ぐらんぶる(Grand Blue)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ぐらんぶる』とは、月刊誌『good!アフタヌーン』で連載中の漫画及びそれを原作としたアニメ作品である。原作者は『バカとテストと召喚獣』の井上堅二、作画は吉岡公威。
主人公の北原伊織は大学進学を機に、叔父の古手川登志夫が経営するダイビングショップ「グランブルー」で暮らすことになる。新生活への期待を抱きながら店の扉を開けると、中には裸で騒ぐ筋骨隆々の男たちが居た。彼らが所属するダイビングサークルに半ば無理やり入会させられた伊織は、海と酒と全裸野郎に囲まれた暑苦しい青春にその身を投じていく。

『ぐらんぶる』の概要

『ぐらんぶる』とは、月刊誌『good!アフタヌーン』で連載中の漫画、及びそれを原作とした株式会社ゼロジー制作のアニメーション。2018年7月よりアニメの放送が開始された。原作者は『バカとテストと召喚獣』の井上堅二、作画は『甘城ブリリアントパーク』のコミカライズ等を担当する吉岡公威。
監督は高松信司。80年代から『ガンダム』シリーズをはじめとする多くのロボットアニメに携わってきたベテランであり、近年は『銀魂』『男子高校生の日常』『坂本ですが?』などギャグアニメも多く手掛けている。

主人公の北原伊織は大学進学を機に、叔父の古手川登志夫が経営するダイビングショップ「グランブルー」で暮らすことになる。新生活への期待に胸を膨らませながら店の扉を開けると、中に居たのは裸で騒ぐ筋骨隆々の男たちだった。

本作は、そんな男たちが属するダイビングサークル「ピーカブー」に伊織が入部を強いられたことから始まる、海と酒と全裸野郎に囲まれたドタバタ青春コメディである。

『ぐらんぶる』のあらすじ・ストーリー

波乱だらけの新生活

主人公の北原伊織(きたはら いおり)は、大学進学を機に叔父の古手川登志夫(こてがわ としお)が経営するダイビングショップ「グランブルー」で下宿生活を始めることとなった。男子校のノリにウンザリしていた伊織は、薔薇色のキャンパスライフを夢見て男女共学の伊豆大学に進学したのだ。新生活への期待に胸を膨らませながら店の扉を開けると、中に居たのは裸で騒ぐ筋骨隆々の男たちだった。
ダイビングサークル「Peek a Boo(ピーカブー)」通称「PaB」の会長である時田 信治(ときた しんじ)と、幹部の寿 竜次郎(ことぶき りゅうじろう)にさっそく目をつけられた伊織は、彼らのバカ騒ぎにいつの間にか巻き込まれてしまい、パンツ1丁で大学に行く羽目になるのだった。

伊織は見た目は超絶イケメンだが、妄想癖のある真性のアニメオタクな同級生・今村 耕平(いまむら こうへい)と知り合う。そして「耕平が大好きな声優・水樹カヤが『グランブルー』に客としてきている」ということをエサに、伊織は強引に耕平を巻き込み、ダイビング未経験者の2人は揃って「PaB」に加入することとなった。

華やかな大学生活を諦めていなかった伊織は女子大との交流会に参加しようとしたが、連日の外泊を従姉の古手川 奈々華(こてがわ ななか)に咎められてしまう。何とか外出許可を得たい伊織に対し、時田と寿は自立をアピールするための部屋作りを提案する。その後、耕平も協力して部屋の改装を繰り返したものの、尽く卑猥な空間にしかならなかった為、最終的に伊織は取り壊し予定の離れに隔離されてしまうのだった。

資金集めと新入部員

伊織と耕平はウェットスーツを着込んで、ついに初めての海へ飛び込んだ。カナヅチの為海の中が怖かった伊織だが、美しい初めて見る世界に感動を覚え、徐々に恐怖心が薄れていく。
しかしダイビングの道具は非常に高価なため、サークル活動において資金集めはとても重要なことだった。
伊織と耕平は先輩から「伊豆春祭」でミスターコンテスト、略して男コンへの出場を命じられる。嫌がる2人は伊織の従妹である古手川 千紗(こてがわ ちさ)を出場させようと奔走するが、結局伊織と耕平は「男コン」、千紗は「ミスコン」に出場する事となった。

