SCP財団(SCP Foundation)の徹底解説まとめ

SCP財団とは、現代の科学では説明不可能な物品、物体、場所、現象、概念を、一般の人間の目から遠ざけ、「確保」、「収容」、「保護」をすることを目的とする秘密組織「SCP財団」を舞台としたオカルトシェアワールドである。異常存在である「SCPオブジェクト」の詳細をまとめた報告書という形で公式wikiにまとめられており、その数は世界中で10,000を超える。発祥の地であるアメリカを「本部」とし、日本を含め世界中に「支部」を持っている。

三ツ月イニシアチブのロゴマーク

「三ツ月イニシアチブ」は、異次元空間に存在する、人間によって構成された軍事組織。彼らの目的は、人類を様々な異常存在による脅威から守ることだが、過剰な軍事投入や外部組織との致命的なコミュニケーション不足などの問題により、結果的に人類に対して不利益をもたらす結果となってしまう。そのことを考慮して、財団は三ツ月イニシアチブと条約を結んでおり、財団の手でも負えない場合のみ介入してくることとなった。

ウィルソンズ・ワイルドライフ・ソリューションズ

ウィルソンズ・ワイルドライフ・ソリューションズのロゴマーク

「ウィルソンズ・ワイルドライフ・ソリューションズ(以下、WWS)」は、公費運営による異常な能力を持つ野生動物の管理・保護機関。財団はWWSと相互協定を結んでおり、財団が収容したSafeおよびEuclidのオブジェクトクラスの異常性を持つ動物の管理を一部担っている。

SCP財団日本支部に登場する代表的な要注意団体

日本生類創研(にほんしょうるいそうけん)

日本生類創研のロゴマーク

日本生類創研(以下、日創研)は、異常な性質を備えた人造生物を生み出すバイオ科学者集団。生命の進化に関する研究を行い、新たな生命体を生み出すことに重点を置いている。また、研究資金を調達するために作り出した生命体を他の要注意団体に販売することもある。ただし、作り出した生命体に関する管理がかなり杜撰で、日創研の研究所から逃げ出した生命体をそのまま放置することが多々あり、その多くは財団にSCPオブジェクトとして保護されている。「石油や石油製品を喰らい、異常なまでに繁殖し、地球を覆いつくす勢いで増え続けている蚕のような虫(SCP-030-JP 石油喰らい)」や「日創研が商品にするために呼び覚ましてしまった、認識の中に存在する、人の心を喰らう緋色の鳥(SCP-444-JP ■■■■[アクセス不許可])」などが有名。

蒐集院(しゅうしゅういん)

蒐集院のロゴマーク

蒐集院(しゅうしゅういん)は、SCP財団が日本に財団支部を設置する以前から日本で異常存在を集めていた秘密組織。財団が科学的な手法で異常存在を収集、管理しているのに対し、蒐集院は呪術や陰陽術、神道などのオカルト的手法で異常存在を集め、管理していた。今では組織の大部分がSCP財団に吸収され、SCP財団日本支部となったが、蒐集院時代の管理方法を今でも継続しているSCPオブジェクトも多く存在している。ただし、財団のやり方に納得できない残党が、いくつかのSCPオブジェクトを保有したまま蒐集院の復活を目論んでいる。

”博士”

”博士”のロゴマーク

「”博士”」は、日本を拠点とし、異常な性質をもった玩具を製造、販売している個人、もしくは集団。本部の要注意団体「ワンダーテインメント博士」の模倣犯とみられ、「ワーオ!」や「楽しもうね!」などの類似したフレーズがSCPオブジェクトの説明書などに見られる。ただしワンダーテインメント博士との相違点として、ワンダーテインメント博士は危険はあれど多くの人を楽しませようとしているのに対し、”博士”は純粋な悪意を持ってSCPオブジェクトを作り出している。また、いくつかの要注意団体と独自のパイプを持っているらしく、”博士”が関わったSCPオブジェクトの多くには別の要注意団体が関わっていることが多い。

酩酊街(めいていがい)

酩酊街のロゴマーク

酩酊街は、「忘れられたモノが辿り着く街」とされる、異空間に存在する街の名称である。大気中にアルコール成分が微量ながら含まれており、街の住民は常に酒に酔っている。「酒の匂いが漂う、雪の降る常夜の街」と、街の住民は答えている。酩酊街に明確な目的は存在せず、毎日酒を仰ぎ、騒ぎ、ぼんやりとした幸福のなかであらゆることを忘れていく。それが酩酊街の在り方である。また、酩酊街と関連しているSCPオブジェクトには、毎回酩酊街からの手紙が添えられていることが多く、手紙の末尾は「酩酊街より 愛をこめて」で締められるのが特徴。「『山田』と名乗る酩酊街への案内人が待つ空間へと行くことができる、妖怪が多く描かれた漫画本(SCP-1922-JP 忘れ、行き着く、酔いつぶれる)」や「酩酊街の住人が生み出した人助けのための存在だったが、人間の悪意によって危険な存在へと変貌してしまった、一匹の犬(SCP-1955-JP やさしい子)」などが有名である。

石榴倶楽部(せきりゅうくらぶ)

石榴倶楽部のロゴマーク

石榴倶楽部は、19世紀中期を起源に持つ、人肉を「ザクロ」と称し、人肉を食すことを嗜好としている(カニバリズム)人々の秘密結社。「ザクロクラブ」ではなく「セキリュウクラブ」と読む。組織の定員は10名であり、構成員達の名前も襲名制のため、同名であっても同一人物ではないということも多々ある。当初は目立った異常性のない「普通のカニバリズム集団」として財団は認知していたが、近年、人肉をより美味しく、より上品に食すために積極的にSCPオブジェクトを使用していることが判明し、それゆえに財団から要注意団体と指定されている。「元々は石榴倶楽部の一員だったが、人を丸呑みして食すという下品さから追放された、巨大な口だけしか存在しない女性(SCP-031-JP ヴォラレフィリア)」や「飲むと脳を委縮させ、内臓器官を特殊な被膜でコートし、調理しやすくする薬品(SCP-1321-JP 後悔の味)」などが有名。

如月工務店(きさらぎこうむてん)

如月工務店のロゴマーク

如月工務店は、主に異常な性質を持った建造物を建設する会社。如月工務店の社員はすべて人ではなく「鬼」と呼ばれる存在とされており、一般人とは違った価値観を持っていると推測されている。如月工務店は顧客からの依頼に対し、純粋な善意で応えようとしているが、依頼主の意図とは大きく外れた、悍ましい形で解釈してしまうことが多い。また、建設のための材料に人間を使うことが多いのも特徴。のちの調査で、如月工務店の社員の多くは酩酊街の元住人だったが、酩酊街の理念を理解できず、袂を分かった者達であると推測されている。「各所で物理的、空間的な歪みが生じており、『いつまでも楽しく遊びたい』という依頼主の娘の要望によって、永遠にその場に囚われている少女が徘徊する、未完成の公園(SCP-480-JP 未完成の山間公園)」や「『永遠に残る思い出の村にしてほしい』という要望を曲解し、永遠に1999年12月31日をループし、来る2000年を待ち続けている村(SCP-619-JP ミレニアム・タウン)」などが有名。

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