炎炎ノ消防隊の特殊消防隊まとめ

『炎炎ノ消防隊』とは、『少年週刊マガジン』にて連載されている大久保篤による漫画作品である。
世界中で人体が発火し、「焔ビト」と呼ばれる怪物と化す事件が相次ぐようになって数十年。東京皇国は、専門の対策班である「特殊消防隊」を結成して焔ビトによる大規模火災に対応していた。かつて火災によって母と弟を失った少年「森羅 日下部」は、自身がヒーローとなって焔ビトから人々を守ることを志して消防士になる。幾多の現場で焔ビトと相対する中、森羅は弟が生きていることを知り、それを追う過程で世界の謎にも迫っていく。

CV:前野智昭
第7特殊消防隊の中隊長。38歳。炎を自由に生み出す「第三世代能力者」で、非常に高い火力を誇っていたが、焔ビトとの戦闘で限界を無視して能力を行使し続けた結果、後遺症として灰病を患う。これは体が徐々に灰化していくもので、現在は満足に戦うことができない状態にある。
紅丸を「若」と呼び、第7特殊消防隊を裏から支える縁の下の要石。実直にして豪放磊落、筋の通らないことを嫌う、紅丸とも少し違うタイプの江戸っ子気質である。
先代である火鉢の次の大隊長として名前が上がるほどの消防士だったが、自身の限界からそれを辞退し、紅丸の才能を補佐していく道を選んだ。前述の通りまともに戦闘ができる状態ではなく、炎を発するたびに命を縮める状況にあるが、紅丸を守るためならば躊躇無く戦場に赴く硬骨漢である。

ヒナタ&ヒカゲ

紅丸の両肩から顔を出すヒナタとヒカゲ。

CV:赤尾ひかる
双子の姉妹。年端も行かぬ少女に見えるが、れっきとした第7特殊消防隊の隊員。炎を自由に生み出す「第三世代能力者」で、狐のような姿の炎を操る。
幼い頃から紅丸に引っ付いており、彼の影響で非常に口が悪い。甘い物に目が無く、2人で甘味を食べているシーンがよく描かれる。
姉妹仲は良好で、随所で息の合ったコンビネーションを発揮する。また互いのことに関しては双子ならではの独特の勘が働くようで、伝道者一派が偽のヒカゲを送り込んだ際は、ヒナタが一瞬でそれを見破っていた。

第8特殊消防隊

主人公森羅 日下部が配属されることとなる、創設されて間もない最新の特殊消防隊。当初は人手不足の面も目立ったが、物語が進む中で人員が補充され、規模が拡大している。
焔ビトに対する活動も当然の任務として行っているが、その真の活動目的は「第1から第7までの特殊消防隊の監視」である。初期メンバーについては隊長の秋樽 桜備が選りすぐった人員が集められており、焔ビトの真実に迫っていく。

秋樽 桜備(あきたる おうび)

CV:中井和哉
第8特殊消防隊の大隊長。31歳。なんら特殊な能力の無い一般の消防士だが、鍛えた肉体と歴戦の経験を武器に第三世代能力者とも互角に渡り合う傑物。
森羅たちを食事に連れていったり、冗談を言って部下の気を解したりと、明るく面倒見の良い青年。トレーニングマニアで暇さえあれば体を鍛えており、消防士としての力量は第8でも抜きん出ている。
その剛健な人柄と実力を買われて第8特殊消防隊を任されており、真の目的である他の特殊消防隊の調査を進めている。一方で火災現場では遺族のために危険を承知で写真を回収したり、森羅やアーサーが持ち込んだ武器(に見える装備)を被害者たちに見せないように取り計るなど、作中でもっとも消防士の使命と向き合う場面が描かれている人物。

武久 火縄(たけひさ ひなわ)

CV:鈴村健一
第8特殊消防隊中隊長。28歳。周囲の炎を自由に制御できる「第二世代能力者」。その制御力は第二世代能力者の中でも特に優れており、薬室内の火力を調整することで銃撃の威力を増減させ、さらには跳弾までをも自在に操る。
沈着冷静かつ厳格な青年で、若い隊員たちが少しでも気を緩めていると容赦のない叱責を飛ばす。しかしその誠実さや有能な人物であることも同時に理解されており、恐れられてはいても嫌われてはいない。一見隙の無いタイプに見えるが、どういうわけか帽子のセンスが壊滅的に悪い。
元は東京軍所属の軍人で、秋樽とはその頃に知り合った。とある事件を追う中で共闘し、互いの実力と人柄を信頼し合い、第8特殊消防隊新設の際にスカウトされて入隊。秋樽の右腕として第8特殊消防隊を支えている。

