赤坂衛(ひぐらしのなく頃に)の徹底解説・考察まとめ
赤坂衛(あかさか まもる)とは、『ひぐらしのなく頃に』の登場人物で、警視庁公安部に所属する刑事であり、階級は警部。真面目で正義感が強い性格であり、曲がったことが嫌いな熱血漢。入庁試験、警察学校では優秀で将来有望だが、捜査官としては新米で未熟。建設大臣の孫が誘拐された事件の極秘捜査をする為に雛見沢を訪れ、そこで大石蔵人と古手梨花に出会う。愛妻家であり、同僚達の間では熱愛夫婦として知られており、妻の雪絵は出産を目前にしている。学生時代は麻雀に熱中しており、「馬場の衛」の異名を持つプロ級雀士だった。
赤坂衛のプロフィール・人物像
性別:男
誕生日:8月3日
血液型:A型
CV:小野大輔
赤坂衛(あかさか まもる)とは、『ひぐらしのなく頃に』の登場人物で、警視庁公安部に所属する刑事であり、階級は警部。
真面目で正義感が強い性格であり、曲がったことが嫌いな熱血漢。入庁試験、警察学校では優秀で将来有望だが、捜査官としては新米で未熟。まだ世間慣れもしておらず、ベテランの刑事達を前にすると緊張してしまったり、からかわれたりしていた。
「暇潰し編」で、昭和53年に起きた建設大臣の孫が誘拐された事件の極秘捜査をする為に雛見沢を訪れ、そこで興宮署の刑事である大石蔵人(おおいし くらうど)と古出神社の一人娘の古手梨花(ふるで りか)に出会う。大石と共に事件の調査をし、末誘拐犯にたどり着き、乱闘の果てに何とか孫の救出には成功したが、犯人を突き止められずに終わる。
雛見沢村は昭和58年の6月末に「雛見沢大災害」という謎の事件によって壊滅する運命にあった。村の守り神であるオヤシロ様こと羽入(はにゅう)は、この運命を変えるべく、自身の子孫でもある梨花に「過去に戻って同じ時を繰り返す力」を授け、雛見沢大災害の謎を解こうとしていた。この時すでにその力で同じ時を繰り返していた梨花は、「昭和58年までに何が起きるか」をある程度把握しており、赤坂の妻が事故で亡くなることも知っていた。そのため赤坂に「東京へ帰れ」と警告を出したのだ。
愛妻家であり、同僚達の間では熱愛夫婦として知られており、妻の雪絵は出産を目前にしている。
学生時代は麻雀に熱中しており、「馬場の衛」の異名を持つプロ級雀士だったが、雪絵に止められ現在は足を洗っている。だが今でも実力は衰えず、プロ級の腕前である。
赤坂衛の能力・装備
雛見沢症候群
雛見沢村のみに蔓延する微生物が引き起こした、風土病。空気感染するため、病気が拡散しやすいのが特徴。現実に存在するウイルス性脳炎ともある程度の共通点はあるが、悪化すると麻薬中毒の禁断症状にも似た重度の精神的・肉体的な症状も出てくるため、非常に危険である。その段階に応じて、L1〜L5までランク付けされており、数字が大きいほど重症で、L5は末期症状となっている。L1〜L3程度なら大した自覚症状もないのだが、雛見沢のほぼ全体に感染が及んでいる。重症化すると、首を血が出るまで掻きむしり、死んでしまうことがある。
雛見沢症候群の病原体は、アリやハチの様な社会型生物と同じ習性があるものと考えられており、ゆえに感染者の“女王”にあたる感染者が常に1人存在するとされている。雛見沢症候群の感染者は、本能的に女王感染者に付き従うようになる。女王感染者に接近することで、感染者の脳内に鎮静効果のある物質が作られ、進行した症状のレベルを抑え回復させる。この女王感染者は古手家が代々引き継いでいて、現在では梨花のことを指す。梨花を産むまでは梨花の母が村の老人から溺愛されていたが、梨花を産んだ瞬間からその寵愛の対象は梨花に移行したとされている。女王感染者は雛見沢を離れる事ができない。ゆえに女王感染者のそばから離れられない一般感染者も、必然的に雛見沢から離れると発症の可能性が高くなる。女王感染者が死亡した場合、48時間以内に感染者全員が末期症状を起こすとされる。
