ひぐらしのなく頃に卒(アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ
『ひぐらしのなく頃に卒』とは、竜騎士07原作のアニメ作品で、2020年放送の『ひぐらしのなく頃に業』の続編。同シリーズは2006年から断続的にアニメ化されてきた人気作である。
繰り返される昭和58年6月の中、日本の田舎町・雛見沢村で次々に起きる怪事件。その全ては、村を出て行こうとする古手梨花を引き留めるために、北条沙都子が裏で糸を引いたものだった。果たして沙都子は事件の裏でどのように暗躍していたのか、無数の惨劇を重ねた彼女たちの行く先に何が待ち受けるのか。物語は真の結末に向けて動き出していく。
竜宮礼子(りゅうぐう れいこ)
CV:櫻井浩美
レナの実母。夫・保典との間に一人娘のレナを設けるが、アキヒトという男と不倫関係になり、妊娠。保典と別れることを決意し、当初はレナを引き取ることを考えていたものの、レナがこれを激しく拒絶したことで断念。多額の慰謝料を保典に押し付けるようにして、彼らの前から去っていった。
北条鉄平(ほうじょう てっぺい)
CV:宝亀克寿
沙都子の叔父。ヤクザともつながりのある粗暴な人物で、見た目も性格も言動もチンピラそのもの。普段は雛見沢に隣接した興宮で暮らしているが、繰り返される時の中では場合によって借金取りなどから逃げるために村に現れ、家事を任せるために沙都子を強引に連れ出しては虐待するのが常だった。
しかし、繰り返される時の記憶が蓄積した結果、「このままでは自分はろくな死に方をしない」ことを漠然と理解し、己の半生を悔いるようになる。今さらながらとは思いつつ、せめて兄夫婦が遺した沙都子だけは守ろうと、彼女のために身を惜しまず立ち回る。
以前のシリーズでは徹底して悪役として描かれた鉄平のこの変化は従来のファンにとっても衝撃的に受け取られ、「綺麗な鉄平」なる愛称で呼ばれている。
雛見沢の神々
羽入(はにゅう)
CV:堀江由衣
梨花の実家である古手神社の祭神。見た目は梨花と同年代の少女の姿をしており、精神年齢も同程度。梨花以外には認識できないが、雛見沢症候群が悪化することでその存在をある程度感じることができるようになる。梨花とは感覚を共有しており、好物の甘いものを彼女が食べてくれると喜び、からいものを食べると嫌がる。切羽詰まると「あぅあぅ」と発する癖があり、神様らしい威厳はあまり感じられない。
かつて梨花の先祖である古手家の青年と恋に落ち、その妻となって娘を出産(その頃は今より力があり、見た目も精神年齢も大人のものだった)。つまり梨花は自身の直系の子孫の最後の生き残りである。その彼女を死の運命から救うため、昭和58年6月に彼女が命を落とすたびに蘇らせては別の時間軸に送り込んでいた。梨花に「幸せに生きられる未来」に辿り着いてほしいという親心と友情からの行いだったが、彼女を死に向かわせる運命の力は尋常でなく、百年分ものループを繰り返す。最終的に村にとってイレギュラーだった圭一の存在によって惨劇は回避され、仲間と共に昭和58年7月(=幸せな未来)に辿り着くという羽入と梨花の願いは叶えられた。
しかし前作『ひぐらしのなく頃に卒』の二話冒頭で、成長した梨花の前に現れ、彼女を再び昭和58年6月に送り込む。以前よりさらに力を失っているらしく「今の自分は羽入の残り香に過ぎない」と語り、なぜ梨花が再び死の運命のループに囚われたのかは答えられないという。これが「分からない」ということなのか、「知っているが言えない」ということなのかは判然としない。
ここまで力の衰えた羽入が、本作の梨花に以前のように見えているのかどうかは不明である。
羽入(ひぐらしのなく頃に)の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]
renote.net
