僕といっしょ(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『僕といっしょ』とは1997年より古谷実が『週刊ヤングマガジン』で連載していた漫画作品。母親の死をきっかけに中学生と小学生の兄弟が家出してとりあえず東京へ。東京で出会った少年と居候生活を送る事になる。この物語は彼らと周囲のいろいろな境遇の同年代の少年少女や大人たちが巻き起こす物語である。ギャグ漫画という位置づけではあるが、「人生ってなに?」というテーマに時に情緒あり、時に涙ありの物語である。意外と重いキーワードを含んだドラマを展開する作品でもある。

山下公園

吉田家を出た二人がまず向かったのが横浜石川町の山下公園。ただ、見て回ることもせずに走り抜け、大量のコンテナが積まれた輸送船の止まっている港へ。

ビルの屋上

すぐ夫とイトキンがふと見上げたビルの屋上に、今にも飛び降りようとしているOLを見つけて声をかけた。その後OLにファミレスでごちそうになった上、2万円もらった。

横浜友愛の家

良川渚がボランティアで子供たちを保護している家。普通の民家であり、決して裕福ではないので預かれる人数は数人程度まで。すぐ夫が電話した時はひとり分だけ空きがある状態であった。

『僕といっしょ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

すぐ夫「どーしたイトキンなぜ吠えん!!?こわいんか!?こんなんこわいんか!?このペチャパイ野郎!!!イトキン吠えろおおお」

(左)イトキンをけしかける(右)すぐ夫。

イトキンが親がいない事をバカにされ笑われているのを見て、すぐ夫が我慢できなくなりイトキンに吠えろと叫ぶ。
「どーしたイトキンなぜ吠えん!!?こわいんか!?こんなんこわいんか!?このペチャパイ野郎!!!イトキン吠えろおおお」
たった今出会ったばかりの人間ではあるが、イトキンが目の前でバカにされているのを黙って見ていられない。そんな情に熱いすぐ夫の特徴が出ているシーン。

イトキン「平和ボケでもなんでも結っ構ーーだ!!オレは今幸せだ!!」

(上段コマ右)現在のイトキンが(左)過去のイトキンに幸せだと叫ぶ。

今まで、たったひとりで今日の食べ物すら手に入るかどうか分からない環境で生きて来たイトキン。吉田家に居候させてもらい、ひとりのさみしさもなくなりシンナーも吸わなくった。「平和ボケでもなんでも結っ構ーーだ!!オレは今幸せだ!!」とホッカホッカの毎日を送れる幸福を噛み締めて過去の自分にいうセリフ。

すぐ夫「おっお前がイトキンを殴るな!!」

すぐ夫・いく夫・イトキンの3人は吉田家に迷惑をかけまいとすぐ夫の実家で暮らせるように義父に出て行けと言う。だが、空手の黒帯の義父に殴られ、すくんであやまってしまうすぐ夫。いく夫も号泣してしまう。そんなふたりを見て黙っていられなくなったイトキンが義父を殴る。
逆上した義父がイトキンを膝蹴りする。すると怒ったすぐ夫が「おっお前がイトキンを殴るな!!」と義父を殴る。
すぐ夫が実はイトキンに友情のような感情を抱いている事が分かるセリフ。

『僕といっしょ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

サンチェ登場

『行け!稲中卓球部』で井沢が飼っていたサンチェがすぐ夫・イトキンがカズと出会うシーンでチラッと登場。

次作『グリーンヒル』にイトキン登場

『僕といっしょ』の次作『グリーンヒル』に伊藤しげるという名の床屋のマスターが登場する。
特に細かく言及されていないが、顔、髪型、タトゥーなどから考えるに、今作の伊藤茂=イトキンの可能性が非常に高いとされている。
床屋のマスターで、結婚していて2児の父親として登場。
スケベで抑えの効かない性格で、最終的に床屋のアルバイトの女の子と不倫関係に。
もし、『僕といっしょ』のイトキンと同一人物である場合、『グリーンヒル』は今作から何年後かの未来の世界という事になる。

韓国映画『僕の彼女を紹介します』でオマージュ

吉田家をでたすぐ夫とイトキンが出会った、自殺願望のOLとの出会いのシーンと全く同じシーンが、韓国映画『僕の彼女を紹介します』にある。
主演のチョン・ジヒョン演じるギョンジンが恋人を失くしてしまい自殺しようとビルの屋上にいるところに家出少年2人が現れる。
ここからのやり取りは今作と全く同じである。
これは監督のクァク・ジョエンが日本の作品をよくリメイクしていて日本好きということも公言しているので、そこから採用されたものと考えられている。

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