スカイ・クロラ The Sky Crawlers(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』とは、『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』で有名な押井守監督による作品である。声優陣に加瀬亮や菊地凛子、竹中直人を迎える。完全な平和が成立している時代。戦争はショーとして存在している。ショーは空でのみ繰り広げられ、殺し合いを成立させているのは年を取らない子供たち「キルドレ」である。彼らは毎日同じ日々を過ごす。戦争を仕事としてこなしながら、死なない限り、毎日同じ日々がやってくる。何かを変えたくても変えられない人々の日常。

填鷲(てんが)

下の写真で、六基のプロペラエンジンを持つ超大型爆撃機。現実の世界ではアメリカの航空機メーカーによって、よく似た飛行機が開発されたが正式採用には至っていない。ブーメランがそのまま飛んでいるかのような姿が、一番の特徴である。

散花をはじめとした戦闘機群を自分の取り巻きのようにして飛行する填鷲(てんが)

清影(せいえい)

トラクタ式とプッシャ式を組み合わせたプッシュプル式と言われる構造を採用しており、船首と船尾にプロペラをつけた独特のデザインをしている。前後のプロペラがそれぞれで反対に回転しているため振動が少ない。また、少ないスペースで大きな推力を得られるため、小型な機体の割に多くの武装が可能で汎用性が高い。しかし、同時にサイズに対して機動性が犠牲になっている。

逸波(いつは)

散花と同様のプッシャ式の戦闘機で、船尾に上下に伸びた垂直尾翼をもつ。散花のように軽量化による機動性を売りにしているが、あまりにも挙動が不安定なため散花ほど量産されていない。

消宮(しょうぐう)

トラクタ式の戦闘機でロストック社の軽量化の思想を具現化した期待。しかし、ロストック社のプッシャ式の方針で姿を消しつつある。

ウルフラム

映画では登場していない飛行船型の空中要塞。飛行船にもかかわらず、戦闘機の機銃程度ではビクともしない装甲を持つ。大型の主砲で敵を一掃できるだけでなく、自らの対空装備で守備も鉄壁である。

トーラント

映画に登場しておらず、四つのエンジンをプッシャ式で搭載する珍しいタイプの飛行艇。三尾翼をもち戦闘機の支援を目的として開発された。

ラウテルン社の機体

ラウテルン社もロストック社と同じの民間軍事請負企業である。函南たちの所属する会社がロストック社であるため多くは語られていないが、自社開発の戦闘機をキルドレと組み合わせて兵士として使っている。しかし、ティーチャーが所属するのはラウテルン社であり、ティーチャーは普通の大人である。なぜティーチャーがキルドレたちに混ざって戦闘機のパイロットをしているのかわからないが、ティーチャーはロストック社からラウテルン社に移った。その理由はラウテルン社製の機体の方がティーチャーの好みだったためである。ラウテルン社の機体はロストック社が軽量をうたい文句にしているのに対し巨大エンジンによる大パワーを売りにしている。

スカイリイ J2

トラクタ式のティーチャーの愛機。最も現実に存在しそうな戦闘機のデザインをしている。逆ガル翼という機体正面から見たときにWの形に見える翼をもつ。W型の翼によって、大型のエンジンを搭載でき、原動機と翼が地面から近いためメンテナンス性に優れる。作中の飛行機はターボがはっきりと確認できるように付いており、大きな出力を持つエンジンであることが分かる。小説版でティーチャーはロストック社がトラクタ式の飛行機を作らなくなったことが同社を去る理由の一つだと述べている。ティーチャーはわざと機体を失速(ストール)させて向きを変える技術を多用する。劇中でも三ツ矢がティーチャーのストールターンについて説明する描写がある。このストールターンはトラクタ式の方がやりやすいとされている。

レインボウ

函南と土岐野が初めて一緒に出撃したときに遭遇する機体。プッシャ式で双発の迎撃用戦闘機で海上空母の短い滑走路を想定しており、非常に軽量な機体である。

フォーチュン

函南たちが所属する基地を空爆した大型爆撃機。エンジンは左右の主翼に搭載している双発式であり、爆撃機であるもののロストック社の鈴城(スズシロ)よりも高い機動性をもつ。

フィジョン

ロストック社の清影(せいえい)と同様にプッシュプル式の推進器を持つ汎用戦闘機。戦闘機として支援機として攻撃として多数の汎用性をもつ。

インシデント

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