THE BACK HORN(ザ・バックホーン)の徹底解説まとめ
THE BACK HORNとは1998年に結成されたロックバンドである。
1999年にアルバム『何処へ行く』でインディーズデビューし、2001年にシングル『サニー』でメジャーデビューを果たす。
デビュー以降、毎年のように作品のリリース、それに伴うツアー、全国各地のロックフェスへの出演など精力的に活動している。2018年にバンド結成20周年を迎え、それを記念した全国ツアーの最終日には日本武道館公演を行う。日本屈指のライブバンドととしてロックシーンには欠かせない存在となっている。
25th『あなたが待ってる』
「あなたが待ってる」はシンガー・ソングライター宇多田ヒカルとの共同プロデュースで制作されたナンバー。宇多田はピアノ、コーラスとしても同楽曲に参加している。
1. あなたが待ってる
2. 始まりの歌
26th『孤独を繋いで』
表題曲「孤独を繋いで」は(Vo)山田が作詞・作曲を手掛けたナンバー。
カップリングの「導火線」「夏の残像」はどちらも"夏"をテーマにした楽曲である。
1. 孤独を繋いで
2. 導火線
3. 夏の残像
デジタルシングル『世界中に花束を』
2011年3月11日に発生した東日本大震災へのチャリティーソングとして配信リリースされた楽曲。
この楽曲の収益金は東日本大震災の被災者への義援金として寄付された。
1. 世界中に花束を
メジャーアルバム
1st『人間プログラム』
記念すべきメジャー1stアルバム。
「水槽」「アカイヤミ」など重めでカオスな世界観の曲が多く、賛否が非常に分かれるアルバムである。
アーティストにとって、デビューアルバムとはアマチュアやインディーズでの活動の集大成的なものであり、有り余る表現欲求を爆発させたものが多い。しかし、THE BACK HORNにおいてはインディーズ時代に曲を出し尽くしてしまったため、完成させるのが非常に大変なアルバムだったと後のインタビューで述べている。
1. 幾千光年の孤独
2. セレナーデ
3. サニー
4. 8月の秘密
5. 水槽
6. ミスターワールド
7. ひょうひょうと
8. アカイヤミ
9. 雨
10. 空、星、海の夜
11. 夕焼けマーチ
2nd『心臓オーケストラ』
リズミカルなギターリフが印象的な「涙がこぼれたら」やノスタルジックな雰囲気と美しいメロディがグッとくる「夏草の揺れる丘」など前作に比べてバラエティに富んだ楽曲が多い。
前作『人間プログラム』をブラッシュアップしたものでなく、2ndアルバムは曲調、リズムパターンなど"全て新しい感じ"するというコンセプトで作成が進められたが、(Ba)岡峰曰く「その"新しい感じ"を探すのにすごく時間がかかった」とインタビューで語っている。
この作品で初めて曲作りの合宿を開催。メンバーだけで人里離れた山小屋に泊まり、巣篭もり状態で曲作りを行うという非常に過酷な状況を経て、完成したアルバムである。
1. ワタボウシ
2. ゲーム
3. 涙がこぼれたら
4. 夏草の揺れる丘
5. マテリア
6. ディナー
7. 夕暮れ
8. 野生の太陽
9. 世界樹の下で
10. ぬくもり歌
3rd『イキルサイノウ』
アルバム制作時期、作詞・作曲の大半を担当した菅波栄純のメンタルが不安定だった影響で、感情の起伏が激しく鬱々とした世界観のアルバムとなっている。
当時の菅波栄純の精神状態が特に反映された楽曲が11曲目「ジョーカー」であり、陰鬱で狂気じみた歌詞とカオスな曲調が強烈で、一度聴いたら忘れられない楽曲である。
1. 惑星メランコリー
2. 光の結晶
3. 孤独な戦場
4. 幸福な亡骸
5. 花びら
6. プラトニックファズ
7. 生命線
8. 羽根〜夜空を越えて〜
9. 赤眼の路上
10. ジョーカー
11. 未来
4th『ヘッドフォンチルドレン』
THE BACK HORNのオリジナルアルバムの中でも最高傑作と呼び声が高い一枚。歌詞のワードセンスが秀逸で胸にグサっと突き刺さるものが多い。メロディセンスもハイレベルで間延びするような曲が一つもない。THE BACK HORNの魅力を一番わかりやすい形で表した作品である。
1. 扉
2. 運命複雑骨折
3. コバルトブルー
4. 墓石フィーバー
5. 夢の花
6. 旅人
7. パッパラ
8. 上海狂騒曲
9. ヘッドフォンチルドレン
10. キズナソング
11. 奇跡
5th『太陽の中の生活』
このアルバム以前は(Gt)菅波栄純が主に作詞・作曲を担当していたが、今作で初めてメンバー全員の作詞楽曲が収録される。
ジャケットデザインは(Dr)松田晋二の書き下ろし。
6曲目「天気予報」は(Dr)松田晋二が朗読を行う箇所があり、THE BACK HORNの中でもかなり異色な楽曲である。
1. カオスダイバー
2. アポトーシス