羽入(はにゅう)とは、『ひぐらしのなく頃に』の登場人物で、本作の「皆殺し編」から姿を現し、「祭囃し編」では主人公を務める、雛見沢の守り神であるオヤシロ様そのもの。オヤシロ様の生まれ変わりといわれている古手梨花以外の人間には、羽入の姿は認識できない。「祭囃し編」にて、古手家最後の生き残りとして、部活メンバー達の前に現れる。性格は内気で頼りなく子供っぽく、困ったり興奮したりすると「あうあう」としゃべる癖があるが、時折神のように非常に厳粛な喋り方をすることもある。
エウア
CV:日髙のり子
梨花が“全ての惨劇を回避した”世界で、聖ルチーア学園へと進学した沙都子の前に現れた謎の女性。神のごとき力を振るい、実際に人ならざる存在であることは間違いないが、当初は名前すら持っていなかった。“エウア”というのも、名前をつけるように言われた沙都子が「えーうーあー」と漏らした言葉をそのまま採用しただけである。
見た目は原作者竜騎士07の別作品『うみねこのなく頃に』に登場する超常存在フェザリーヌに酷似している。羽入のことも、梨花が繰り返した百年分の繰り返しのことも知っているが、具体的な正体は不明。出会った時の沙都子が聖ルチーア学園の勉強についていけずに落ちこぼれて追い詰められていることを見抜き、彼女に「自身の死を発動条件に、過去に遡って人生をやり直す」力を与える。
普段は繰り返されてきた無数の世界への入り口が開く不可思議な空間に隠れ、梨花の心を挫こうと様々に画策する沙都子を眺めている。自分の目的のために友人知人をも巻き込んで惨劇を重ねながら、「最後に自分が選ぶ世界だけが本物になるのだからどうでもいい」と罪の意識の欠片も見せない沙都子を“時の繰り返しに向いた人間”と評する。
その他の人々
富竹ジロウ(とみたけ じろう)
CV:大川透
雛見沢村をたびたび訪れ、自然の風景や野鳥を撮影しているフリーカメラマン。村人とはすっかり顔馴染みで、互いにフレンドリーな関係を築いている。その一方、彼が村を訪れる本当の理由は写真を撮ることではなくある女性に会うことだと噂されており、実際に来訪する都度必ず村の診療所で働く鷹野三四という看護婦と密会している。
しかし彼が鷹野に会っているのは村で噂されているような色っぽい話のためではなく、彼女を監視するためである。鷹野は陸上自衛隊に所属しており、極めて独立性の高い特殊部隊「山狗」の指揮官という顔を持つ。富竹もまた自衛官であり、彼女と山狗を定期的に監視する任を帯びて雛見沢村を訪れていた。
任務に忠実な一方で、鷹野に好意を寄せていたのも事実だったようで、とあるループの中では全てを失い絶望する彼女を抱き締める男らしい姿を見せた。
『ひぐらしのなく頃に』シリーズで描かれる作劇の多くは、「綿流しの祭りの日に富竹が死ぬ」ことを皮切りに発生しており、ファンの間では“(これから惨劇が始まるぞという)時報”というあだ名で呼ばれている。これは担当声優の大川透氏も意識しているようで、キャストコメントで言及したことがある。
富竹ジロウ(ひぐらしのなく頃に)の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]
renote.net
富竹ジロウ(とみたけ じろう)とは、『ひぐらしのなく頃に』の登場人物で、野鳥や風景を撮るフリーのカメラマンである。物腰柔らかく、真面目で大らかな男性。雛見沢村の住人ではないが、村で起きたダム戦争の少し前から季節毎に雛見沢を訪れ、一週間ほど滞在していく。村人とも面識があり、温厚な性格ゆえ評判も悪くない。村の診療所の看護婦である鷹野三四と交際中で、よく一緒に散策する姿を目撃されているが、普段は彼女の尻に敷かれている。実は自衛隊の人間で、雛見沢村への来訪も独立組織を有する鷹野の監視が目的である。
大石蔵人(おおいし くらうど)
CV:茶風林
興宮署刑事課の刑事。恰幅の良い壮年の男性で、刑事としてはベテランの域に入る。