「伊豆春祭」当日、青海女子大の3年生でインカレサークルのメンバーである浜岡 梓(はまおか あずさ)も手伝って、「PaB」のメンバー達はお好み焼きの屋台を運営していた。テニスサークル「ティンカーベル」のメンバーと小競り合いを起こすなどあわただしく過ごしていたが、やがて「ミスコン」の時間となった。
緊張する千紗の表情を和らげようと伊織と耕平は四苦八苦し、それが功を奏して千紗は「ミスコン」で優勝を果たす。その一方で「ティンカーベル」のメンバーの1人である吉原 愛菜(よしわら あいな)は、自分が笑いものにされていることを悩んでいた。

表彰のインタビューの際、千紗は唐突に「伊織が彼氏だ」と衝撃的な発言をする。周囲の男子から厳しい視線を向けられた伊織は、梓に「男子連中をなだめるための合コンセッティング」の協力を要請する。そんな梓が連れてきたのは、化粧を落とした可愛らしい姿の愛菜だった。
「ティンカーベル」でいじめに近い扱いを受けていた愛菜は、テニスサークルをやめて「PaB」に新規入会することになったのである。

沖縄合宿

愛菜を加え、「PaB」ではいよいよ本格的なダイビング講習が始まろうとしていた。ダイビング未経験の伊織と耕平は、カンニングも交えつつなんとかテストに合格する。
そんななか「ティンカーベル」の工藤会長(くどうかいちょう)は、「男コン」で伊織に負けた雪辱を晴らすべく、「PaB」にダブルスでのテニスの試合を申しこむ。時田と寿は賞金目的でその対決を受け入れたのだった。
工藤会長たちは様々な妨害工作を仕掛けてくるものの、伊織・耕平ペアで最終ラウンドにもつれ込む。実は大学デビューに向けてテニスを猛特訓していた伊織は、耕平を犠牲にして退場させ、見事勝利をつかみ取ることができた。
その祝勝会の場で、メンバー達が憧れていた「沖縄」での合宿開催が発表される。
沖縄合宿の費用は個人が用意しなければならないため、伊織や耕平は先輩たちの伝手も借りて様々なバイトに挑戦し、なんとか費用を稼ぐのだった。

紆余曲折の末沖縄へやって来たメンバー達。ひとしきり海で遊び、いよいよダイビング講習を翌日に控えたものの、罰ゲームで梓と菜々華と同室になってしまった伊織は悶々とした夜を過ごす羽目になった。
何とか筆記試験をパスした伊織、耕平、愛菜は続いて海洋実習に挑む。しかし伊織は菜々華から、「伊織の苦手なポイント」と「伊織だけ試験に落ちる可能性」を示唆されていた。1人だけ不合格となり、耕平と愛菜にバカにされてしまうことを恐れた伊織は、「なんとか2人にバレずに練習をしたい」と千紗に夜のプールでの練習に付き合ってほしいと頼む。
裸で練習をしていた伊織だったが警察官に見つかってしまい、格好を見咎められないようにプールに潜り続けた結果、翌日風邪をひいてしまうのだった。

合宿の舞台は宮古島に移り、ライセンス無しでは潜れないポイントで耕平と愛菜は本格的なダイビングデビューを果たす。一方、風邪の為に試験を受けられずライセンスの無い伊織は皆と潜ることが出来なかったものの、「海だけじゃなく、船まで楽しい」とダイビングの新たな魅力を見つけていた。そして夜には、時田らが合宿の真の目的としていた飲み会「オトーリ」が始まる。

大きな甕の中にそれぞれ好きな酒をついでそこから飲むという方法だが、スピリタルなど強烈な酒を次々と入れていくメンバー達。あっという間に酒が無くなり、補充の為に買い物に出た愛菜と伊織はいい雰囲気になる。しかしパンツ1枚しか身につけていなかった伊織が職務質問されたことをきっかけに愛菜は激怒し、戻ってきた愛菜は落ち着くために水を飲む。しかし実は水と間違えて強烈な度数の酒を一気にあおってしまい、伊織は酔っぱらって暴走した愛菜によって追い掛け回されるのだった。
後日、現像された合宿中の写真を眺めながら、千紗は「何やってんだか」と1人呆れながら微笑んだ。

