鷹野三四(ひぐらしのなく頃に)の徹底解説・考察まとめ

鷹野三四(たかの みよ)とは、『ひぐらしのなく頃に』の登場人物で、雛見沢村にある入江診療所に勤務する看護婦。普段は知的で物腰柔らかいが、時に他人を見下したような態度をとり、ヒステリックな面も見せる。
筋金入りのオカルトマニアで、フリーのカメラマンである富竹ジロウとは親しい間柄。劣悪な環境の孤児院で育ち、ここを脱走して雛見沢村で医者をしていた鷹野一二三の養女となる。養父の生涯を賭した研究が闇に葬られようとしているのを知り、これを阻止するために軍隊による雛見沢住民の虐殺・雛見沢大災害を画策した。

鷹野三四のプロフィール・人物像

性別:女
誕生日:6月20日
血液型:O型
趣味:野鳥観察・ぬいぐるみ集め
CV:伊藤美紀/大浦冬華(幼少期)

鷹野三四(たかの みよ)とは、『ひぐらしのなく頃に』の登場人物で、「祭囃し編」の主人公である。雛見沢村にある入江診療所に勤務する看護婦。普段は知的で物腰柔らかいが、時に他人を見下したような態度をとり、ヒステリックな面も見られる。筋金入りのオカルトマニアで、雛見沢の黒歴史を資料としてスクラップ帳に保存している。
雛見沢の謎に対してさまざまな説を立て、村の子供に聞かせている。
フリーのカメラマンである富竹ジロウ(とみたけ じろう)と仲が良く、富竹と一緒にいる時は二人してカメラを持ち歩き、村の中をあちこち歩き回って撮影している。
正体は「東京」より派遣された、雛見沢村特有の風土病・雛見沢症候群の研究をしている入江機関の実質的な最高責任者である。防衛省が企画している都合上陸上自衛隊に所属しており階級は三佐で、直属の行動部隊「山狗」を持つ。必要とあれば県警から日本政府に至るまでを動かすことができる絶大な権力を手中に収めている。
雛見沢症候群を利用して、雛見沢の住民を「滅菌作戦」で全滅させ、雛見沢滅亡という事実で、雛見沢症候群の研究の第一人者で、鷹野の育ての親である高野一二三(たかの ひふみ)の論文を世界に刻むという道を示すため、作戦を実行していた。雛見沢一帯に硫黄ガスを撒いてガス災害を装い雛見沢を封鎖し、警察や一般的な自衛隊に紛した山狗達が村人たちを学校などの施設に集め、毒ガスで一網打尽にするのである。世間では沼から湧き出た毒ガスによる大災害「雛見沢大災害」 として扱われることとなる。
毎回綿流しの祭りの後に、隣県の山中でドラム缶の中から焼死体となった姿で発見されているが、検死の結果、死亡日が綿流しの前日ということが判明している。つまり、彼女は 綿流しの日には既に死亡していたことになる。だが、綿流しには富竹と参加し、多くの世界では東京から雛見沢へ引っ越して来た前原圭一(まえばら けいいち)たちとも談笑している為、「死人が歩き回ってる」などと警察は解決できないでいたが、実は死体は偽装されたもので、鷹野は富竹を暗殺した後雛見沢を脱出していた。