森羅 日下部(しんら くさかべ)

CV:梶原岳人/坂本真綾(子供時代)
本作の主人公。17歳。自由に炎を生み出す「第三世代能力者」で、森羅の場合は足から炎を放つ。この炎を推進力とすることで、縦横無尽に空を飛ぶことが可能。一見悪役然としたギザギザの歯と、狂暴そうな眼差しがトレードマークである。
12年前、火災で母と弟を失う。その後自身の能力が火災の原因ではないかと周囲に揶揄され、感情と表情の制御が苦手になり、恐怖や緊張を感じると顔が凶悪な笑みで固定されるようになった。
重い過去の持ち主だが、そんな境遇にもめげずに育ち、「自分のように火災で苦しむ人を助けたい」との想いから消防士を目指す。第一話の時点でその夢を叶え、彼が第8特殊消防隊に配属されたところから物語は始まる。
消防士として以上に「ヒーロー」を志しており、その肩書きに恥じぬ振る舞いを心掛けている。焔ビトや伝道者たちとの戦いで蹴りを多用するのも、自身の能力で威力を上昇させられるという以前に「ヒーローはキックで戦うもの」という信念を持っているため。その過去と面構え、炎をまとった派手な活躍から「悪魔」と形容する者も少なくないが、ヒーローを志す本人はさすがに嫌がっている。
火災現場に家族以外の何者かがいたことをうっすら覚えており、その人物こそ火事の原因だったのではないかと考え、その手掛かりを求めている。物語が進む中で、「アドラバースト」という特殊な炎を生み出す力を持っていることが判明。さらに弟の象 日下部が生きており、森羅同様アドラバーストの使い手で、伝道者一派と呼ばれる謎の組織に所属していることを知り、彼を取り戻すことを誓う。

アーサー・ボイル

CV:小林裕介/寺崎裕香(幼少時代)
第8特殊消防隊所属の二等消防官。森羅とは訓練生時代の同期だが、配属は彼より後だった。炎を自由に生み出す「第三世代能力者」で、アーサーの場合は柄だけの剣から刃状の高熱かつ高密度の炎熱を発生させ、これを一種のプラズマカッターとして用いる。
消防士としての能力自体は高いが、最初から思考を放棄しているかのような悪癖があり、信じがたい曲解や間違いをたびたび起こす。森羅からは面と向かって「バカ」呼ばわりされているが、本人はそれを怒るどころか「あいつは程度が低いから俺の凄さが分からないだけ」と上から目線で同情し、同期でありながら非常に仲が悪い。一方で森羅の苦労も努力も近くで見てきたためか、第8でもっとも彼の内面を理解している人物でもある。
森羅がヒーローを目指す一方で、彼は「騎士」を自称しており、ある意味森羅以上に振る舞いにこだわる。消防士になったのも「騎士は人を守るもの」と考えたため。過去に両親に捨てられており、その際に交わした言葉が騎士たらんとする現在の彼の土台となっている。

茉希 尾瀬(まき おぜ)

CV:上條沙恵子
第8特殊消防隊所属の一等消防官。19歳。周囲の炎を自由に制御できる「第二世代能力者」で、特に広範囲の炎を御することに長ける。自身の制御下にある炎は、妖精のような姿(この状態の炎を、本人は「プスプス」あるいは「メラメラ」と呼ぶ)に加工して操ることが多い。
武久と同じく元軍人で、父親は東京軍の暖郎 尾瀬(だんろう おぜ)大将。兵士としての訓練を受けているため白兵戦闘力に優れ、森羅とアーサーを2人まとめて制圧するほどの実力者。一方でかわいいものや恋バナを好む女の子らしい一面も持ち、女性らしからぬ筋肉質な自分の体について密かに悩んでいる。とはいえ指摘されると相手が誰であれすぐ激昂するので、彼女のコンプレックスは半ば公然の秘密である。
第8特殊消防隊の設立当時から所属している消防士で、武久と同様に秋樽から直接スカウトされて入隊した。

シスター・アイリス

YAMAKUZIRA
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