スモールフット(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『スモールフット』とは、2018年にアメリカで制作・公開されたミュージカル仕立てのファンタジーアニメ映画。『怪盗グルーシリーズ』や『ミニオンズ』も手掛けた原作者が総指揮を務める。歌唱力を併せ持つ豪華声優陣が、挿入歌でも盛り上げた。雲の上の極寒の地に暮らすイエティのミーゴが、伝説とされていたスモールフット(人間)に遭遇したことで物語が始まる。イエティとスモールフットの間には過去の確執があり、お互いに歩み寄れずにいた。古い考えに縛られずに真実を追求したことで、双方の関係が変化していく。

宮野真守(パーシー)が歌う劇中歌「PERCY'S PRESSURE」は、QUEENとデヴィット・ボウイによる「Under Pressure」の替え歌である。自身の番組がうまくいかずにスランプに陥っていたパーシーが即興でコミカルに歌い上げる劇中歌は耳に残る。ラップも交えられて、番組を成功させたいパーシーの切実な願いが伝わってくる歌だ。QUEENとデヴィット・ボウイによる世界的名曲「Under Pressure」は、映画『SING』でも挿入歌に使われている。

『スモールフット』は現代社会の問題にも目を向けている奥深い作品

『スモールフット』はかわいいアニメーションとコミカルな展開もあり、子供向けの作品のように思えるが、現実社会の問題にも目を向けている奥深い作品である。ストーンキーパーは昔受けた迫害の経験から、古くから語り継がれた嘘で村人を守る優しさがあり、無知で好奇心旺盛なミーゴたちのような若い世代が真実を追求して新たな一歩を踏み出すきっかけを作っている。嘘で平和を守るべきなのか、厳しい真実を受け入れて歩み寄ることで平和を求めるのか考えさせられる。又、スモールフットの世界ではインターネット環境が充実し、配信することで注目が集まるようになると興味を引くために嘘の情報を流してしまいそうな思考になってしまう。しかし、純粋に真実を追求したときの誠実な気持ちを忘れてはいけないことに気がつかされる。

『スモールフット』の主題歌・挿入歌

挿入歌:木村昴(ミーゴ)「PERFECTION」

冒頭シーンにて、ミーゴがイエティの暮らす村について説明をする歌。村のみんながストーンに刻まれた教えを守り、労働することで幸せに暮らせていると感じている。

挿入歌:早見沙織(ミーチー)「WONDERFUL LIFE」

スモールフットに遭遇したことでストーンの教えに疑問を持ち始めたミーゴに、SES(スモールフット縁結びサークル)のリーダーであるミーチーが、疑問を追求して真実を探し出そうとしているSESの考えを歌にして伝えている。

挿入歌:宮野真守(パーシー)「PERCY'S PRESSURE」

自身が配信している動物の教養番組がうまくいかず、プレッシャーに押しつぶされそうなパーシーがブレンダに向けて歌った歌。パーシーはかつては注目を集めていたが、競合する番組に対抗するには嘘でもつかないと番組を見てもらえないのではないかと、嘘の番組制作の協力をブレンダに求めている。

挿入歌:立木文彦(ストーンキーパー)「LET IT LIE」

ミーゴがスモールフットの存在を村人たちに証明したことで、村人たちが混乱し始めた。そこでストーンキーパーはミーゴにだけ本当の真実を話すために、ラップでスモールフットから受けた仕打ちを説明する。村の地下にある空間の壁面に刻まれたイエティと人間の関係性を見せ、ストーンキーパーは村を守るためには何が大切なのかミーゴに考えさせた。

ED(エンディング):ナイル・ホーラン(ワン・ダイレクション)「Finally Free」

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