鷹野三四の能力・装備

雛見沢症候群

雛見沢村のみに蔓延する微生物が引き起こした、風土病。空気感染するため、病気が拡散しやすいのが特徴。現実に存在するウイルス性脳炎ともある程度の共通点はあるが、悪化すると麻薬中毒の禁断症状にも似た重度の精神的・肉体的な症状も出てくるため、非常に危険である。その段階に応じて、L1〜L5までランク付けされており、数字が大きいほど重症で、L5は末期症状となっている。L1〜L3程度なら大した自覚症状もないのだが、雛見沢のほぼ全体に感染が及んでいる。重症化すると、首を血が出るまで掻きむしり、死んでしまうことがある。雛見沢症候群の病原体は、アリやハチの様な社会型生物と同じ習性があるものと考えられており、ゆえに感染者の“女王”にあたる感染者が常に1人存在する。雛見沢症候群の感染者は、本能的に女王感染者に付き従うようになる。女王感染者に接近することで、感染者の脳内に鎮静効果のある物質が作られ、進行した症状のレベルを抑え回復させる。古手家が代々引き継いでいて、現在では古手家の一人娘である古手梨花(ふるで りか)のことを指す。女王感染者は雛見沢を離れる事ができない。ゆえに女王感染者のそばから離れられない一般感染者も、必然的に雛見沢から離れると発症の可能性が高くなる。女王感染者が死亡した場合、48時間以内に感染者全員が末期症状を起こすとされる。
雛見沢症候群の第一発見者である一二三は、雛見沢症候群の研究や解明、治療法の確立にも邁進していた。戦時中は軍医少佐として中国で活動しており、戦中、盧溝橋に駐留していた旧日本軍の中隊に雛見沢出身者がいたことで、日中戦争勃発の原因とされる盧溝橋事件の発端が雛見沢症候群の影響だった可能性が浮上する。だが、各界に大きな影響力を持つ小泉(こいずみ)が雛見沢症候群の研究を強く推薦したため、周囲の権威達を動かし目的に向けて着実に進んでいた。そんな時、最大の後ろ盾であった小泉が亡くなったことで、3年後に入江機関の解体が決定してしまう。小泉の通夜中にも関わらず、理事会に呼び出され一方的に中止を告げられた。この中止とは最終的に雛見沢症候群を秘密裏に抹殺するということであった。雛見沢症候群の研究を世に明かしたい鷹野は、研究の無期延長を求めるべく東京の新理事会に嘆願するも、資料もろくにも読んでもらえないばかりか余計に悪印象を抱かれ、研究中止の意思をより強固にさせるという最悪な結果に終わった。

H173

投与することで雛見沢症候群に感染させ、擬似的に脳に興奮状態を誘発させることで錯乱させる薬。H173の濃度を投与されると直ちにL5の症状が起こる。
その危険性故、入江機関がすべて破棄していたはずだったが、鷹野が隠し持っていた。鷹野はこの薬を富竹に使用し毎回殺していた。

拳銃

三佐である鷹野だが、この三佐という階級はかつて、祖父である一二三に与えられていた階級に相当するものであったが、正式な軍人ではないため、軍事訓練は受けていない。拳銃は扱えるが、小隊指揮に関しては全くの素人同然である。「祭囃し編」で、雛見沢村で崇拝されているオヤシロ様である羽入(はにゅう)を撃とうと銃弾を放ったが当たらなかったことがあった。

山狗

日本を陰から支配するために存在する秘密結社「東京」に属する部隊であり、東京の特命で動ける陸上自衛隊の特務部隊の一つ。本来は、毒ガス戦の研究を名目として極秘裏に設立された。入江機関の補佐が仕事であり、女王感染者である梨花の護衛もしていたが、鷹野に買収された山狗は梨花を殺害しようとする実行部隊となる。
入江機関と山狗を監視する自衛隊の別部隊が番犬であり、戦闘に特化した部隊で戦闘能力は圧倒的に番犬が優っている。

