ぼくの地球を守って(ぼく地球)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ぼくの地球を守って』とは日渡早紀により制作され、1986年から「花とゆめ」に連載された漫画作品である。コミックス全21巻、文庫版全12巻、愛蔵版全10巻が発刊された。1993年にはOVAが制作され全6巻となっている。物語は「輪廻転生」が大きな鍵となっている。前世で特殊な任務についていた男女7人が任務中に伝染病にかかり全員が命を落としてしまう。現世に転生したその7人が徐々に前世の記憶を思い出し、過去の自分と現代の自分との間で揺れ動き、それぞれの孤独や苦悩を解決していくSF漫画。

シア星系と呼ばれる惑星。大母星に人が住めなくなった後、一番多く人が移住した星。仮母星と呼ばれる。星間戦争時、シア星系の全ての反応か消え消滅したとされる。

セダ

星間戦争を引き起こした惑星。大母星と同じ星系にある。

カヤ

大母星と同じ星系にあり、セダがテスへ侵攻しようとするのをシアと共に守ろうとした。

キィ・ワード

月基地にいた7人全員が各自設定しており、すべてが揃うとどんな操作も実行できる権限が与えられる。月基地には地球を消滅させられるだけの兵器が備わっておりその為メンバー全員んで定期的にキィ・ワードの書き換えを行っていた。

ムーン・ドリーム

前世の記憶を見る夢の事。ランダムに記憶が思い出されるためひどく断片的である。そして、前世の人物からの視点で思い出していくため同じ出来事でも感じ方や捉え方は個人で違っている。

同調連鎖

何人かが集まり、その中で1人の発言から次々に考えや記憶などを発展させるシア系の言葉。会合も同調連鎖の効果を利用している。輪は同調連鎖を使いキィ・ワードを集めようとした。

『ぼくの地球を守って』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

無邪気な輪

シオンの記憶を取り戻す前の輪。小学生らしくイタズラ好きでやんちゃな表情をしている。輪にガムをあげると言われ、仕方なくしゃがんだ亜梨子の開けた口を狙って噛んでいるガムを吹き入れるイタズラをする為「クチャクチャ」とガムを噛んでいる。この後ベランダから転落事故を起こしてしまいシオンの記憶が覚醒する為、こんな無邪気な輪は見られない。

夢の結末を知り涙する迅八

まだ前世の記憶が戻りきっていない迅八と一成は、ムーン・ドリームが何なのか理解していなかった。亜梨子がモクレンのムーン・ドリームを見たと知った迅八は、仲間が増えた事への驚きと喜びを爆発させた。その事からムーン・ドリームの結末も知らなかったと分かる。幸せな家庭に育ちどこでも人気者だったギョクランの幸せな夢の話だと思っていただけに大介から全員が伝染病で死亡したことを聞き大きなショックをうける。

生まれ変わったシオンとシュウカイドウの再会

輪がシュウカイドウの生まれ変わりの春彦と初めて言葉を交わしたシーン。輪のこの表情から、月基地でモクレンが死亡してから1人孤独だった9年間の壮絶さと、孤独に耐え生きて行かなければならない生き地獄の状況を作ったシュウカイドウへの強い憎しみの感情が伝わってくる。シュウカイドウと再会したことを機に、シオンの行動はますます過激なものになっていく。

輪の葛藤

亜梨子がシオンに憧れていることを知り、年齢も外見も違う自分は亜梨子の恋愛対象にもなれないと改めて痛感し、悔しさと悲しみを必死にこらえる輪の様子が絵だけで強烈に伝わってくるシーン。このどうしようもない事実を突きつけられる度に、シュウカイドウへの憎しみが増していったに違いない。

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