赤坂は雛見沢出身ではないため、今まで発症することはなかったが、「猫騙し編」では赤坂は妻の雪絵と温泉旅行に雛見沢を訪れていた。そこで梨花と再会し、彼女から「綿流しが終わるまで雛見沢にいて欲しい」と頼まれて了承する。実は梨花は「雛見沢村に訪れる悲劇を回避するため、事件が起きるたびに過去に戻る」ことを繰り返しており、赤坂なら自分の力になってくれると期待したのである。しかし同様に時を繰り返す力を手に入れ、これを悪用して梨花の心を折ることを画策する北条沙都子(ほうじょう さとこ)によって、赤坂は雛見沢症候群を発症させる薬を投与されてしまう。雛見沢症候群を発症した赤坂は、「梨花は寄生虫によって苦しめられている」という妄想に取り憑かれ、いるはずもない寄生虫を取り除くために包丁で梨花を刺した上にガソリンをかけて着火。狂気に囚われたまま、梨花と共に焼死した。
格闘能力
昭和53年に建設大臣の孫が誘拐された事件で雛見沢を訪れて以降、一般警察とは違う特殊部隊で数々の修羅場を潜り抜け、これまでの世界で雪絵と梨花を救い出せなかった後悔からいつか救えるようにと体を日々鍛え、同僚や後輩からの強い信頼と、どんな敵にも屈しない圧倒的戦闘力を兼ね揃えた。戦闘スタイルは基本的には空手をベースとしているが、その枠に囚われない自由で実践的な技を駆使しており、素手で車のフレームを歪ませ、その衝撃で反対側の窓を突き破るというとんでもない破壊力は「徹甲弾」と恐れられた。
赤坂衛の来歴・活躍
暇潰し編
「暇潰し編」で登場した時、赤坂は警視庁公安部の若手刑事であった。警視庁では、建設大臣の孫が誘拐され、捜査が極秘に行われることが話し合われており、その捜査に赤坂も加わることとなる。赤坂は雛見沢地区のダム計画に反対するための住民団体である「鬼ヶ淵死守同盟」の捜査を一人で担当することとなる。通常一人で捜査ということはないが、人手が足りないこと、捜査対象が犯人である可能性が低いことから、赤坂が一人で捜査することになる。
赤坂は身重の妻を残し、雛見沢へと向かった。興宮警察署に行き、大石と出会い、大石に雛見沢へ送ってもらう途中、雛見沢の色々な情報を教えてもらった。赤坂は表向きは、建設大臣への直訴事件で公安が鬼ヶ淵死守同盟をマークすることになり、捜査に来たことになっていた。だが、大石は「それ、嘘でしょ。本当のことを言ってくれれば、情報屋に引き合わせるとか出来るのにな」と違う件で赤坂がやってきたことを見抜いていた。大臣の孫が誘拐されたことは秘匿事項なため、赤坂は怪しまれずに雛見沢村内を見歩くため、村が企画する「雛見沢ウォッチング」に申し込んだ。待ち合わせ場所のバス停に向かい、そこで梨花と出会う。赤坂の観光に同行することにした梨花に赤坂は「今度は家内と、生まれた子供も一緒に来たい」と話すと、梨花は表情を曇らせた。今まで繰り返し時を過ごしてきた梨花は、赤坂の妻が死ぬという未来を知っていたからだ。観光をし、古手神社に着いた赤坂と梨花。「こんな美しい村がダムに沈んでしまうなんて」と残念そうに話す赤坂に、梨花は「雛見沢はダムに沈まないのです。ダム計画はもうすぐ無くなるのです」と反論する。赤坂は「どうしてそう言い切れるんだい?」と問うと「もう決まっていることなのです。他に言いようがないのです」と言い切り、突然梨花の様子が変わり「赤坂、東京へ帰れ。あなたはさっさと東京に帰った方がいい。でないと、ひどく後悔することになる」と言った直後に梨花は意識を失った。赤坂は急いで梨花を抱き起し、意識を取り戻した梨花はいつもの様子に戻っていた。
