バッカーノ!(BACCANO!)のネタバレ解説・考察まとめ

『バッカーノ!』とは成田良悟が書いたラノベ小説及び、アニメ作品である。物語は1711年、1930年、1931年、1932年の禁酒時代のアメリカを舞台に悪魔が作り出した不死の薬を巡りマフィアや爆弾魔、錬金術師や人造人間などの個性的なキャラクターが奮闘する群像劇だ。本作の見どころは舞台設定とキャラクターである。まず禁酒時代を舞台にしたアニメは本作を除くと『91DAYS』くらいである。その舞台設定の希少性に加え前述した個性的なキャラクターが本作にしかない見どころである。

CV:千葉進歩
不死者。マイザーやチェスと同世代の不死者。本編では、刑務所に服役中であり、その不死の能力を目的に「幽霊」から狙われる。娘のシャーネとはテレパシーで会話をすることができ、この状態ではシャーネは口をきくことができる。

エルマー・C・アルバトロス

CV:大畑伸太郎
不死者。常に笑顔で楽観的。セラードが船員を裏切って殺戮の限りを尽くしていた時も「話せばなんとかなる」と楽観的な面を見せる。その明るい部分を悪魔に魅入られ、「願いを聞いてやる」と言うと「マイザーの面倒を見てくれ」とお願いする。アニメではあまり重要な役目は持たない。アニメでは描かれないが、ヒューイと同じ「魔女の子」で、笑顔の為なら手段を選ばない「笑顔中毒者」。とある宗教団体の生贄として虐待を受けながら育ち、感情の区別を失った。そのため相手の笑顔だけを信じ、笑顔と幸福を望み続ける狂人という小説版を読むと分かる。

ベグ・ガロット

CV:金光宣明
早口な薬剤師の男。アイルの父の依頼で麻薬を調合した。後に粗悪品となって流通しているのを知り、確認のために再来した。後の不死者。

悪魔(ロニー・スキアート)

CV:神奈延年
マイザー達に「不死の酒」を授けた存在。本人曰く「知恵をつけ過ぎた錬金術師」。口癖は「まぁいい」。「マイザーの世話を見てくれ」というエルマーの願いを叶えるため、マルティージョファミリーの秘書「ロニー・スキアート」となってマイザーを見守る。不死の力を疑うセラードの首を何の造作もなく切り落とすなど超自然的な力も持っている。

『バッカーノ!』の用語

不死者

錬金術師によって作られた「不死の酒」(ワイン)を飲み、不老不死となった元人間。不死者になると、たとえ身体をバラバラにされても自動的に一つにまとまり、元に戻る。唯一死ぬ方法は「喰う」だけである。不死と言っても痛覚はあるため、それ相応の負傷をすると痛みによって気絶する。しかし、何度も破壊されると痛みは慣れて気絶しにくくなり、再生も早くなる。餓死することは無いが、精神的な空腹は感じる上に、栄養を摂取したほうが効率的に動くことが出来る。不死でも一時的に病原菌に感染して風邪をひく、熱を出すなど軽度の病を患うことはある。不死者には不老不死になる以外にも色々な能力や制限が加わる。後述する「喰う」や偽名を名乗れない制約以外に、左手を相手の額に乗せることで、その相手に自分の知識や経験を伝えることができるようになる。作中では不死のメカニズムについて、「不死の酒」を飲むと異次元に存在する別の生物と融合し、このため死んでも傷が細胞同士で繋がり合うと考えられている。意識集合体のホムンクルス(シャムとヒルトン)などはこの原理を応用して造られている。また、「喰う」ということや、偽名の制約、意図せずとも自然と不死者が集まってしまうのは、不死者の細胞単位で1つになりたいという無意識の力(本能)があるからだと考えられている。確認されている限り、人間以外にも効果がある。

