5分でわかる!音楽ジャンルを解説

ひとくちに音楽と言っても、クラシック、ロック、ジャズ、カントリー、EDMなど、そのジャンルは多岐にわたる。ここでは音楽のジャンルについて知りたい人のために、各ジャンルの解説と代表的な曲を紹介していく。

SKRILLEX - RAGGA BOMB WITH RAGGA TWINS ...

2014年日本でも世界的フェスUltra Music Festivalが開催され、じわじわEDMが日本にも浸透して来てるかなと思います。 主観で言うとテクノやハウスに比べ激しくごちゃごちゃして耳をつんざくような音が多いです。昔からテクノ・ハウスでやってきている人たちをEDMと一括りにすると怒られる場合もあるので気をつけてください

Crazy Astronaut - So Damn Tough

ゴアトランス・サイケトランスと呼ばれるジャンル。インドで生まれたゴアトランスには、インド音楽の宗教を思わせるようなリズム、音階が含まれている。「トランス」に含まれる共通の特徴は、幻覚や催眠状態に陥るかのようなうねる音。薬物をやったときのようなふわふわした陶酔した感覚を引き起こす。

CTS - Yume Be The Light

EDMとJ-POP、EDMとロックを融合したユニットも日本ではじわじわと頭角を現している。上記のCTSやバンドセットで独自のエレクトロを打ち出す2人組のsfprなど。

▼ヒップホップ(ラップ)

勘違いしている人も多いと思うが、ヒップホップとは音楽のジャンルだけを指すものではなく、アートやファッション、ダンスなどを含んだ1つの文化であること。70年代にアメリカで生まれ、ラップ、DJ、ブレイクダンス、グラフィティが四大要素と言われる。

ヒップホップミュージック、またはラップミュージックと呼ばれる音楽は、打ち込みを中心とした曲にのせて、リズムを合わせてセリフ調で韻を踏むもの。

・ヒップホップとラップの違い
ラップはマイクパフォーマンスのこと
ヒップホップはDJ(スクラッチ)、ダンス、グラフィティを含む

ヒップホップという呼称が音楽の1ジャンルであるように当たり前に使われているが、総体的なカルチャー・ライフスタイルであることを頭に入れておいてほしい。その黒人文化から生まれた音楽を正しくはヒップホップ・ミュージックと呼ぶ。

A Tribe Called Quest - Scenario

ヒップホップとR&Bの違いは何?という質問をよく見かけるが、まず時代も違うし発祥の仕方も違う。そもそもヒップホップは音楽だけを指すものではない。だが、どちらも黒人音楽であり、音楽的な特徴を見つけることは難しい。ヒップホップってR&Bの要素も多分に取り込んでるしね。

ざっくりとヒップホップ=話すような感じ、R&B=歌う感じって思って聴いてみてください。

Kanye West - Stronger

RHYMESTER 『It's A New Day』

少しおさらい。RHYMESTERは「ヒップホップ」のグループ。2人のMCと1人のDJで構成される。MCとは歌う人、ラッパーのこと。DJは曲を操る人ね。彼らの音楽は「ヒップホップ」。分かったかな?

▼レゲエ

ジャマイカで生まれたポピュラー音楽の通称。偶数の拍にアクセントを置いたリズムが特徴。通常のバンドセットにくわえてトロンボーン・トランペットなどのホーンセクションで構成される。

歌詞のメッセージ性が強いのは国の生活・政治状況に影響を受けてのこと。薬物、同性愛、政治批判、格差社会をテーマにしたものが多い。ラスタファリっていう宗教が絡んでたりとにかくルーツが濃いジャンル

現在はレゲエロックだったり、ミクスチャーロックだったり他ジャンルに取り込まれて元々の意義は薄まっている。派生ジャンルで押さえておきたいのは「ダブ」。例で紹介します。

