虎杖悠仁（呪術廻戦）の徹底解説・考察まとめ

華は深手を負うも一命を取り留め、脹相や乙骨といった仲間たちも合流し、五条の封印を解除する手はずが整う。宿儺や羂索との決戦が近いことを感じた虎杖は、「呪物を取り込んで自我を保つ」という自身の特性を生かし、呪胎九相図の残りを飲み込んでパワーアップを図る。
解放された五条は、早速宿儺たちの下に殴り込むも、双方の事情から「12月24日に決闘する」との約束を取り付ける。それを少しでもサポートするために、虎杖は格闘技の修練に励む。この際、組み合った相手の側を「虎杖」と呼んでいるが、そこにどんな意味があるのかは不明。

宿儺との戦い

時は流れ、12月24日がやってくる。宿儺は裏梅に集めさせた残りの指を食らい、見つからなかった分の補填のために生前の自分の遺体を身に取り込む。五条は虎杖たちに激励されつつ、決戦の地へと赴く。一方羂索は、「五条が敗れた場合、呪術師側は少ない勝機に賭けて残りの主要戦力を宿儺に直接ぶつけに来る」と判断し、彼らがそのために待機している今ならフリーに動けると判断して単独行動を取る。
かくして始まった五条と宿儺の頂上決戦は、呪術の粋を極めた壮絶な死闘となった。ある時は正面からの力比べ、ある時は搦め手を駆使した騙し合い、ある時は思わぬ隠し技を駆使して不意を打つ。最終的には魔虚羅の特性を活かし切った宿儺に軍配が上がり、五条は戦死。宿儺との戦いを待ち望んでいた鹿紫雲一（かしも はじめ）が二番手として飛び出していく。宿儺の増援に現れた裏梅を秤が迎撃する中、鹿紫雲は肉体の消滅を代償に発動する自身の術式を発動。これを前に、宿儺は受肉する際に意図的に途中で止めていた肉体の変身を再開する。

2対の腕と2つの口を備えた宿儺は、その圧倒的な力によって鹿紫雲を斬殺。次いで日車と共に出陣した虎杖に対し、「貴様に何ができる」と嘲笑を向ける。
虎杖が日車と共に出撃したのは、彼の術式に自身の「渋谷における大量殺人」を問わせ、これに宿儺を巻き込む”ことで彼を倒すか、最低でも術式を奪うことだった。五条や鹿紫雲との戦いで消耗していた宿儺に接近した虎杖は、首尾よく日車の展開した領域展開に自身と宿儺を巻き込むことに成功する。

かつて虎杖の中から日車の術式を見ていた宿儺は、「お前にどれほどのことができるのか興味がある」と言ってあっさりと渋谷における大量殺人を認める。これにより宿儺の力は封じられ、「今こそ好機」と日下部、猪野、脹相が参戦。しかしこの時封じられたのは宿儺の呪具だけで、本人の術式はまだ使える状態であり、これに気付かなかった日車と日下部が大きなダメージを受けてしまう。
虎杖たちは手傷を負いながらも連携して宿儺に立ち向かい、即死効果を持つ日車の術式による一発逆転を狙う。その日車も宿儺の前に敗れ去るが、この戦いにおける「自身の死」を最初から織り込んでいた彼は、最後に己の術式で作った即死効果を持つ剣を虎杖に託す。術師である日車の死により、剣は完全な形では機能しなかったものの、宿儺の力の一部を奪うことには成功した。

数か月を虎杖の肉体の内で過ごした宿儺は、彼が自分の打倒という“理想”を決して諦めないだろうこと、理想に殉じる心の強さという1点でのみ自分に匹敵する力を見せつけていることを無意識に認めていたことに気付き、強者としてそれを本気で叩き潰すことを宣言。虎杖はこの1ヶ月の間に新たに身に着けた反転術式で己の傷を癒しつつ、羂索を始末してから駆け付けた乙骨と共に改めて宿儺に立ち向かう。
乙骨は領域展開「真贋相愛」を発動し、宿儺を攻め立てる。宿儺はこれに応戦しつつ、現代の術師たちの次の狙いが「乙骨の猛攻で宿儺を足止めしつつ、“魂を捉える”虎杖の打撃で宿儺を伏黒から引きはがす」ことだと推測する。未だ宿儺は五条との戦いでの消耗から回復しておらず、この機に乗じて虎杖の「魂を捉える打撃」で伏黒を叩き起こしつつ、乙骨が天使から模倣した術式を消滅させる術式で宿儺を消し去るのが2人の狙いだった。この作戦はあと一歩のところまで成功するが、敬愛していた津美紀を自ら殺めた伏黒は叩き起こされてなお再び立ち上がることができず、この隙に乗じて放たれた「世界を断つ斬撃」が虎杖と乙骨に叩き込まれる。

