ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから』とは、2019年にフランスで製作されたロマンティック・コメディ。ユーゴ・ジェラン監督が自身の結婚生活から構想を得たラブストーリー。高校時代に出会い結婚したラファエルとオリヴィアに10年後に起きる奇跡。作家としての成功を謳歌するラファエルが妻のオリヴィアのいない「もうひとつの世界」へ迷い込む。そこには有名ピアニストとなり、まばゆい輝きを放つオリヴィアがいた。ラファエルは異次元の世界に住むオリヴィアの愛を取り戻そうと奔走する。

ラファエルの原稿が出版社に採用され契約が成立。ラファエルとオリヴィアは親友のフェリックスと喜びを分かち合う。本音で付き合えるフェリックスはラファエルにとって誰よりも信頼できる存在だ。

オリヴィア「分かってよ!私は悲しいの。一緒に暮らしているあなたにずっと無視されている。こんなはずじゃなかった。この10年間いろんなことがあったけど、まさかここまでイヤな男になるなんて」

多忙を言い訳にし、オリヴィアを軽んじてきたラファエルを責めるオリヴィアの悲痛な言葉である。「分かってよ!私は悲しいの。一緒に暮らしているあなたにずっと無視されている。こんなはずじゃなかった。この10年間いろんなことがあったけど、まさかここまでイヤな男になるなんて」と、長年くすぶってきたすれ違いからくる不満にオリヴィアの感情が爆発した。

ラファエルの最新作『ゾルタン 最後の旅』で姿を消すシャドーに自分を投影するオリヴィア

ラファエルの最新作『ゾルタン 最後の旅』の「救世主はゾルタン1人となった」という最後の言葉を目にしたオリヴィアは意味ありげな表情を浮かべ、原稿を床に落とす。
この時点でオリヴィアの心はラファエルから完全に離れた。自分の分身として愛着を感じてきたシャドーを死なせたラファエルに、愛情の喪失を見たオリヴィアの悲しみが現れている。メガネをサイドテーブルに置くとスタンドのスイッチを切り、眠りに落ちた。

ラファエルのあまりの下手さに絶句するフェリックス

もうひとつの世界で、卓球の試合で使っていた合言葉も当然覚えていないラファエルに、フェリックスはイライラするばかりだ。以前の卓球の上手いラファエルはどこに行ったのだろうと困惑を深める。

ラファエル「君が疲れているならまた今度会おう」

もうひとつの世界で職場の同僚であるメラニーが突然家にやって来た。親密ムードを漂わせるメラニーにラファエルはタジタジとなる。「君が疲れているならまた今度会おう」と、メラニーの気を逸らそうと必死なラファエルが笑いを誘うシーンである。

フェリックス「このテーブル頑丈だね」

オリヴィアの自宅でのディナーの夜。デザート前に、マルクが以前一緒に食事をした女性に対して、オリヴィアが嫉妬した話が出た。オリヴィアの機嫌を取ろうとしたマルクがオリヴィアにキスをする。その光景に怒りを覚えたラファエルが思わずテーブルを「ドン!」と叩く。フェリックスもすかさず同じ動作をして「このテーブル頑丈だね」とごまかし、ラファエルの窮地を救ってくれる。

フェリックス「それは本心か?ひどすぎるぞ。冷たい奴だな。見損なったよ。オリヴィアはこの世界に存在している。この俺もな。今のままだとまたすべてを失うぞ」

オリヴィアのカマルグの家で元の世界に戻れず、もうひとつの世界の人生に不満を漏らすラファエルに、フェリックスは「それは本心か?ひどすぎるぞ。冷たい奴だな。見損なったよ。オリヴィアはこの世界に存在している。この俺もな。今のままだとまたすべてを失うぞ」と忠告を与える。親友ならではの本心から出た言葉だった。長年の親友ではあるが、時として自分しか見えていないラファエルの生き方に、フェリックスは常々疑問を感じていたからだ。

演奏後、ラファエルは客席から消えていた

ラファエルが立ち去り空っぽになったガブスの席を見て、今まで無意識に押さえ込んでいたオリヴィアのラファエルへの気持ちがあふれだした。演奏前に楽屋で読んだラファエルの原稿の裏表紙に書かれていた「僕の最高の思い出は君を愛したこと」という言葉がよみがえる。オリヴィアは、渡された花束を舞台そでに投げ捨て、ラファエルを追いかけていく。今追わなければ愛する人を永遠に失ってしまうという焦燥感がオリヴィアを駆り立てる。マルクはそんなオリヴィアの行動をじっと見つめていた。

『ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

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