THE BACK HORN(ザ・バックホーン)の徹底解説まとめ
THE BACK HORNとは1998年に結成されたロックバンドである。
1999年にアルバム『何処へ行く』でインディーズデビューし、2001年にシングル『サニー』でメジャーデビューを果たす。
デビュー以降、毎年のように作品のリリース、それに伴うツアー、全国各地のロックフェスへの出演など精力的に活動している。2018年にバンド結成20周年を迎え、それを記念した全国ツアーの最終日には日本武道館公演を行う。日本屈指のライブバンドととしてロックシーンには欠かせない存在となっている。
6th『THE BACK HORN』
バンド初のセルフタイトルアルバムである。バンドを代表するバラード曲「美しい名前」や止まることなく進み続ける人生の儚さや美しさを歌ったバンド屈指の名曲「枝」などしっとり系の楽曲が多い。
10曲目収録「声」は、バンドとしてのスタイルや自分らしさを見つけるためにメンバー同士でホワイトボードにTHE BACK HORNの個性や特徴を思いつく限り書き出すなど工夫を凝らした結果、生まれた楽曲である。
1. 敗者の刑
2. ハロー
3. 美しい名前
4. 舞姫
5. フリージア
6. 航海
7. 虹の彼方へ
8. シアター
9. 負うべき傷
10. 声
11. 理想
12. 枝
7th『パルス』
THE BACK HORNのアルバム作品の中でも特に人気の高い一枚。
初の日本武道館公演の1曲目として披露された「覚醒」や先行シングルとしてリリースされ、バンド初となるオリコンチャートTOP10入りを果たした「罠」などバンドを代表する楽曲も多数収録されている。
アルバムタイトルの『パルス』とは「鼓動」「脈を打つ」という意味である。
1. 世界を撃て
2. フロイデ
3. 覚醒
4. さざめくハイウェイ
5. 鏡
6. 白夜
7. 蛍
8. グラディエーター
9. 人間
10. 罠
11. 生まれゆく光
8th『アサイラム』
「雷電」や「戦う君よ」などライブで盛り上がる曲や「海岸線」や「羽衣」など哀愁漂うしっとり系の曲など、バラエティに富んだアルバムとなっている。
アルバムタイトルの『アサイラム』とは保護施設、聖域、収容所などの意味を持つ。「今、戦っている人、戦おうとしている人たちがパワーをもらえる"拠り所"として聴いてもらいたい」という想いからタイトルを『アサイラム』にしたと(Ba)岡峰がインタビューで語っている。
1. 雷電
2. ラフレシア
3. 戦う君よ
4. 再生
5. 羽衣
6. 海岸線
7. ペルソナ
8. 太陽の仕業
9. 閉ざされた世界
10. 汚れなき涙
11. パレード
9th『リヴスコール』
東日本大震災以降、初めてのオリジナルアルバムとなった今作は、震災で日本各地が苦難な状況に陥っている中、THE BACK HORNで鳴らす音とはどのようなものであるべきかを真剣に考えて生まれた作品である。
そのため「天災にさえ勝てる天才的な愛の存在(シンフォニア)」など震災を連想させる詞も多い。
11曲目「世界中に花束を」は東日本日本大震災で被災した人々に対して、自分たちに出来ることはないかをメンバーで懸命に考えた結果、誕生した楽曲である。この楽曲は2011年3月30日に配信限定シングルとしても販売され、その収益金は、東日本大震災の被災者に対する義援金として寄付された。
1. トロイメライ
2. シリウス
3. シンフォニア
4. グレイゾーン
5. いつものドアを
6. 風の詩
7. 星降る夜のビート
8. 超常現象
9. 反撃の世代
10. 自由
11. 世界中に花束を
12. ラピスラズリ
13. ミュージック
10th『暁のファンファーレ』
初期段階で完成した「シンメントリー」「紙飛行機」「バトルイマ」「ホログラフ」を軸にアルバム制作が始まった。4曲とも前向きで、一歩踏み出す勇気を与えるような曲であるため、アルバム全体のテーマも希望を連想させるような明るい曲調のものが多い。
バンド初の英詞に挑戦した「シンメントリ―」やエキセントリックな雰囲気を漂わせる「コワレモノ」など今までのTHE BACK HORNとはかなり違うテイストの曲が多いため、好みが分かれるアルバムである。
1. 月光
2. ビリーバーズ
3. シェイク
4. バトルイマ
5. ブランクページ
6. 飛行機雲
7. サナギ
8. コワレモノ
9. エンドレスイマジン
10. 幻日
11. タソカゲ
12. シンメトリー
13. ホログラフ
11th『運命開花』
「自分たちにしかできない音楽を作る」をテーマに作られた今作は、らしさ全開のど真ん中のロックサウンドや人間の愚かさや美しさを生々しく描いた歌詞が特長。作品のテーマを見事に体現したアルバムであると言える。
9曲目「悪人」の冒頭の歌詞「あの悪人はきっと僕だ」は(Gt)菅波がthe HIATUSのライブを観ていた最中にふと浮かんできたワードであり、そこからどんどん派生してできた楽曲である。菅波曰く、「the HIATUSのメンバーは全く悪人じゃない」とのこと。
1. 暗闇でダンスを
2. ダストデビル
3. その先へ
4. tonight
5. コンクリートに咲いた花
6. 記憶列車
7. 胡散
8. 魂のアリバイ
9. 悪人
10. シュプレヒコールの片隅で
11. 君を守る
12. カナリア
12th『カルぺ・ディエム』
ピアノやシンセなどを大胆に取り入れており、今までの作品とは毛色の違うものになっている。
