三國志(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

三國志とは、歴史書『三国志』や歴史長編小説『三国志演義』をベースにした、中国の後漢から三国時代を舞台にした歴史シミュレーションゲームである。コーエーテクモゲームスから発売され、これまでシリーズ化されている。ゲームプロデューサーはシブサワ・コウ。プレイヤーは君主となり、内政や軍事で国力を高め、他君主と合戦を行い領地を広げていく。そして、最終的に中国統一を目指すのがゲーム目標となる。

『三國志』のあらすじ・ストーリー

呂布に討たれずに生き延びた董卓が再び躍進する『三國志13』の仮想シナリオ「魔王帰還(ダウンロードコンテンツ)」。
画面はゲームスタート時のオープニングムービーである。

タイトルは『三國志』であるが、「魏・蜀・呉」の三国鼎立前の時代から遊ぶことができる。
作品によって遊べる年代はさまざまであるが、後漢末期の黄巾の乱から三国時代の蜀の滅亡直前までの時期までと幅広い。
シナリオには史実をもとにした通常シナリオと、仮想状況を再現した仮想シナリオがある。作品によっては仮想シナリオが遊べないものもある。
作品によっては通常シナリオでは「漢王朝」の朝廷勢力が登場する。この勢力はプレイすることができないが、宮中から君主に授けられる官爵や皇帝就任に大きく関係する。
史実で漢王朝が滅んだ220年以降のシナリオには登場しない。
一般的にシナリオに登場する武将の数は中盤まで増加していくが、終盤にかけてだんだんと減少していく。

通常シナリオの例
184年:黄巾の乱が発生し、漢王朝の衰退が激しくなってきた頃のシナリオ。
190年:朝廷を牛耳る董卓に対して、各地の諸侯が反董卓連合を結成した頃のシナリオ。
194年:董卓死後、各地の諸侯が勢力を拡大し始めた頃のシナリオ。
200年:曹操と袁紹が華北で戦った官渡の戦い以前のシナリオ。
207年:曹操が南下を始めて、孫権・劉備と戦う赤壁の戦い以前のシナリオ。
221年:漢王朝が滅び、魏・蜀・呉の三国鼎立が形作られた頃のシナリオ。
234年:諸葛亮が魏との戦いの最中に死去する前のシナリオ。
261年:魏が蜀を攻撃して、蜀が滅亡してしてしまう前のシナリオ。

仮想シナリオでは年代や寿命に関係なく、作中の武将が全員登場して覇を争うシナリオや史実の展開とは異なった状況を題材にしたシナリオなどがある。

『三國志』のアイテム

『三國志』シリーズに登場するアイテムは武将能力値を上げるなど、武将を強化させる効果を持つ。アイテムの種類として、武器や名馬、書物、宝物などがある。
アイテムを手に入れるには、在野武将を探す「探索」で武将の代わりに探し出したり、商人から購入することもできる。
アイテムによっては、特定のイベントを発生させるために必要なものもある。

シナリオによっては特定の武将が初期状態で所持しており、その武将を戦争で捕らえて斬首すると、アイテムを入手することができる。

アイテムには名酒なども登場する。

武器

剣や刀、弓といった武器類のアイテム。所有した武将の武力を上げる効果を持つ。

青龍偃月刀

読み:せいりゅうえんげつとう

関羽が初期状態で所有していることが多い。関羽死後は、子の関興などに引き継がれている。

青龍偃月刀は薙刀のような形をした大刀。「青龍」とあるのは、刃に青龍の装飾があることから。
非常に重いため、主に訓練などで用いられ、実際の合戦ではあまり使用されなかった。
『三国志演義』では関羽が使用した武器として知られているが、実際に登場したのは宋の時代以降のことである。また、正史『三国志』にも記述されていない。
『三国志演義』によると、関羽が劉備らと挙兵したときに鍛冶職人に作らせた。関羽は大刀に「冷艷鋸(れいえんきょ)」と名付けた。
関羽が子関平とともに荊州で斬首されると一時孫権方に奪われるが、後に同じく関羽の子関興が取り返している。また、『水滸伝』にも登場する。

