ぼくの地球を守って(ぼく地球)のネタバレ解説・考察まとめ

『ぼくの地球を守って』とは日渡早紀により制作され、1986年から「花とゆめ」に連載された漫画作品である。コミックス全21巻、文庫版全12巻、愛蔵版全10巻が発刊された。1993年にはOVAが制作され全6巻となっている。物語は「輪廻転生」が大きな鍵となっている。前世で特殊な任務についていた男女7人が任務中に伝染病にかかり全員が命を落としてしまう。現世に転生したその7人が徐々に前世の記憶を思い出し、過去の自分と現代の自分との間で揺れ動き、それぞれの孤独や苦悩を解決していくSF漫画。

口が悪くひねくれているがイケメン。女性にモテたが協調性に欠けていた為長続きしない。強力なサーチェスを持っていた為、戦災孤児だった頃に自己防衛で人を殺したことがある。高い知能の持ち主で天才エンジニアになる。政府から厄介払いされるような形でKK=101(地球)観察のためのメンバーになる。ギョクラン、シュウカイドウと同級生。孤児院に保護された後、保護観察士兼義父のラズロと珍獣キャーと生活を共にし心を開きつつあったが、突然の交通事故で再び孤独となり心を完全に閉ざしてしまう。ギョクランとはずっとライバル関係にあり、裕福な家庭で愛情たっぷりに育ったギョクランに強いコンプレックスがありギョクランがモクレンに好意を寄せていることを知るとモクレンに近づく。ついには月基地で言い争いになり孤立したギョクランを救うという条件でモクレンの純潔を奪う。シオンはその事実を知ったギョクランが取り乱す姿を見て満足するはずだった。しかしそうではなく自分自身がモクレンと結ばれたかったのだと気づく。モクレンの優しさと愛情にふれ、孤独な自分に優しくして欲しくてギョクランとモクレンの嫌がる事ばかりしていたとモクレンに懺悔する。その際「あんたを抱く口実が必要だった」と告白もしますがモクレンには伝わらずその後もお互いに両思いだと気づかない。幼少期の孤独が癒されつつあったが、伝染病でギョクランが死に最後に最愛のモクレンが死亡したことで再び孤独に突き落とされ月基地で最後の1人になって死亡するまでの9年間は精神崩壊してしまい記憶がほとんどない。精神崩壊をしていた時にモクレンの立体映像装置を作っており、その装置から聞こえるキサナド(聖書)で月基地の植物が急成長をし月基地全体を覆ってしまった為地球から月基地をコントロールし地球を管理しようと企むが失敗に終わる。キィ・ワードは「早くどこかへ帰りたい」。

玉蘭(ギョクラン) / ギョク / オ=アンティ=シャ=ギョク=ラン (CV:森川智之)

サーチェスを使えるが不安定で制御が効かない為、制御装置をつけている。裕福な家庭に育ち、品行方正である。面倒見がよく本気でシオンを心配し気にかけている。しかしそれが逆にシオンを逆撫でしてしまう。モクレンに告白するがフラれる。母星が消滅してしまった時にキチェ=サージャリアンとしてのモクレンに何とかしてほしい、奇跡を起こしてほしいと迫ってしまいそれからモクレンに距離をおかれてしまう。伝染病で最初に死亡してしまう。キィ・ワードは「モクレンを永遠に愛す」。

槐(エンジュ) / エン=ジュ / ト=フェコ=ロール=エン=ジュ (CV:鷲森淑乃)

内向的で大人しい性格だが、芯の強い女性。テレパス能力がある。大学院時代からギョクランを一途に思っておりギョクランと肉体関係をもつが恋人にしてくれないギョクランを責めることもなく温かく見守っている。月基地赴任にはギョクランが志望していたからという理由で志願した。生まれ変わってもギョクランとずっと一緒に居たいと言う思いから男性になりたいと願い男性として転生する。シオンとは友好的な関係にある数少ない人物。キィ・ワードは「ギョクランのそばにいたい」。

繻子蘭(シュスラン) / シュス=ラン / ロキ=シ=アノール=シュス=ラン (CV:松井菜桜子)

口が悪く勝ち気な性格ですぐ怒る。月基地ではシュウカイドウに何度も精神安定剤の投与されている。槐の親友でいつも報われないギョクランとの恋愛を相談されている。月基地赴任を志願したエンジュが心配でメンバーに志願する。モクレンが月基地で植物を成長させてしまい全員で草刈りをする事に不満を抱いている。エンジュの美しさと芯がぶれない性格に密かに憧れている。キィ・ワードは「エンジュのお守はもうごめん」。

秋海棠(シュウカイドウ) / シウ / レム=サイ=ネ=シウ=カイドウ (CV:松本保典)

幼少期から病弱だったこともあり大人しく優しい性格で、学生時代はいつもギョクランの後ろについて歩いていた。月基地ではよくモクレンとよくお茶を飲んでいた。モクレンに恋愛感情を抱いていたがほとんど表に出す事はなかった。しかし、シオンとモクレンが結ばれ夫婦になったことで、シオンを憎むようになる。伝染病でメンバーが死亡していく中、1人分のワクチン製造に成功し感染していなかったシオンにワクチンを使用し月基地で1人きり生き残る孤独を与えることで復讐を果たした。モクレンと結ばれたシオンを憎む一方で羨ましくもありシオンのようになりたいと願ったことで転生した際の姿はシオンとうり二つとなる。キィ・ワードはモクレンと聞いた「流浪の民」という地球の曲の一節「夢に楽土求めたり」。

柊(ヒイラギ) / ラギ / オク=タコ=サノール=ヒイ=ラギ (CV:飛田展男)

月基地メンバーのリーダー。責任感が強い。母星が消滅し、帰れる場所がなくなった時、地球降下の提案とキィ・ワードを公開する事を規則上禁止されていると強く反対した。その後、伝染病が発病しメンバーが死亡する事態になってしまったことを後悔している。キィ・ワードは「オク=タコ=サノール=ヒイ=ラギ」。

ラズロ / ディ=コモ=テ=ラ=ズロ

自己防衛とはいえ、幼少期に人を殺してしまったシオンの保護観察士兼代理義父となる。ラズロは心を開かないシオンに対して親子を装うゲームと称し大切な人を抱きしめることや挨拶のキスの仕方など普通の子供が親から与えられる愛情表現を教える。しかし78日目、シオンがこっそり笑顔の練習を始めた事に気づきシオンの本当の笑顔が見たという思いから悪天候の中買い物に行き交通事故にあい死亡してしまう。シオンに本当の愛情をおしえ、「悔しいなら不幸になってはいけない」と伝える。この言葉はシオンと輪の中に深く残っている。ラズロと過ごした家の風景はシオンの中で故郷の風景となる。

キャー / キャーJr.

ラズロが飼っていた、ニャージャン星の珍獣。名前の由来は初めてキャーを見た人は大抵「キャー」と叫ぶから。人間の子供と同じく位の知能はあるが言葉は話さない。戦場で深く傷ついたシオンに寄り添い心の傷を癒す。ラズロと共に交通事故にあい死亡する。
シオンが大人になり、キャーと同族をペットショップで見かけ購入し名付けた名前がキャーJr.である。月基地赴任に伴いシオンが育った孤児院の院長に預けられる。しかしシオンがいない寂しさで病気が進行し動物病院に引きとられる。

『ぼくの地球を守って』の用語

サージャリム

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