宿儺の呪力の出力が落ちていたこともあり、虎杖はこの攻撃でも即死はせず、脹相のサポートを受けながら反転術式で傷を癒して立ち上がる。仲間たちとの共闘で黒閃を決めていく中、虎杖は「魂のレベルで宿儺の甥であり、その宿儺と一時的に肉体を共有していた」こともあって宿儺のそれに似た斬撃の術式を獲得。幾度となく黒閃を成功させ、術師としての覚醒の時を迎える。
不完全な状態で発動された伏魔御廚子をも耐え抜くが、これを見た宿儺はもう1つの切り札である「開」の使用に踏み切る。脹相の犠牲でからくも生き延びた虎杖は、応援に駆け付けた東堂と共に、大技を使って術式の使用に制限のある状態の宿儺に挑んでいく。

虎杖悠仁の関連人物・キャラクター

伏黒恵（ふしぐろ めぐみ）

都立呪術高専におけるクラスメイト。虎杖が呪術と関わり始めた頃からの付き合いで、多くの戦いを共に切り抜けてきた。虎杖が宿儺を宿した際、彼が即座に処刑されないよう取り計らったのは五条だが、その時は伏黒の意見も判断材料にされている。その意味では虎杖の恩人でもあるが、それを言及することはなく、対等の友人として接している。学友であり、戦友であり、急成長する虎杖に対して若干のライバル意識も覗かせている。
日常では共に学び、共に遊びに出掛ける間柄。呪術絡みの任務を受けた際は共に出撃することが多く、戦闘となれば抜群のチームワークを発揮する。虎杖が「助けられる人は全て助けたい」と考えて行動しているのに対し、伏黒は「自分が助けたいと思った相手を助ける」と異なる信念を抱いており、この点で衝突したこともある。しかし本音を交わし合ったことで互いにわだかまりを解消、現在は相手の信条に合わせて柔軟に対応している。

相手が困難の中にあると思えば駆けつけ、共に助け合う、無二の相棒というべき存在である。

伏黒恵（呪術廻戦）の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

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伏黒恵（ふしぐろ めぐみ）は、『呪術廻戦』の登場人物で、呪術の名門禪院家の血筋を引く麒麟児。東京都立呪術高等専門学校の一年生にして二級呪術師の資格を有し、主人公虎杖悠仁とはクラスメイト。
一見するとクールで真面目な優等生ながら、内には激しい情動を秘める。善人だった姉が呪いによって倒れたことが呪術師を目指す動機となっており、最強の呪術師五条悟に師事する。自身を救うために特級呪霊両面宿儺の宿主となった虎杖を庇い、彼の善性と呪術師としての潜在的な才能を信じて、宿儺の力を求めるあまたの敵と戦っていく。

釘崎野薔薇（くぎさき のばら）

虎杖のもう一人のクラスメイトで、同級生の中では紅一点。東北出身の呪術師の卵で、いざという時には作中でも屈指の胆力を発揮する勇ましい少女。
都会に強烈な憧れを抱き、休みの時は虎杖や伏黒を伴って街に遊びに出掛けるのが常。この際、男子二人は大抵荷物持ちにされている。横暴なだけではなく、女性らしい気遣いを見せることもあり、心持つ存在を殺めたことに虎杖が傷ついていた時は「自分たちは共犯者だ」と言って彼を慰めている。
虎杖に想いを寄せる少女が訪ねてきた時は、自分でも理解できない感情を抱いたが、後に「嫉妬ではなく“自分より先に虎杖に恋人ができるのが納得いかない”と感じていただけだった」と語っている。

釘崎野薔薇（呪術廻戦）の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

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釘崎野薔薇（くぎさき のばら）は、『呪術廻戦』の登場人物で、主人公虎杖悠仁の東京都立呪術高等専門学校におけるクラスメイト。同学年では紅一点だが、ヒロインというよりは性別を超えた悪友といった間柄。
東北の田舎出身の少女で、東京への強い憧れを持つ。都立呪術高専に入学したのも、呪術師を志す以上に“金の心配無しに東京に行ける”というミーハーな動機がその理由。本人はこれを「自分が自分らしくあるためだから命を懸けられる」と鮮やかに言い切り、並外れた度胸と気風の良さで仲間を牽引、呪霊との戦いに臨む。

五条悟（ごじょう さとる）

都立呪術高専の教師にして、自他共に認める“現代最強の術師”。虎杖にとっては担任に当たる。
陰惨な現代呪術界の改革を目指しており、その圧倒的な実力に物を言わせて平然と横紙を破る破天荒な人物。教師になったのも自らの手で次代を担う呪術師を育てようと考えたためであり、虎杖には特に期待し、宿儺を宿した彼の処刑を一時中止させている。
虎杖からはその実力や志など様々な面で尊敬されており、良好な師弟関係を築いている。性格的にも似たところがあり、五条が計画したイタズラに協力するよう誘われ、「楽しそう」とこれを即決し、伏黒たちから白い目で見られたこともある。