翌朝、赤坂は大石から電話で呼び出され興宮所に向かうと、建設大臣の孫の財布が発見されたとのことだった。財布の中には犬飼寿樹(いぬかい としき)と書かれた診察券があり、これが誘拐された建設大臣の孫のものであることが確認される。防刃ベストを着こみ、財布が発見された現場に向かう大石と赤坂。寿樹は雛見沢の奥の地区で、陸上自衛隊の特務部隊である山狗に小屋で監禁されていた。外を見張っていた山狗の1人が大石の車に気づき、もう1人が寿樹を背負って裏口から逃走する。小屋に残った山狗を大石が対応し、寿樹を背負って逃げた山狗を赤坂が追う。山狗に体当たりし、寿樹を取り戻した赤坂。赤坂の背後から足音がし、大石だと思い「大石さん!」と振り向いた先にいたのは、大石ではなく山狗の1人だった。大石は山狗に締め落とされたようだ。寿樹を庇いながら、2対1の劣勢。山狗の手には拳銃があり、赤坂は肩口を討たれてしまう。再び銃を構える山狗の背後から大石がタックルし、勢いで拳銃を落とす山狗。形勢逆転し、劣勢と見るや逃走する山狗。「連中、分かってますね~。警官は、背を向けた犯人を打てませんから。」と大石は犯人はこういうことに慣れていると話した。赤坂は意識を失い、倒れてしまった。赤坂が目を覚ましたのは、入江診療所。弾は貫通しており、安静にしていれば問題ないとのことだった。病室に大石が現れ、雛見沢ダム計画の凍結が決まったと報告された。この事件はダム工事を中止させるために、園崎家の指令で大臣の孫を拐わせ、孫を引き渡す代わりに、ダム建設を永久凍結せよと園崎家と大臣との取引であった。
その夜、赤坂は妻に連絡すべく、診療所内の公衆電話から電話をしようとするが不通だった。よく見ると、電話線が切れていた。止む無く外へ出るも、公衆電話の電話線はすべて切られていた。電話ボックスから出てきた赤坂の前に現れた梨花に赤坂は「君がやったのかい?」と聞く。タイムリープをし続けている梨花には雪絵が死んでしまうという運命を知っていたため「かけても、赤坂が悲しくなるだけなのですよ」と梨花は答えた。
梨花と赤坂が通りがかった古手神社では綿流しのお祭りが開催されていた。屋台はなく、祭りの名を冠したただの飲み会をしている光景を見て梨花は「こんなのは、本当の綿流しのお祭りではないのです」と言った後に「来年からは、ちゃんとした綿流しのお祭りになるのです」と話す。それに対し赤坂は「そうだね。ダム工事も梨花ちゃんの言う通り中止になったことだし。村にも平和が訪れるんじゃないかな」と言うと、梨花の様子が再び「東京へ帰れ」と言った時のように変わり「平和?これから毎年、血なまぐさい事件が起こるというのに。あと何年かで、私は殺される。この村には、人の命を何とも思わない人間がいるの。私はその運命を変えたい。水面に石を投じることで、何かが変わることを期待しているの」と話した。
それから何年かが経ち、大石が定年後に移住した札幌に赤坂が赴き、久しぶりの再会を果たす。赤坂は建設大臣の孫を誘拐した山狗と格闘したあの日、妻を亡くしていた。梨花はこの事を知っていて、自分に悲しい思いをさせないためにあのような行動をしたのだと、赤坂は確信した。