蛇矛

読み:だぼう、じゃぼう

張飛が初期状態で所有していることが多い。張飛死後は、子の張苞などに引き継がれている。

蛇のようなうねり形状を特徴とする矛で、明の時代に登場したといわれている。
『三国志演義』では張飛や孫権配下の程普という武将が使用した武器である。張飛が使用した蛇矛については、劉備らの挙兵時に鍛冶職人に作らせたもの。
また『水滸伝』にも登場人物の使用武器として登場する。

方天画戟

読み:ほうてんかげき

呂布が初期状態で所有していることが多い。呂布死後は探索などで入手できる。

戈と矛が合わさった武器「戟」の一つで、刃の片側に「月牙」という三日月の形をした刃がついているものである。
このような戟は、「青龍戟(せいりゅうげき)」・「単戟(たんげき)」・「戟刀(げきとう)」と呼ばれる。
宋の時代以降に登場し、「三国志」には登場しない。
『三国志演義』で呂布が使用したものに関して、「方天画戟(双戟)」という。また、『水滸伝』にも登場する。

雌雄一対の剣

読み:しゆういっついのけん

劉備が初期状態で所有していることが多い。劉備死後は子の劉禅に引き継がれている。

剣の長さや刃先の形状が異なる一対の剣(雌雄剣)のこと。ただし、刀剣に関する用語で雌雄剣及び雌雄一対といった用語は存在しない。
『三国志演義』では劉備が所持していることで知られ、挙兵時に先祖代々の剣と似させて造った雌雄剣という。
関羽の「青龍偃月刀」、張飛の「蛇矛」とともに同時期に造られた。

李広の弓

読み:りこうのゆみ

探索などで入手できる。

李広は前漢の文帝から武帝の3代に仕えた武将である。李陵は孫にあたる。
弓の名手であり、中国北方の匈奴征伐や反乱鎮圧など功績を立て、「飛将軍」と恐れられていた。
武帝の時代、一時匈奴の捕虜になり、その後平民に落とされる。しかし、後に復職した。
紀元前119年、匈奴との戦いに従軍する。だが道に迷って遅陣してしまい、憤った李広は自ら首を刎ねてしまう。
このアイテムは、弓の名手李広にちなんだものと思われる。

名馬

『三国志』や『三国志演義』などに登場する有名な馬のこと。所有した武将は部隊壊滅や一騎討ちに敗北しても必ず退却でき、敵に捕まらない。

赤兎馬

読み:せきとば

董卓・呂布・関羽が所有することが多い。作品により関羽の死後のシナリオでは登場しないことがある。

『三国志』では呂布が乗っていた馬として登場し、「人中に呂布あり、馬中に赤兎あり」といわれたという。
『三国志演義』では1日で長い距離を走ることのできる駿馬として知られていた。
もともと董卓が所有していて、呂布を招くための贈り物とされた。呂布死後は、曹操を経て、関羽の所有になった。
それから関羽の愛馬となるが、彼が荊州で討たれた後、孫権配下の馬忠という武将に与えられる。しかし、赤兎馬はえさを食べなくなって死んでしまったという。
『水滸伝』にも登場人物の馬として登場する。

的盧

読み:てきろ

劉備が所有していることが多く、207年頃のシナリオから所有する。劉備死後は劉禅に引き継がれる。

的盧とは額の部分にある白い模様が口まで続く馬のことで、乗った者が死んでしまうという。
『三国志』によると、荊州の劉表のもとにいた頃に劉備は劉表配下の者に酒宴で殺害されそうになった。
劉備は的盧に乗って逃走したが、途中、壇渓という川の流れにはまってしまう。しかし劉備が声を掛けると、的盧は壇渓の流れから飛び跳ねて、劉備の危機を救ったといわれている。
『三国志演義』でも同様の話があり、最終的に益州攻略で敵の矢に当たり死んでしまったという。

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