僕といっしょ（漫画）とは【ネタバレ解説・考察まとめ】
『僕といっしょ』とは1997年より古谷実が『週刊ヤングマガジン』で連載していた漫画作品。母親の死をきっかけに中学生と小学生の兄弟が家出してとりあえず東京へ。東京で出会った少年と居候生活を送る事になる。この物語は彼らと周囲のいろいろな境遇の同年代の少年少女や大人たちが巻き起こす物語である。ギャグ漫画という位置づけではあるが、「人生ってなに？」というテーマに時に情緒あり、時に涙ありの物語である。意外と重いキーワードを含んだドラマを展開する作品でもある。
進藤カズキ（しんどうかずき）
15歳で高校生。通称「カズ」。有名進学校に通っていたが、周囲に言いなりの自分に嫌気がさして、自分の意思で進むことを決意し、そのために家出する。
公園ですぐ夫・いく夫とイトキンの3人に出会い、同じ家出人だと思い声をかける。
ヤングホームレスの一員としてすぐ夫たちと過ごすが、いく夫に勉強を教えたりする。
非常に美少年で性格も素直な好青年である。社会的弱者を救う福祉の仕事が出来るように勉強したりするしっかり者でもある。
出張ホストクラブホワイトぺニーズでの経験により童貞だが非処女。その後ギッター姉ちゃんこと西沢清が初めてのお相手となる。
カズは吉田家ではなく近所の西沢書店に居候。本が好きなカズはホクホク顔で西沢書店へ。
吉田あや子（よしだあやこ）
16歳の高校一年生。
折から悩んでいた「人生って何？」という問いに友達からは笑われてしまっていた。
通学途中に電車内から、橋の下で暮らす「ヤングホームレス」たちを発見する。
「人生って何？」に対して答えてくれるかもしれないと期待して彼らに声をかける。
すぐ夫・いく夫・イトキン・カズを連れ自宅へ。ご飯を食べさせ風呂にも入らせる。
結果、カズ以外は吉田家に居候する事になる。
あや子も昨年母親を亡くし、父子家庭となっていた。美容師になるのが夢であるが、床屋を継いでほしい父親には内緒にしている。
すぐ夫に「カピバラに似ている」と評される。しかし結構な美少女な上に美乳でかなりスタイルもよい。
吉田家とその周囲の人々
吉田ケンジ（よしだけんじ）
あや子の父親で床屋の店長。妻のマチ子は昨年亡くなってしまっている。
あや子に店を継いでほしかったのだが、あや子が美容師になりたがっていることを知り愕然とする。
しかしあや子の連れてきたすぐ夫・いく夫・イトキンを、店の手伝いとゆくゆくは店を継ぐことを条件に居候させることを決める。
過去に後の妻、マチ子と駆け落ちしたことやあや子が美容師を目指していることなど日々のことを日記に書いて残している。
すぐ夫たちに親がいない事が分かると居候させたり、カズの面倒見てくれるところを探したり、いく夫を学校に通わせる手続きをしたりと面倒見のよい人柄である。
マチ子
ケンジの妻であや子の母親。割とお嬢様であり、駆け落ちする事に憧れていた。ケンジをけしかける形で駆け落ちさせる。ケンジがやっとの思いで開店した店をダサいと一蹴する。
園田アキヒト（そのだあきひと）
（右）アキヒトと（左）いく夫。
吉田家の隣の小学生。
心を少し病んでおり、感情が表にだせず表情が基本的にない。顔の描かれていないぬいぐるみを肌身離さず持ち歩き、人には触らせない。それが原因で学校ではいじめに合っている。
よくあや子と一緒に風呂に入りに吉田家に来る。風呂であや子に甘えている。あや子のいう事は素直に聞く。
いく夫は同じ小学校の3年2組に通うことになり友達になる。
体育は苦手。銭湯の煙突に登って何かを呼んでいたことがある。
塚本コウジ（つかもとこうじ）
吉田家の近所の浪人生。
現在8浪目のため通称・八郎。非常におかしな理解しづらい言動が多く、すぐ夫とイトキンに「ギリギリだ」と評される。
「黙れ！この金色夜叉！」「黙れ！この八百やちょー！」など意味不明だが語呂のいいことを言う。口癖は「人生ってなんだ！？」。
顔はブサイクだがなぜかどことなく金城武に似ているという設定になっていて、額に「武」マークが書かれた人物イメージをダブらせて描かれることがある。すぐ夫に「金城武に似ている」と言われた時になぜかショックを受けていたが、本人は金城武とストロング金剛を勘違いしていたせいだった。