皆殺し編
雛見沢ダム計画がまだ凍結される前、建設大臣の孫誘拐事件で雛見沢を訪れた赤坂。梨花に「東京へ帰れ、でないとひどく後悔することになる」と言われ、結果奥さんを失った。だがこの世界では、赤坂は梨花の警告を聞いて東京に戻り、妻が階段から転落死することを回避することができた。赤坂は子供を預け妻と雛見沢に旅行に来ており、妻が無事なのは「梨花ちゃんのおかげ」と感謝を伝えた。
祭囃し編
この世界の赤坂は、昭和53年の雛見沢で梨花の忠告を聞くが、東京には帰らず、妻に電話で階段に注意するよう伝えることで、妻の転落死という惨劇を回避した。
惨劇の黒幕である鷹野三四(たかの みよ)の陰謀に打ち勝てないでいた梨花は、緊急マニュアル第34号について入江診療所の所長である入江に問い質す。緊急マニュアル34号とは、「女王感染者である梨花が急死した場合に適用され、村人の集団錯乱が発生する前に全員を処分する」という内容だった。梨花はこれまで幾度も一緒に苦難を乗り越えてきた部活メンバーこと学校の仲間たちに相談し、「“梨花が死んだ”事にした上で48時間鷹野たちの監視の目を潜り抜け、なお何も起きない事で緊急マニュアルを適用させない」という48時間作戦を計画した。赤坂は梨花を救うために、休暇を取って雛見沢に来ており、梨花から48時間作戦について聞かされ、この作戦に協力する。
48時間作戦を決行したが、鷹野は罠だと気づき、園崎家に身を隠していた部活メンバーたちは追い詰められ、梨花を捕まえた山狗は梨花が舌を噛まぬよう、注射で眠らそうとしたところへ、「梨花ちゃん。君を助けに来た」と赤坂が駆け付け、山狗を殴り飛ばし梨花を助けたのだった。
猫騙し編
梨花に「東京へ帰れ、でないとひどく後悔することになる」と言われ、梨花の警告を聞き妻が階段から転落死することを回避できた赤坂は、妻と温泉旅行に雛見沢に来ていた。梨花と再会した赤坂は梨花の警告のおかげで妻を救うことが出来たと感謝し、梨花の力にならなんでもすると伝える。赤坂は梨花に綿流しの祭りまで雛見沢に居て欲しいと頼まれ、妻と温泉に行く予定だった赤坂だが、妻に1人で温泉に行ってもらうことにし、綿流しの祭りまで雛見沢に滞在することにする。
かつて梨花が繰り返される惨劇を完全に回避した先の世界で、梨花に一緒に聖ルチーア学園へ行かないかと誘われ入学するが、勉強嫌いの沙都子は周りについていけず落ちこぼれていく。そんな中梨花は学園に溶け込み楽しそうに生活をしており、沙都子は「自分を見捨てた」と梨花を憎むようになる。そんな時にエウアという超常の存在と出会い、“過去へ移動して時を繰り返す力”を与えられた沙都子は、梨花と永遠に雛見沢で暮らすために、彼女の「村の外への憧れ」を根こそぎ奪うことを目的として、時間をループしながら様々な事件を起こしていく。
沙都子は雛見沢症候群を発症させるH173を赤坂に投与し、梨花を苦しめている正体は人を操る寄生虫だと赤坂に吹き込み、雛見沢症候群を発症した赤坂は梨花の家へ向かう。梨花を助けようと、梨花の脳内に入り込んだと思い込んでいる寄生虫を取り除こうと家に火を放ち、結果的には梨花まで燃やすことになってしまい、赤坂は梨花と共に焼死した。
赤坂衛の関連人物・キャラクター
古手梨花(ふるで りか)
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