Bob marley "no woman no cry" 1979

レゲエを語る上では欠かせない「レゲエの神様」

King Tubby - Flag Dub

「ダブ」はリミックスのようなもので、レゲエの原曲をリズムを強調したりリバーブやエコーをかけたりして編集・加工したもの。DJがミキサーをいじっているとき偶然生まれたものらしいです笑 機械でいじり放題なわけなんで結構ぶっとんでます。なんかもわもわする感じ。個人的には幻覚とか蜃気楼とかイメージします。

「睡蓮花」MV

そもそもジャマイカのポピュラー音楽を指す言葉なのにジャパニーズレゲエってどうなんだって感じもしますが。。。まあソウルですからね、ルーツや思想も大事だけど、かっこいい音楽ならいいんじゃないかと思います。でも正確に言うと湘南乃風は「ダンスホールレゲエ」です。これだけ聴いてレゲエ好きなんだよね~って言うと地雷を踏みます。

▼ジャズ

出典: www.amazon.co.jp

ジャズは一般的にジャンルとして判断しやすいが、70年代以降ロックやソウルと混ざり合い複雑な発展を遂げてきた。前述のレゲエと同じく2拍目4拍目にアクセントを置くオフビートのリズムにブルーノートという音階が基本。きちんとした音楽理論を理解しつつ即興性の高い演奏力を求められる高度な音楽として捉えられている。

アフリカ系アメリカ人(つまり黒人音楽)の独特のリズム感と西洋の楽器・音楽理論・形式が融合して生まれた音楽

ニューオリンズ・ジャズ、スウィング・ジャズ、モダン・ジャズなど年代を追って重要なものだけ紹介します。

George Lewis New Orleans Jazz Band - Mahogany Hall Stomp

最も古い、以降のジャズ音楽の発展の根幹ともなる「ニューオリンズ・ジャズ」。1900~1910年頃。コルネット(またはトランペット)、トロンボーン、クラリネットなどの3管編成で黒人が演奏する即興音楽。相手との掛け合いで手探りで生まれる音色にはとても魅力がある。ちなみに白人がこの形式で演奏すると「デキシーランド・ジャズ」と呼ばれる。

In The Mood

グレン・ミラーの名曲。「スウィング・ジャズ」に属する。「スウィング・ジャズ」は1930~1940年に流行したもので、白人たちによる大人数のビックバンドで演奏される。大人数で演奏するため全体のアンサンブルに重きを置き、即興で演奏される箇所はほとんどない。

Charlie Parker - "Confirmation" - YouTube

1940年代に確立されたのがモダン・ジャズ。ジャズはこれ以前と以後で大きく2つに区分できる。モダン・ジャズの起源にあるのは「ビバップ」。決まった譜面を演奏することに飽きたミュージシャンたちが、セッションしているうちに生まれたジャズの一形態。再び即興に重きが置かれ、腕比べのようなめまぐるしいハイレベルの演奏が増えていった。

Deodato - Also Sprach Zarathustra HQ audio

様々なジャンルを融合した音楽「クロスオーヴァー」。ジャズのクロスオーヴァーは70年代に流行。電子楽器やロックと融合し、新たなジャズの分野を切り開いた。「フュージョン」と呼ばれることもある。クラシックの「ツァラトゥストラはかく語りき」をジャズでアレンジしたこの作品は大ヒットした。

Jamiroquai - Stillness in Time

最後にアシッド・ジャズ。80年代後半から90年代にかけてイギリスで起こったムーブメント(元々はレーベルの名前)。ソウルやファンクを取り入れ「踊れるジャズ」を目指したジャズ初心者でも聴きやすい音楽。U.F.OやORIGINAL LOVEなどがここに属する。

▼ミクスチャー

出典: ticketcamp.net

和製英語なので日本特有の呼び方。いろいろなものを「混ぜた」音楽。ロックやメタルを基盤として、ファンクやラップを取り込んだり、ハードコアにレゲエを混ぜたり、その自由度は高い。

ラウドロックなど曖昧な分類のものもミクスチャーと称されることがある。「クロスオーヴァー」とも呼ばれる。

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@shingeki9302

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