シャンクス（ONE PIECE）の徹底解説・考察まとめ

不治の病に侵されていたロジャーは、ラフテルに到達後ロジャー海賊団を解散。そして海軍に自主したロジャーは故郷である東の海（イーストブルー）のローグタウンで処刑される。その処刑を見届けたシャンクスは自身の海賊団・赤髪海賊団を結成するために動き出した。その時バギーも誘ったようだが、シャンクスのことを逆恨みしているバギーはその誘いを断っている。

加入順は不明だが、赤髪海賊団には副船長のベン・ベックマン、ラッキー・ルウなど個性的なメンバーが集まっていった。主人公モンキー・D・ルフィ率いる麦わら海賊団の狙撃手ウソップの父であるヤソップも加入している。

赤髪海賊団結成後に元王下七武海で「鷹の目」の異名を持つジュラキュール・ミホークや、元白ひげ海賊団で白ひげ亡き後に四皇の座についた”黒ひげ”マーシャル・D・ティーチと因縁ができたと考えられている。左目の三本の傷はこの間に黒ひげにつけられたという。

ポートガス・D・エースとの出会い

ルフィの義兄であり、海賊王ゴール・D・ロジャーの実子であるポートガス・D・エース率いるスペード海賊団と接触。エースが弟（ルフィ）が世話になったからと挨拶にやってきたのだが、二日酔いで機嫌が悪かったのか、シャンクスはエースの来訪を「宣戦布告の挨拶」と勘違いし刀を抜こうとした。しかしエースがルフィの義兄であることがわかるや否や笑顔を見せてエースをもてなす。

このエピソードは、『ONE PIECE novel A 2』という小説で語られている。エースがロジャーと同じ南の海（サウスブルー）のバテリラという島の出身であることや、ロジャーへの異常なまでのこだわりをみせていたことを気にかけていた。

東の海編

フーシャ村にてルフィと邂逅

『ONE PIECE（ワンピース）』の物語開始第1話が、シャンクスの初登場でもある。

シャンクス率いる赤髪海賊団は、東の海のゴア王国フーシャ村を拠点にして活動していた。シャンクスはそこで当時6歳だったルフィに出会う。ルフィに憧れを寄せられ、自分も連れて行ってほしいと懇願されるがシャンクスはそれを突っぱねてずっと断っていた。そんなある日ルフィは赤髪海賊団が海軍の船から奪った悪魔の実「ゴムゴムの実」を食べて能力者になってしまい、同時に泳げないカナヅチの体質になってしまう。そしてフーシャ村にやってきた山賊といざこざを起こし、ルフィは山賊に海に落とされてしまった。泳げなくなっているルフィを助けるためにシャンクスは急いで海へ飛び込む。そしてルフィを襲おうとした近海の主を鋭い視線で睨みつけて追い返した。ルフィは無事だったが、シャンクスはこの一件で左腕を失い隻腕となる。

1年ほどフーシャ村を拠点に活動していたシャンクスは旅立つことを決めた。そしてフーシャ村にはもう戻らないとルフィに告げる。ルフィはそんなシャンクスに自分で海賊になって海賊王になることを宣言。自分達を超えると豪語するルフィにシャンクスはロジャーから譲られた麦わら帽子をルフィに託し、「いつかきっと返しに来い。立派な海賊になってな」と約束をするのだった。

この時の懸賞金額は、10億4000万ベリーであり、四皇でもなかったことが明かされている。その後シャンクスも冒険や強敵との戦いを経て、ルフィがフーシャ村を旅立つ4年前に四皇と呼ばれるようになった。

空島編〜エニエス・ロビー編

赤髪海賊団と共に航海を続ける中で、エースが”黒ひげ”マーシャル・D・ティーチを追っていることを知った。ティーチはエースが率いる白ひげ海賊団2番隊の隊員だったが、仲間であるサッチを殺して逃亡。禁忌である仲間殺しを行った元部下であるティーチにケジメをつけるためにエースは一人ティーチを追っていたのだ。シャンクスはこれに嫌な予感がし、すぐさま白ひげに手紙を書く。しかし白ひげに自分で来いと一蹴され後日直談判に赴いた。エースにティーチの追討をやめさせるようにと申し入れたが、白ひげは「おれに指図するなんざ100年早ェ」と聞く耳を持たなかったため、交渉は失敗に終わった。

