術を集めて作り上げられた。シップの住人は外界のことを「アウター」と呼んでいる。住人はアウターの人間に対しても大らかで、恩人であるウルフウッドやメリル、ミリィを手厚くもてなした。

『トライガン』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

ヴァッシュVS雷泥

第2巻#3「サムライショウ」での戦闘シーン。
銃社会の中、刀一本で渡り歩いてきたサムライである雷泥。ローラースケートによる曲線的な動きで、銃の狙いを外す。そして、ランダムな動きで銃が持つ距離の優位性を相殺するという魔人の名に相応しい力を見せつける。円の動きで一瞬にして距離を詰めて斬りかかる奥義「二重星雲(ふたえネビュラ)」でヴァッシュを追い詰める迫力の戦闘シーンである。

レム「どこにでも行けるのよ ヴァッシュ 今いるそこがたとえ暗闇でも… あなたの手の中の切符は いつでも書き込まれるのを待ってる だから だか…ら… 決して手放さないで 死ぬなんていわないでよ わたしと一緒に色々見ようよ歩こうよ 人も世界もゼッタイ馬鹿にしたもんじゃないから」

第7巻#2「セパレイトウェイズ」からのワンシーン。
レムが少年時代のヴァッシュに移民船のクルーになったきっかけを話しているときのセリフである。彼が他の人間とは違うことに気づき、やけになって自殺しようとした。しかし、レムから「どこにでも行けるのよヴァッシュ。今いるそこがたとえ暗闇でも…。 あなたの手の中の切符は、いつでも書き込まれるのを待ってる。だから、だか…ら…決して手放さないで。死ぬなんていわないでよ。わたしと一緒に色々見ようよ歩こうよ。人も世界もゼッタイ馬鹿にしたもんじゃないから」と声をかけてもらってから、人間の可能性を信じるように。そして、後のヴァッシュの行動原理の一つになった。

ウルフウッド「わかってる、わかってるがなあいつは馬鹿や。いってる事は現実を見ないガキのたわ言や。大馬鹿や。そんな事わかっとる。でも、でも…あいつは一度も言い訳をせえへんかった」

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