意外とダメな自分の事をしっかりと認識している面もある。
小川ユキ（おがわゆき）
吉田家の近所のそば屋の娘。吉田家とは家族ぐるみでの長い付き合い。あや子の同級生で幼馴染。
父親との夢で日本初の女性プロ野球選手を目指し、日夜トレーニングに励んでいる。女子高生であるが、野球は周囲の男子よりうまく、商店街の草野球チームの監督を任されている。
なぜかすぐ夫と惹かれていて、すぐ夫の夢の中にあや子がいるのに自分がいないと焼きもちを焼いてみたりする。
男っぽい感覚の持ち主だが、乙女な一面も持ち合わせている。
小川タケル（おがわたける）
Related Articles関連記事
行け！稲中卓球部（古谷実）とは【ネタバレ解説・考察まとめ】
『行け！稲中卓球部』とは1993年から1996年まで『週刊ヤングマガジン』に連載されたギャグ漫画。古谷実のデビュー作である。 コミックスは全13巻で完結。累計2500万部発行。1996年、第20回講談社漫画賞一般部門受賞作品。1996年アニメ化。 「稲豊市立稲豊中学校」の卓球部に所属する2年生6人が主な登場人物。特に女子にモテない前野、井澤、田中の3人が、学園生活で若い中学生特有の性欲を持て余し、抑えきれずに女子生徒や部員の肉親、通りすがりの女子までも巻き込むセクハラ行為の限りを尽くす。
Read Article
やっぱり古谷実が好き
稲中から最新作まで、奇才・古谷実の作品を紹介します。
Read Article
ギャグ漫画最高峰！『行け！稲中卓球部』の魅力！
90年代、一世を風靡した至高のギャグ漫画『行け！稲中卓球部』をまとめます。
Read Article
タグ - Tags
目次 - Contents
- 『僕といっしょ』の概要
- 『僕といっしょ』のあらすじ・ストーリー
- 家出サバイバル
- 吉田家での生活
- 思わぬ現実
- ふたりの家出
- 帰郷と決着
- 『僕といっしょ』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- 先坂すぐ夫（さきさかすぐお）
- 先坂いく夫（さきさかいくお）
- 伊藤茂（いとうしげる）
- 進藤カズキ（しんどうかずき）
- 吉田あや子（よしだあやこ）
- 吉田家とその周囲の人々
- 吉田ケンジ（よしだけんじ）
- マチ子
- 園田アキヒト（そのだあきひと）
- 塚本コウジ（つかもとこうじ）
- 小川ユキ（おがわゆき）
- 小川タケル（おがわたける）
- あや子の友人や商店街の人々
- 永松（ながまつ）
- 西沢清（にしざわきよし）
- 保田みかこ（ほだみかこ）
- みかこの母親
- 宮下太郎（みやしたたろう）
- その他の人々
- 垣内マリ（かきうちまり）
- 村田マリコ（むらたまりこ）
- 五反田（ごたんだ）
- 柿谷ゆきと（かきたにゆきと）
- まさと
- 竹内新（たけうちしん）
- 自殺願望のOL（名前不詳）
- 良川渚（よしかわなぎさ）
- あかり
- すぐ夫・いく夫の義父
- すぐ夫・いく夫の母親
- イトキンの母親
- 『僕といっしょ』の用語
- 上野
- 新宿
- オレンロン横丁
- BARBERヨシダ
- 西沢書店
- 小川そば
- スーパーマルゴシ
- 西口商店街
- 横浜
- 山下公園
- ビルの屋上
- 横浜友愛の家
- 『僕といっしょ』の名言・名セリフ／名シーン・名場面
- すぐ夫「どーしたイトキンなぜ吠えん！！？こわいんか！？こんなんこわいんか！？このペチャパイ野郎！！！イトキン吠えろおおお」
- イトキン「平和ボケでもなんでも結っ構ーーだ！！オレは今幸せだ！！」
- すぐ夫「おっお前がイトキンを殴るな！！」
- 『僕といっしょ』の裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話
- サンチェ登場
- 次作『グリーンヒル』にイトキン登場
- 韓国映画『僕の彼女を紹介します』でオマージュ
- ET-KINGメンバーいときんの名前の由来