装甲騎兵ボトムズ(VOTOMS)のネタバレ解説・考察まとめ

装甲騎兵ボトムズ(Armored Trooper VOTOMS)とは、日本サンライズ(現・サンライズ)制作のロボットアニメである。テレビシリーズが1983年4月1日から、1984年3月23日までテレビ東京系で放送された。テレビシリーズは全52話である。
テレビシリーズの後日談や、サブエピソードを描いた小説、漫画、OVA作品が制作、発表され続けている。
アーマードトルーパー(通称AT)と呼ばれる、大量生産の安価なロボット兵器が、主役機、敵機、関係なく次々と撃破されていく姿は、圧巻である。

クメン王国の急激な近代化は、農民の生活を圧迫。農民たちは特権を失った貴族階級と手を組み、“神聖クメン王国”を樹立させる。
共和制を施したかつてのクメン王国に対して、終わりなき戦いを続けている。

ムナメラ河

クメン王国を流れる河。クメンは湿地が多く、ここで戦線に投入されたATの多くは耐水仕様の特殊な改造を施されている。

アッセンブルEX-10

クメンの内乱に際して、農民たちの指示を失ったクメン政府が拠り所とする、外国人傭兵部隊が集う軍事基地。
その1から10まである、アッセンブル(集合体)の中で、最強とされる施設。

傭兵達の宿舎も併設されており、神聖クメン王国との戦いを日夜繰り広げている。
指揮官のゴン・ヌー将軍はその手腕から、ビーラー・キラーと呼ばれ恐れられている。その反面兵員の死亡率も高く、毎週全体の5パーセント傭兵が戦場で死亡する。
農民たちの寄せ集めである神聖クメン王国に比べて、アッセンブルは保有するATの数も多い。とはいえ、密林湿地帯であるクメンにおいて、必ずしもATが有利とは限らず、神聖クメン王国におけるゲリラ戦法において、戦局は膠着している。

ニイタン市

クメン一の繁華街として栄える、ムナメラ河中流沿いの都市。
内戦勃発後は、アッセンブルEX-10の兵站拠点ともなっている。
クメンにある1から10のアッセンブルの中で、最強のEX-10の監視下にあるため、ビーラーゲリラの出没は他の都市に比べると少ない。
一方で、夜ごとに気の荒い傭兵達による厄介事が多発する、眠らない街でもある。

ファンタムクラブ

ゴウトはキリコを仲間達の店、ファンタムクラブへと連れ出す。

ニイタン市では、傭兵達にひとときの安らぎを与えてくれる場所がある。
中でも陽気なバーテンダー(バニラ)と、愛嬌たっぷりな歌姫(ココナ)が出迎えてくれるバー、ファンタムクラブは人気が高い。
ファンタムクラブはニイタン市繁華街近くにある酒場で、傭兵達はこうした盛り場で、明日への英気を養っている。

ビーラーゲリラ

クメン政府に対抗する神聖クメン王国が主戦力とするのは、支持者である農民=ビーラーゲリラだ。
彼らは時にATや戦闘車両を駆る事もあるが、バズーカを担ぎ、生身でATに立ち向かう者も少なくない。民間人に紛れ込み、破壊工作を行ったり、地の利を生かしてATを攻撃するゲリラ戦法は、クメン王国にとって、大きな脅威となっている。
ゲリラ達は伝統(王制)の復古という理想を掲げている。さらにその裏には、クメン政府の急激な工業化から家族を守らなければならないという決意もある。

対PS戦用ミッションディスク

ブルーATとの戦いでキリコが用意した、ATのオプションパーツ。
設定上はATの基礎動作パターンと作戦行動パターンを記録したディスクであり、機体のメインコンピューターに直結させて運用する。
専用パソコンを使えば、用途に応じてプログラムの改変も可能。

ラモー寺院

古くからクメンの民に信仰されている農耕神、バン・ヌーを祭った大寺院。クメンを縦断するムナメラ河の上流に位置する。

この寺院はバン・ヌー信仰の中心地であり、工業化が進む今なお、敬謙な参拝者が後を絶たない。
農耕神たる性質上、農民であるビーラーゲリラとの関係が深く、ゲリラの巣窟となっている。

TH-32-AT エイティーフライ

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