鷹野三四の来歴・活躍

鷹野の過去

鷹野は一二三の養女となり、一二三の研究の手伝いをするようになる。

鷹野は幼い頃、事故で両親を亡くしていた。両親の死因は、原作では鉄道事故、アニメではバスの事故でとなっている。両親の死により施設に預けられた鷹野だが、その施設は虐待が頻繁に行われている施設であった。虐待により死んでしまう子も後を絶たず、恐れをなして逃げ出してしまう子供もいたが、捕まるとより酷い拷問が待っているため、その恐怖で逃げ出すことが出来ない子供が多かった。鷹野はそれを知りながら、ここにいても殺されるだけと、恐怖に耐えきれず逃げ出そうと仲間を集めて脱出計画を練る。途中で捕まった子もいたが鷹野は何とか逃げ出し、父の恩師であり、日本で雛見沢症候群の研究をしている一二三に電話するが、追って来た大人に捕まり施設に連れ戻されてしまう。鷹野からの電話を不審に思った一二三は、施設を訪れ鷹野を引き取ることにした。
一二三は雛見沢症候群の研究をしていた。助けてもらった恩を返そうと、鷹野もその研究を手伝い始めた。鷹野の本当の名前は「田無美代子」というが、一二三の養子になったことで「高野美代子」になる。一二三の手伝いをしていくうちに、一二三の研究を世に認めてもらいたいと強く思うようになる。一二三の存在は、鷹野にとって大きな存在であり、一二三の研究の為にという鷹野の執念の強さは、この幼少期に形成されたものだった。
一二三の死後、雛見沢症候群の研究を引き継いだ鷹野だったが、私情で研究をしていると思われては、研究費のスポンサーを得られなくなる可能性があったため、名前を「高野」から「鷹野」に変えた。「美代子」という名前も「三四」へと変更し、その理由は一二三に続くように、また一二三の後を引き継ぎその先を行くという意味があった。
研究を否定され、救われることなく死んでしまった一二三の無念を晴らそうと、勉学に勤しみ日本最高の大学を首席で卒業し、日本を陰から支配するために存在する秘密結社「東京」と小泉という政界に強い影響力を持つスポンサーを得て、「三佐」の階級と山狗部隊という軍事組織、彼らが持つ地域に浸透した諜報網、そして必要とあれば県警から日本政府に至るまでを動かすことができる絶大な権力を手中に収めた。研究は飛躍的に進むが、小泉が亡くなり研究の打ち切りが決まってしまう。そこに東京から野村と名乗る謎の女がアプローチしてくる。野村の手で自身の傷心の本質を巧みにすり替えられ、鷹野の目的に沿うよう誘導された結果、祖父の偉業を政府に突きつけるべく、一二三の論文の内容を使い東京の面々、そして日本政府を踊らせ、自分や一二三が神となるという独善的で短絡的な考えを持つに至り、その手段として梨花の殺害による滅菌作戦の強行を選択する。しかし野村は研究そのものには全く興味がなく、鷹野に滅菌作戦を行なわせることで、その責任を雛見沢症候群の研究を管理する理事会に負わせ、政治的に敵対関係にある彼らの発言力を低下させるという政治的思惑で動いていた。研究が打ち切られれば、雛見沢症候群の存在自体がなくなり、一二三の研究が認められる機会が失われてしまうと考えた鷹野は、とんでもない作戦とわかっていながらも終末作戦を決行する決意をする。しかし、実際は“一二三が生涯を賭した研究を闇に葬られたくない”という弱みに付け込まれ、「自分の敵対勢力の政治力を弱めたい」野村に良いように踊らされていただけに過ぎなかった。

鬼隠し編

圭一に祟りについて話す鷹野

「鬼隠し編」で綿流しの祭りの日に富竹と一緒に登場する。そこで東京から雛見沢へ引っ越して来た前原圭一(まえばら けいいち)と出会う。圭一はダム工事現場の殺人事件について調べていた。そのことについて圭一から聞かれ、雛見沢の黒歴史を話すことが好きな鷹野は、圭一に雛見沢の守り神であるオヤシロ様の祟りの話を聞かせた。
翌日、圭一は興宮の刑事である大石蔵人(おおいし くらうど)に呼び出される。昨晩富竹と鷹野を知っているかと聞かれた後、富竹が亡くなり、鷹野は行方不明であることを知らされた。

綿流し編

祭具殿に侵入する鷹野

「綿流し編」では鷹野は富竹と一緒に綿流しの祭りの前日に、圭一と園崎家の次期当主である園崎魅音(そのざき みおん)と魅音の双子の妹である園崎詩音(そのざき しおん)の前に現れる。そこへ大石もやってきて毎年おきているオヤシロ様の祟りについて話す。
綿流しの晩、鷹野は富竹と禁断の地である祭具殿に侵入しようとしていたところへ圭一と詩音が来て、鷹野は圭一と詩音と祭具殿に入った。祭具殿の中を見ながら鷹野は、綿流しの祭りは元々人喰い鬼が生贄の腹を裂く儀式で、その風習が今も残っているのではないかと研究していることを話した。
翌日、詩音は鷹野は焼死体で発見され、富竹は喉を掻き毟って自殺したことを知り、圭一にこのことを知らせ、これはオヤシロ様の祟りなのではないかと話した。

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