『ぐらんぶる』の登場人物・キャラクター

ダイビングサークル「Peek a Boo(ピーカブー)」

北原 伊織(きたはら いおり)

CV:内田雄馬

伊豆大の1年生で、本作の主人公。水が苦手で泳げない上に、母校である男子校のノリから距離を置きたかったにも関わらず、裸男まみれのダイビングサークル「ピーカブー」に半ば強制的に入会させられてしまった、ちょっぴり不憫な青年。しかし他のメンバーの助けを得ながらサークル活動を続けていく内に、段々と水への苦手意識が薄れダイビングを楽しめるようになっていく。なお、水泳以外のスポーツは全般的に得意である。

大学構内を半裸で平然と歩き、カンニングなどの悪巧みも率先して行うなど、陽気かつ子供っぽい性格。その言動や行動の多くは周囲を呆れさせ、「可笑しいことをしている」という自覚すら無いこともしばしば。しかしテニサーで笑い者にされていた愛菜を見て、そのサークルの会長を大勢の前で逆に笑い者にしたことで彼女に好意を向けられるようになるなど、陽気が故の包容力と子供っぽいが故の行動力で無自覚に人の信頼を得ることもある。

古手川 千紗(こてがわ ちさ)

CV:安済知佳

伊織の幼馴染であり同級生。家がダイビングショップ「グランブルー」を営んでいる関係で、ピーカブー入会前から既にダイビングを経験済。また、たびたび水族館でインストラクターのような仕事も行っている。ミスコンで優勝するほどの美貌を持ち、学祭でも数多くナンパを受けていたが、本人は色恋沙汰には興味がない模様。

普段は控え目な性格で、飲み会を始めとしたサークルメンバーたちのバカ騒ぎからは基本的に距離を置いている。しかし水が苦手な伊織にダイビングを楽しんでもらうため事あるごとに彼を気遣ったり、純粋にダイビングに興味を持って入部してきた愛菜とはすぐに下の名前で呼び合う仲になるなど、ダイビングの事となると一転して積極性を発揮する。また、伊織のアホな言動や行動に対してゴミを見るような目を向けるなど、Sな一面も併せ持つ。

今村 耕平(いまむら こうへい)

CV:木村良平(第8話『男のカクテル』でのミックスボイス限定CV.蒼井翔太、水瀬いのり、釘宮理恵)

伊織の同級生で、根っからのアニメオタク。大学生活に自分中心の美少女ハーレムが無いことを嘆いていた所に伊織が現れ、彼に謀られる形でピーカブーに入部することとなった。それ以降、伊織とは共に悪巧みをしたり、事あるごとに互いを身代わりにしようとするなど、悪友のような関係を築いていく。ダイビングに関しては、グランブルーに声優の水樹カヤが通っていることを知ると俄然やる気を出し、以後は知識も技術も比較的スムーズに習得している。

美形ではあるものの、アニメや声優に関係のない勉強は苦手であり、運動神経は周囲がドン引きするほど低い。また、アニメキャラのTシャツを常日頃から着用するなど自身の趣味に関して非常にオープンなため、いわゆる「残念なイケメン」の印象を与える。その一方で、高音域を地声のように出す技法「ミックスボイス」を使い分け様々な女子の声を演じるなど、たまに謎の特技を発揮することがある。

時田 信治(ときた しんじ)

CV:安元洋貴

ピーカブーの会長を務める、伊豆大の3年生。角刈りの頭に筋骨隆々の身体というインパクトの強い風貌、そして公道や女子の前でも平然と裸になる豪快な性格の持ち主。酒絡みで悪ノリに走ることが多いものの、ダイビングの事となると一転して真面目になる。また運動神経が桁違いに高く、体育会系のサークルに知り合いが多い。

作中では登場しないものの、実は彼女が居るらしい。

寿 竜次郎(ことぶき りゅうじろう)

1996ringo
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「ぐらんぶる」は、原作:井上堅二、作画:吉岡公威による漫画作品。 主人公「北原伊織」は大学進学を機に、叔父の経営するダイビングショップ「グランブルー」へと下宿することになる。美女のいとこや、大学の友人、入会したダイビングサークルの個性的なメンバー達と共に、馬鹿馬鹿しく面白おかしい大学生活を描いたギャグマンガである。ギャグがメインである作品でありながら、心動かされるストーリーや名言も多い。

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