出典: ja.wikipedia.org

喰う

不死者が唯一死ねる、あるいは不死者を唯一殺せる方法。不死者が別の不死者の頭の上に、自分の右手を乗せて「喰いたい」と願うと、相手の体は、自分の右手の中に足先から遡りながら肉が吸い込まれていくようにして消失し、「死んだ」とみなされる。この時、喰った不死者には、喰われた不死者の知識や記憶、経験、さらに人格が継承される。人格に関しては塗りつぶされたり融合したりするわけではないが、フィーロやチェスのように自己の中に異質な別人格がいることに悩まされることもある。少なくとも悪魔が述べるところによると、不死者が死にたいと思った時に死ねるように用意した能力で、その意味では受動的な行為であった。しかし、実際にはセラードのように相手の知識や技術を手に入れるために喰いたいと思う、あるいはチェスのように自分が喰われるという恐怖から喰うなど、能動的な行為と言う向きが強い。

出典: ja.wikipedia.org

偽名を名乗ることが出来ない制約

不死者は「不死者同士での会話」や「公共の場」において自ら偽名を名乗ることができないという制約であり、パスポートなども偽名が使えず、それでいて不老のため、年齢を偽造する必要がある。ただし、不死者でない第三者に偽名を名乗り、その第三者が相手の不死者に偽名で紹介するなどして、他人に紹介されるという形であれば不死者相手でも偽名を名乗ることは可能である。また偽名の名乗りが書かれた文章を読み上げるという手を使い、ヴィラレスクが名を騙っている。悪魔が述べるところによると、死にたいと思った時に仲間を探すのは大変だから設けた制約としている。実際には、不死者の項で述べたように1つになりたいという本能的な働きから現れる行動だと考えられている。

出典: ja.wikipedia.org

出来損ない

セラードが作り出した「不死の酒」の不完全品の酒を飲み、不死となった人間。同様の物はルネも作っている。基本的には不死者と同じで、たとえ切り刻まれても、細胞同士が繋がり合いすぐに蘇る不死の身体となる。ただし以下に挙げるように明確な違いも存在する。不死であって不老ではない。老いて死ぬことはありえる。不死者の前であっても、あるいは同じ出来損ないの前であっても、偽名を名乗ることが出来る。不死者であれ、出来損ないであれ、それを「喰う」ことはできない。逆に不死者が出来損ないを「喰う」ことはできる。セラードは特に3番目を悪用し、その知識や技術を得たい者に酒を飲ませ、出来損ないにすることでこれを喰らい、それを得ていた。

出典: ja.wikipedia.org

ホムンクルス

総じて一般のホムンクルスの定義と同じで錬金術により人工的に創造された生命を指す。一般的に言われる「生まれながらにして全知の存在であるフラスコの中でしか生きられない生命体」も可能性としては存在し、セラードの最終目的は、これを創り出して酒を飲ませ、自身に取り込むことで全知の存在になることだった。以下、本作オリジナルの物について個別に説明する。セラードのホムンクルスエニスなど、不死であるセラード自らの細胞を触媒として生み出す。全く知識を有さないが、不老不死という不死者と同等の性質を持っている。主人に生殺与奪を握られ、その思念1つで体構成が崩壊し絶命させられる。セラードは、このホムンクルスが自我を持つことを嫌い、自我を持った場合には殺していた。不老だが不死ではなく、負傷した場合には不死者のように再生はせず、それが原因で命を落とす可能性もある。シャムとヒルトン(「双子」)という意識集合体のホムンクルス。「リズム」の開発した薬で誕生した意識体およびその各個体。その薬を飲むと意識を乗っ取られて自我を消失し、同一の意識を共有する一個体となる。乗っ取られた人間が持つ知識などは全ての個体に共有されるため、この辺りは「喰う」に似ている。例外として、抵抗力が高いなどで意識が乗っ取られないことがあり、その場合、逆にそれまでそのホムンクルスが得た知識を得ることができる。ヒューイの命令によりシャムは男性、ヒルトンは女性の意思しか乗っ取ることが禁じられている。

出典: ja.wikipedia.org

『バッカーノ!』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

フィーロ「都合のいい時だけ信心深くなるのはやめとけ」

4qsa-1007ke
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@4qsa-1007ke

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