虎と狼(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ
『虎と狼』とは2009年から2012年の3年間神尾葉子が『別冊マーガレット』で連載した青春ストーリーである。「ひまわり食堂」を切り盛りするヒロイン鳥沢美以(とりさわ みい)と、客としてやってきた男2人、大上謙(オオカミ)と千谷虎次(トラ)の3人が織りなす青春ストーリーである。冷酷なオオカミと優しいトラは対照的な二人であるが、美以の人生に様々な影響を及ぼし彼女を成長させてゆく。
宇都宮(うつのみや)
河田の手下としてつるむ。河田の指示で万引きをしようとしたときにオオカミに止められる。その後、再度河田の指示で学園の資料室に美以とオオカミを閉じ込める。だが、万引きを止められた時のオオカミの言葉を思い出し、トラに白状する。トラと共に美以とオオカミを資料室から助け出す。河田が林間学校でハブられた時は、唯一河田を心配していた。河田が幼い頃に両親が離婚したことを知っている。
小谷紅子(こたに べにこ)
別名・デストロイヤー紅子。人の幸せを僻み奪い、ぼろぼろになるまでその人を追い詰める。美以がオオカミに寄り添って泣いているところを隠し撮りし、それを脅しに使い美以にトラとオオカミから離れるように数々の嫌がらせをする。はじめは美以と友達になりたい、という嘘でひまわり食堂にやってくる。「デストロイヤー・紅子」という名前は、獅子雄がつるんでいる渋谷界隈の人間たちの間でも有名であった。紅子の人の幸せを壊す嫌がらせは、中学生の頃から始まっている。
『虎と狼』の用語
ひまわり食堂
美以のおばあちゃんと美以が手伝い経営する食堂。メニューはハンバーグ、生姜焼き、もつ煮、野菜炒めにカニクリームコロッケなど。材料は近所の八百屋から仕入れ、すべて手作り。50年の歴史がある。トラとオオカミだけでなく、会社帰りのサラリーマンも時々食べに来ている。
おかもち
美以が「ひまわり食堂」の料理を出前するときに、料理を入れて運ぶ箱。中にはラップをして料理が入っている。
BL小説
美以がひそかに更新しているブログのなかの小説。主人公はトラとオオカミである。美以は、2人が食堂へきて食事をするたびに彼らの仲の良さをネタにしている。小説はかなり人気でコメントからも、美以が書くストーリーを楽しみにしている読者も多い。偶然にも美以のクラスの女子たちもこのブログを読んでいた。実在する「トラとオオカミ」だとは気づかれなかったが、美以はかなり焦った。
『虎と狼』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
鳥沢美以「ごちゃごちゃ言うのは食べてみてから!!」
大手建設会社の、商店街フードコート建設を阻止しようとした美以は、その会社に乗り込む。しかし、取り合ってもらえなかった。さらに、オオカミがその会社の息子であると知る。フードコート建設のためにオオカミはひまわり食堂に偵察に来ていた、勘違いした美以だったが、トラからオオカミの家族の話を聞く。オオカミは、ひまわり食堂に偵察に来たわけではなかった。オオカミは幼少期に両親が離婚し、母親の手料理を食べないで育った。そのため、手料理を気持ち悪がり、サプリメントしかとっていなかった。その為、ひまわり食堂を「こんな店、トラが腹減ってなきゃ来ねーし」と、ひまわり食堂の料理を食べず、食堂のことを馬鹿にしていた。「美味しい料理を食べる」という幸福感を知らないオオカミを可哀想に思った美以は、あえてひまわり食堂の料理をオオカミに届けた。案の定食べる前から、「こんな料理を俺に食べさせても、会社の話はどうにもならない」と言ったオオカミに「ごちゃごちゃ言うのは食べてみてから!」と一喝したのが、この場面である。まごころこめて料理を作っていることを伝えた美以。このことがきっかけで、オオカミは手料理を食べられるようになった。
オオカミ「飯をうまく作るのは才能で個性だ。それを生かして何が悪い。」
クラスにひとりも友達がいなかった美以。お弁当の時間に一緒に食べようとクラスの女子から誘ってもらうが、彼女たちは美以がトラと美以が仲良くしているところを見て僻む。そしてそのなかの一人から「食べ物で釣って友達作ろうとしてんじゃねーよ」と言われてしまう美以。言葉を失っていたところにオオカミがやってきて「飯をうまく作るのは才能で個性だ。それを生かして何が悪い」と、彼女たちに言う。オオカミは、美以の料理の腕前を完全に信用している証でもある。
オオカミ「やりたきゃやればいい。ただ誰かの為に何かやろうとも死ぬときゃ一人だ。誰もお前のそばにはいない。」
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目次 - Contents
- 『虎と狼』の概要
- 『虎と狼』のあらすじ・ストーリー
- 美以、トラとオオカミとの出会い
- トラとオオカミが学校の先生に
- トラへの恋
- 美以の失恋
- デストロイヤー紅子
- すべての真実が明らかに
- ひまわり食堂復活
- 『虎と狼』の登場人物・キャラクター
- ひまわり食堂
- 鳥沢美以(とりさわ みい)
- 美以のおばあちゃん
- 学園の先生たち
- 千谷虎次 (せんごく とらじ)
- 大上謙 (おおかみ けん)
- 森下(もりした)
- 東山(ひがしやま)
- 学園の友達
- 八戸弥生(はちのへ やよい)
- 関獅子雄(せき ししお)
- 河田 (かわた)
- 宇都宮(うつのみや)
- 小谷紅子(こたに べにこ)
- 『虎と狼』の用語
- ひまわり食堂
- おかもち
- BL小説
- 『虎と狼』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 鳥沢美以「ごちゃごちゃ言うのは食べてみてから!!」
- オオカミ「飯をうまく作るのは才能で個性だ。それを生かして何が悪い。」
- オオカミ「やりたきゃやればいい。ただ誰かの為に何かやろうとも死ぬときゃ一人だ。誰もお前のそばにはいない。」
- オオカミ「俺が作ったもんは味が足りてないだろ?それは個性ってやつだ。人間も同じ。みんなどっか足りないもんなんだよ。」
- 鳥沢美以「オオカミを悪く言うのはゆるさない」
- オオカミ、美以にキス
- 『虎と狼』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 作者もBL好き
- 作品に出てくる料理は、作者が外食を撮影したもの
- 作者は料理をしない