アルバムタイトルである「カルぺ・ディエム」はローマ時代の詩人ホラティウスの言葉からとったもので、その意味は「その日を掴め」。それ以外に「日々を越えて未来をつかんでいくための今だ」という解釈もあり、それがTHE BACK HORNが今までずっと歌ってきたテーマ、THE BACK HORNの存在自体とも合致するということでこのタイトルになった。
1. 心臓が止まるまでは
2. 金輪際
3. 鎖
4. フューチャーワールド
5. ソーダ水の泡沫
6. ペトリコール
7. デスティニー
8. 太陽の花
9. I believe
10. 果てなき冒険者
11. アンコールを君と
1stミニアルバム『情景泥棒』
THE BACK HORN結成20周年のアニバーサリーイヤー企画の一つとしてリリースされたミニアルバム。
結成20周年をファンと一緒に盛り上がれることを意識して制作されたため、エネルギッシュでライブ感のある楽曲が多い。
アルバムタイトルの『情景泥棒』は(Dr)松田晋二が名付けており、ジャケットのデザインも彼が担当した。
1. Running Away
2. 儚き獣たち
3. 閃光
4. がんじがらめ
5. 情景泥棒
6. 情景泥棒〜時空オデッセイ〜
7. 光の螺旋
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目次 - Contents
- THE BACK HORNの概要
- THE BACK HORNの活動経歴
- THE BACK HORN結成までの流れ
- インディーズ時代
- 2001年〜2004年 現在の体制になる
- 2005年〜2008年 結成10周年を記念して初の日本武道館開催
- 2009年~2013年 東日本大震災の復興に尽力
- 2014年~2018年 結成20周年を記念して3度目の日本武道館公演を開催
- 2019年〜2020年 新型コロナウイルスの影響でバンド活動に変化
- THE BACK HORNのメンバー
- メンバー
- 山田将司(やまだまさし)
- 菅波栄純(すがなみえいじゅん)
- 岡峰光舟(おかみねこうしゅう)
- 松田晋二(まつだしんじ)
- 元メンバー
- 平林直己(ひらばやしなおき)
- THE BACK HORNのディスコグラフィー
- インディーズシングル
- 1st『風船』
- インディーズアルバム
- 1st『何処へ行く』
- 2nd『甦る陽』
- メジャーシングル
- 1st『サニー』
- 2nd『空、星、海の夜』
- 3rd『世界樹の下で』
- 4th『涙がこぼれたら』
- 5th『未来』
- 6th『光の結晶』
- 7th『生命線』
- 8th『夢の花』
- 9th『コバルトブルー』
- 10th『キズナソング』
- 11th『ブラックホールバースデイ』
- 12th『初めての呼吸で』
- 13th『カオスダイバー』
- 14th『声』
- 15th『美しい名前』
- 16th『罠』
- 17th『覚醒』
- 18th『戦う君よ』
- 19th『閉ざされた世界』
- 20th『シリウス』
- 21st『バトルイマ』
- 22nd『シンメトリー/コワレモノ』
- 23rd『悪人/その先へ』
- 24th『With You』
- 25th『あなたが待ってる』
- 26th『孤独を繋いで』
- デジタルシングル『世界中に花束を』
- メジャーアルバム
- 1st『人間プログラム』
- 2nd『心臓オーケストラ』
- 3rd『イキルサイノウ』
- 4th『ヘッドフォンチルドレン』
- 5th『太陽の中の生活』
- 6th『THE BACK HORN』
- 7th『パルス』
- 8th『アサイラム』
- 9th『リヴスコール』
- 10th『暁のファンファーレ』
- 11th『運命開花』
- 12th『カルぺ・ディエム』
- 1stミニアルバム『情景泥棒』
- THE BACK HORNの代表曲とミュージックビデオ(MV/PV)
- 初めての呼吸で
- あなたが待ってる
- 瑠璃色のキャンバス
- 世界の果てで
- 冬のミルク
- コバルトブルー
- ハナレバナレ
- 心臓が止まるまでは
- 罠
- THE BACK HORNの名言・発言
- (Dr)松田晋二「このアルバム聴いたから、よし!明日も歩いて行こうかな」っていう。本当にそんぐらいのことなんですよね。「告白しろ」とか「会社辞めるって言え」とか(笑)そういうことじゃなくて。自分たちもそうなんですよ。「雨降っててじめじめしてっから、カラッとした音楽聴こうかな」とか「真冬に真夏の曲聴くと、意外に良い」とか。それしかできないと思うし、でもそれが最大にできることだと思う。
- (Dr)松田晋二「音楽っていろんな形があると思うんですけど、1曲だけ聴くよりはやっぱりアルバム聴いてほしいと思うし、アルバム1枚だけ聴くよりそのアーティストを聴いてほしいなと思うし。バンドだったらバンドのヒストリーも気になっちゃうぐらいの聴き方が楽しいと思うんですよね。その1曲の向こう側にはもっと素晴らしい世界が待っているので、1曲が好きになったらせめてアルバムまでは聴いて「こんな世界が待ってた」って驚いてほしいなって。」
- (Vo)山田将司「俺たちはずっと、バックホーンはずっと、ステージの上に絶対いつでもいるから。いいことばっかじゃないけど「うわぁー!」ってまたやりに来てくれよ」
- (Gt)菅波「音楽ではお腹が膨れる訳でもねぇ。人の命を蘇生させられる訳でもねぇ。でも音楽をやるっていうのは、そういう意味でのしなやかな戦い方のひとつではあると思うんですよ。」
- THE BACK HORNの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 栄純の恩返し
- 結成当初のバンド名は「GYORAI」