雛見沢村の住人が「オヤシロ様の祟り」と呼ぶ、ここ数年来続いている失踪及び殺人事件について調べている。定年が近いこともあって捜査手法はやや強引かつ執拗で、村の中には煙たがっている者も少なくない。そのため捜査は遅々として進んでおらず、新たな協力者を得ようと村の外部から来た圭一に接触。彼に様々な情報を与えて、その動きを注視している。
彼がここまで雛見沢村の事件に力を入れているのは、最初の被害者となったダム建設現場の監督が個人的な友人だったことによる。若い頃はかなり無茶をする性格だったようで、柔道や剣道の腕前も相当なレベル。その熱意と実力から、目的に向かって進む行動力には目を瞠るものがある。物語を悪い意味で引っ掻き回すことの多い人物だが、根は善良で市民を守る刑事としての自覚もあり、圭一たちが事情を話して助けを求めれば協力を惜しまない。
硬骨漢な一方、酒と夜遊びが好きでマージャンが得意。バニー姿の女性を愛好する、いわゆる“バニー萌え”であり、聴取のついでに圭一をその手のファミレスに連れていったことも。
親友の死の謎を追い続ける老獪な刑事、圭一たちの人間関係を掻き乱すトラブルメイカー、熱く萌えを語るエロ親父と、様々な意味で裏表のある人物である。
大石蔵人(ひぐらしのなく頃に)の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]
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大石蔵人(おおいし くらうど)とは、『ひぐらしのなく頃に』の登場人物で、定年退職を間近に控えた興宮署の刑事。雛見沢で毎年起きている連続怪死事件を追いかけており、綿流しの祭りが近づくと頻繁に雛見沢を訪れるようになる。最初の連続怪死殺人事件の犠牲者となったのが、ダムの現場監督であり、大石が「おやっさん」と呼んで慕っていた男であるため、捜査に執着する要因となっている。強い正義感の持ち主だが、定年退職を間近に控えており、刑事でいられる内に真相を突き止めようと強引な捜査手法を用いることがある。
鷹野三四(たかの みよ)
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目次 - Contents
- 『ひぐらしのなく頃に卒』の概要
- 『ひぐらしのなく頃に卒』のあらすじ・ストーリー
- 『ひぐらしのなく頃に業』の物語
- 鬼明し編
- 綿明し編
- 祟明し編
- 神楽し編
- 『ひぐらしのなく頃に卒』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- 前原圭一(まえばら けいいち)
- 竜宮レナ(りゅうぐう れな)
- 園崎魅音(そのざき みおん)
- 園崎詩音(そのざき しおん)
- 北条沙都子(ほうじょう さとこ)
- 古手梨花(ふるで りか)
- 主要人物の家族
- 前原伊知郎(まえばら いちろう)
- 竜宮保典(りゅうぐう やすのり)
- 竜宮礼子(りゅうぐう れいこ)
- 北条鉄平(ほうじょう てっぺい)
- 雛見沢の神々
- 羽入(はにゅう)
- エウア
- その他の人々
- 富竹ジロウ(とみたけ じろう)
- 大石蔵人(おおいし くらうど)
- 鷹野三四(たかの みよ)
- 知恵留美子(ちえ るみこ)
- 公由喜一郎(きみよし きいちろう)
- 『ひぐらしのなく頃に卒』の用語
- 雛見沢村(ひなみさわむら)
- 御三家
- 雛見沢分校(ひなみさわぶんこう)
- オヤシロ様
- 綿流し祭
- 雛見沢症候群
- 女王感染者
- 雛見沢大災害
- 『ひぐらしのなく頃に卒』の主題歌・挿入歌
- OP(オープニング):彩音『Analogy』
- ED(エンディング):鈴木このみ『Missing Promise』