マリンフォード頂上戦争

エースはティーチに敗れ、海軍に捕まってしまう。そしてティーチはというとエースを海軍に突き出した見返りとして王下七武海へとなっていた。エースの公開処刑が当時海軍本部があったマリンフォードで行われることになり、エースを助けようとする白ひげ海賊団と海軍本部の全面戦争が始まる。後にマリンフォード頂上戦争と呼ばれる歴史に残る大戦争だ。ルフィも義兄であるエースを助けようと駆けつけ、一度は解放に成功したが、最終的にエースはルフィをかばって死んでしまう。病を患っていた白ひげも限界まで戦い戦死した。最早戦いの理由がなくなってしまった戦場で、それでも人々は戦い兵士や海賊達が次々に命を落としていく。そんな中シャンクスは赤髪海賊団を率いて「この戦争を 終わらせに来た！！！」と現れた。当時の元帥センゴクはシャンクスの停戦の宣言を受け、マリンフォード頂上戦争は終結するのだった。

新世界編

扉絵連載「世界の甲板から5億の男編」

本編がドレスローザ編でルフィの懸賞金が5億に跳ね上がった頃、扉絵連載では「世界の甲板から5億の男編」が描かれていた。そしてその最終話を飾ったのがシャンクスである。

新世界にある荒廃した島でシャンクスや赤髪海賊団の面々は誰かの結婚式に参列している様子。誰の結婚式であるかは明かされていない。

扉絵連載「押し掛け麦わら大船団物語 バルトロメオ編」

本編がホールケーキアイランド編に突入し、ルフィがビッグ・マムからサンジを奪還するため激戦を繰り広げる中、扉絵連載ではドレスローザ編で無理やりルフィの傘下に入った海賊達の物語が描かれていた。ルフィの大ファンで陸のギャングから海賊に転身したバルトクラブ海賊団の船長バルトロメオは、とある町を訪れてルフィのグッズ販売に勤しんでいた。そこはシャンクスの縄張りの町であり、町には赤髪海賊団の海賊旗が掲げられていた。しかしバルトロメオは事もあろうか、その海賊旗を燃やし民衆を驚かせるのだった。

世界会議（レヴェリー）

ルフィがサンジ奪還のために四皇ビッグ・マム／シャーロット・リンリンの縄張り万国（トットランド）に侵入。ビッグ・マムと一戦を繰り広げ、懸賞金は5億ベリーから15億ベリーへと上がった。シャンクスはその報が載った新聞を読みながら「………もうすぐ会えそうだな…ルフィ」とつぶやく。

その後、シャンクスは何故か世界会議（レヴェリー）の行われているマリージョアに赴いた。世界会議とは4年に一度開催される大規模な会議だ。世界政府に加盟する170ヵ国が参加するため、警備はいつも以上に厳重。そんな中、シャンクスは世界政府の最高機関・五老星の前に現れた。この時シャンクスは五老星に「君だから時間を取った」と言われており、敵対関係であるはずの両者に並々ならぬ信頼関係が構築されている様子がうかがえる。シャンクスは五老星に対し、ある海賊に関する話をしにきたようだが、それが誰であるかは不明である。

ワノ国

ワノ国にて四皇ビッグ・マムと百獣のカイドウが同盟を結んだ報告を受け、海軍本部ではあらためて四皇の戦力などを確認するために会議が開かれる。この時初めてシャンクスの懸賞金が40億4890万ベリーであり、赤髪海賊団が「四皇の中で最もバランスのいい鉄壁の海賊団」と海軍から評価を受けていることが明らかになった。シャンクスの懸賞金はこの時点で存命する海賊の中で3番目に高い懸賞金になっている。

ルフィ達がカイドウの居城に討ち入りをしてカイドウを倒し、ワノ国には再び平和が訪れる。その頃シャンクスはワノ国の近海にやってきていた。何故ワノ国にやってきたのか理由は明かされていない。平和になったワノ国を世界政府非加盟国家だとして取り締まろうとする海軍本部大将アラマキ／緑牛に対して覇王色の覇気を放ち牽制。離れた場所からワノ国の新たな将軍・光月モモの助達を救った。ルフィ達はモモの助がアラマキと戦うところを見ており、シャンクスの覇気も感じ取っていた。ルフィはそれに対して「懐かしい顔が浮かんだ」と言って笑う。

シャンクスは結局ルフィに会うことなくワノ国を去る。それは自分の縄張りで暴れたルフィの傘下・バルトロメオとけじめをつけに行くためであり、そして「ひとつなぎの大秘宝（ワンピース）」を取りに行くためでもあった。

未来島エッグヘッド島編～エルバフにて～