五条悟（呪術廻戦）の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

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五条悟（ごじょう さとる）とは、『呪術廻戦』の登場人物で、日本に四人しかいない特級呪術師の一人にして自他ともに認める「最強の呪術師」。特級呪術師の中でも別格の実力者である。
作中屈指の実力者たちをまとめて相手にしてなお圧倒するほどの恐るべき戦闘能力の持ち主で、存在そのものが呪術界のバランスを成すジョーカー的存在。特級呪霊・宿儺の宿主となってしまった主人公虎杖悠仁を、東京都立呪術高等専門学校に誘った張本人で、同校では教師を務める。呪詛師として暗躍する夏油とは、かつては親友の間柄だった。

七海建人（ななみ けんと）

五条の一つ下の後輩で、術式「十劃呪法」を使用する1級呪術師。学生時代に友人の死や自身の無力さなど苦い経験をしたことで一度は呪術師の道から逃げ出し、一般企業に就職。しかしとあることをきっかけに自身がやりがいや生きがい、他人から必要とされることを欲していることに気づき再び呪術の世界に舞い戻る。五条から「脱サラ呪術師」として虎杖に紹介された。

デンマーク人の祖父を持つクオーター。プラチナゴールドの髪に碧眼（アニメでは薄茶）を持つ。つるなしのサングラスを駆けており、スーツにネクタイとカッチリした格好をしている。一般企業に務めていた経験があるだけあって礼儀正しく、誰にでも敬語で話す。表情の変化が乏しく無愛想で、淡々とした口調で話すため、クール、少し悪く言えば覇気がないように見える。しかしその内には激しい情動を孕んでおり、使命感など自分の強い意志で呪術師として戦うなど熱い男。虎杖は最初はなんだか噛み合わないと苦手な印象を受けていたが、共に戦っていく内に七海のことを頼れる大先輩として認識する。

渋谷事変でも前線で戦っており、特級呪霊、陀艮、漏瑚と立て続けに強敵と会敵。重症を負った身でそれでも改造人間を倒し続けている中、真人に一触必殺の術式「無為転変」を喰らう。駆けつけた虎杖の手は届かず、虎杖の目の前で上半身を吹き飛ばされて死亡した。虎杖には「後は頼みます」と最後の言葉を残しており、それが虎杖の中で呪いとして残るかと思われたが、東堂の言葉により七海の遺言は虎杖の中で今後の活動を支える理念になった。

七海建人（呪術廻戦）の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

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七海建人（ななみ けんと）は、『呪術廻戦』の登場人物で、主人公・虎杖悠仁の担任・五条悟の後輩でもある1級呪術師。
言動は慇懃なサラリーマンといった風だが内には強い使命感を持っており、理屈より自身の感情を己の原動力としながらもクールに冷徹に立ち回る。一度は呪術師という仕事への失望から一般企業へと就職するも、自分がやりがいや誰かに必要とされることを望んでいたことに気づき、呪術の世界に舞い戻った。虎杖の成長を見守り、兄貴分的存在になるが、渋谷事変で特級呪霊・真人の術式「無為転変」を受け死亡した。

東堂葵（とうどう あおい）

府立呪術高専の三年生。学生の身ながら一級呪術師であり、その肩書きにふさわしい高い実力の持ち主。
姉妹校交流会の中で初めて出会い、女性の好みが完全に一致したことで一方的に篤い友情を抱かれる。戸惑う反面東堂の体育会系的なノリは虎杖と相性が良く、彼から呪術のアドバイスを受け、短い間にそれを物にしていった。
その後も東堂からは「無二の親友」と位置付けられており、虎杖の側も「頼りになる友人」とややランクダウンする形ながらこれを受け入れていった。

東堂葵（呪術廻戦）の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

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東堂葵（とうどう あおい）とは、『呪術廻戦』の登場人物で、京都府立呪術高等専門学校の三年生にして一級の資格を持つ呪術師。単身で特級呪霊をも祓う実力者。
粗暴にして唯我独尊、屈強な肉体とドレッドヘアがトレードマーク。高田というアイドルの熱狂的なファンで、自分の嗜好や好悪の感情次第で極端に態度を変える扱いにくい男。
主人公・虎杖悠仁とは趣味が合い、彼を一方的に“超親友（ブラザー）”と認定。共に肉弾戦を主とするため戦闘での相性は抜群で、彼と共闘した際は作中屈指の高位呪霊である花御をも翻弄した。