3. 証明
4. ホワイトノイズ
5. 世界の果てで
6. 天気予予報
7. ファイティングマンブルース
8. ブラックホールバースデイ
9. 浮世の波
10. ゆりかご
11. 初めての呼吸で
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目次 - Contents
- THE BACK HORNの概要
- THE BACK HORNの活動経歴
- THE BACK HORN結成までの流れ
- インディーズ時代
- 2001年〜2004年 現在の体制になる
- 2005年〜2008年 結成10周年を記念して初の日本武道館開催
- 2009年~2013年 東日本大震災の復興に尽力
- 2014年~2018年 結成20周年を記念して3度目の日本武道館公演を開催
- 2019年〜2020年 新型コロナウイルスの影響でバンド活動に変化
- THE BACK HORNのメンバー
- メンバー
- 山田将司(やまだまさし)
- 菅波栄純(すがなみえいじゅん)
- 岡峰光舟(おかみねこうしゅう)
- 松田晋二(まつだしんじ)
- 元メンバー
- 平林直己(ひらばやしなおき)
- THE BACK HORNのディスコグラフィー
- インディーズシングル
- 1st『風船』
- インディーズアルバム
- 1st『何処へ行く』
- 2nd『甦る陽』
- メジャーシングル
- 1st『サニー』
- 2nd『空、星、海の夜』
- 3rd『世界樹の下で』
- 4th『涙がこぼれたら』
- 5th『未来』
- 6th『光の結晶』
- 7th『生命線』
- 8th『夢の花』
- 9th『コバルトブルー』
- 10th『キズナソング』
- 11th『ブラックホールバースデイ』
- 12th『初めての呼吸で』
- 13th『カオスダイバー』
- 14th『声』
- 15th『美しい名前』
- 16th『罠』
- 17th『覚醒』
- 18th『戦う君よ』
- 19th『閉ざされた世界』
- 20th『シリウス』
- 21st『バトルイマ』
- 22nd『シンメトリー/コワレモノ』
- 23rd『悪人/その先へ』
- 24th『With You』
- 25th『あなたが待ってる』
- 26th『孤独を繋いで』
- デジタルシングル『世界中に花束を』
- メジャーアルバム
- 1st『人間プログラム』
- 2nd『心臓オーケストラ』
- 3rd『イキルサイノウ』
- 4th『ヘッドフォンチルドレン』
- 5th『太陽の中の生活』
- 6th『THE BACK HORN』
- 7th『パルス』
- 8th『アサイラム』
- 9th『リヴスコール』
- 10th『暁のファンファーレ』
- 11th『運命開花』
- 12th『カルぺ・ディエム』
- 1stミニアルバム『情景泥棒』
- THE BACK HORNの代表曲とミュージックビデオ(MV/PV)
- 初めての呼吸で
- あなたが待ってる
- 瑠璃色のキャンバス
- 世界の果てで
- 冬のミルク
- コバルトブルー
- ハナレバナレ
- 心臓が止まるまでは
- 罠
- THE BACK HORNの名言・発言
- (Dr)松田晋二「このアルバム聴いたから、よし!明日も歩いて行こうかな」っていう。本当にそんぐらいのことなんですよね。「告白しろ」とか「会社辞めるって言え」とか(笑)そういうことじゃなくて。自分たちもそうなんですよ。「雨降っててじめじめしてっから、カラッとした音楽聴こうかな」とか「真冬に真夏の曲聴くと、意外に良い」とか。それしかできないと思うし、でもそれが最大にできることだと思う。
- (Dr)松田晋二「音楽っていろんな形があると思うんですけど、1曲だけ聴くよりはやっぱりアルバム聴いてほしいと思うし、アルバム1枚だけ聴くよりそのアーティストを聴いてほしいなと思うし。バンドだったらバンドのヒストリーも気になっちゃうぐらいの聴き方が楽しいと思うんですよね。その1曲の向こう側にはもっと素晴らしい世界が待っているので、1曲が好きになったらせめてアルバムまでは聴いて「こんな世界が待ってた」って驚いてほしいなって。」
- (Vo)山田将司「俺たちはずっと、バックホーンはずっと、ステージの上に絶対いつでもいるから。いいことばっかじゃないけど「うわぁー!」ってまたやりに来てくれよ」
- (Gt)菅波「音楽ではお腹が膨れる訳でもねぇ。人の命を蘇生させられる訳でもねぇ。でも音楽をやるっていうのは、そういう意味でのしなやかな戦い方のひとつではあると思うんですよ。」
- THE BACK HORNの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 栄純の恩返し
- 結成当初のバンド名は「GYORAI」