クロックタワー2(CLOCK TOWER 2)のネタバレ解説・考察まとめ
ホラーゲーム「クロックタワー」シリーズの2作目。ストーリーは前作の続編となっており、前作の主人公「ジェニファー」と、その保護者「ヘレン」が主人公となる。前作からキャラクターやモチーフは引き継がれているが、主人公が二人いることで、主人公ごとに展開の異なる謎解きやストーリーが楽しめる。また、ハードがスーパーファミコンからPlayStationに移行したことで、前作に比べて演出面が大幅に強化された。
『クロックタワー2』の概要
1996年12月13日にヒューマンから発売されたPlayStation用ゲームソフト。
古典ホラー的世界観がベースであった前作に対し、今作はサイコホラー的な世界観がベースとして取り入れられている。また、グラフィックが前作のドット絵から3Dフルポリゴンとなり、前作とはまた違った雰囲気が楽しめる。
前作倒したはずのシザーマンが再び現れ、主人公たちの平凡な日常が一気に恐怖の世界へと変貌する。
登場人物も前作と比べ大幅に増え、主要人物を含め総勢30名がストーリーに関わってくる。
『クロックタワー2』のあらすじ・ストーリー
舞台は、前作で描かれた「クロックタワー事件」から1年後のオスロ。クロックタワー事件の殺人犯は、巨大なハサミを使って多くの人を殺めたことから、マスコミや若者の間で「シザーマン」と呼ばれ、ノルウェーに大センセーションを巻き起こした。事件の生存者ジェニファーは、犯罪心理学を研究するヘレンに引き取られ、穏やかに暮らしていたが、そんなジェニファーの前に再びシザーマンが現れる。
序章は共通だが、1章以降のストーリーはジェニファー編とヘレン編の二つに分かれている。
序章
ヘレンの所属する、バートン教授の犯罪心理学研究室が舞台となっている。冒頭ではバートン教授によるジェニファーの催眠治療の場面が描かれ、ここから序章終了まで、プレイヤーはバートン教授を操作する。その後、三流記者のノランとカメラマンのティムの取材を受け、事件のもう一人の生存者であるエドワードとその保護者ケイに会うことになる。
この序章で、研究室にいるハリスに何回話しかけるかによって、本編の主人公が決定する。1回ならヘレン、2回以上ならジェニファーが主人公となる。
また、図書館館長のサリバンか、元バロウズ家の執事であるリックのどちらかに、クロックタワー事件で発見された魔像の鑑定を依頼するのも序章である。ランクD以上のエンディングを見るためには、この時、どちらに鑑定を依頼したかを覚えておく必要がある。
1章
ジェニファー編では、序章の後、街の国際ホテルでエドワードとケイに会ったり、新聞記者のノランと取材を兼ねた夕食を共にするなど、他の登場人物との交流が描かれる。
その後、大学でシザーマンに遭遇し、探索・逃走パートが始まる。大学の建物の中を探索し、屋上の非常用はしごから逃げられれば1章クリアとなる。
ヘレン編では、エドワードやケイに会うのはジェニファーと共通だが、ヘレン編ではノランではなく顔見知りの警部補ゴッツとの会話が見られる。
大学に戻り、仮眠室で休憩した後、シザーマンに遭遇し、探索・逃走パート開始となる。1階の倉庫から脱出すればクリアとなる。
1章では、ランクAエンディングを見るために必要なアイテムが取得できる。ジェニファー編では油さし、ヘレン編では懐中電灯である。これらは、最終章のバロウズ城で使用する。
2章
冒頭で、教授が鑑定に出した魔像を取りに行くことになる。
バートン教授ではなく、ジェニファーやヘレンの視点で操作するため、序章で教授が誰に鑑定を依頼したかわからない状態でストーリーが進む。
ジェニファー編ではノランが、ヘレン編ならゴッツが、リックのところへ行くと申し出てくれる。
二人の申し出を断ると、ジェニファー編でもヘレン編でもヘレンを操作して図書館での探索・逃走パートをプレイすることになる。図書館に来ていたエドワードと会話した後、ヘレンは稀覯本閲覧室でシザーマンに関する情報を探す。その後、時計が壊れたようなので様子を見に行くと言うサリバンと共に時計台に向かう。時計台の小窓から首を出して様子を見ようとしたサリバンは、長針に挟まれて首がちぎれて死亡してしまう。その直後、シザーマンに遭遇し、そこから探索・逃走パートが始まる。
エドワードを逃がし、自分も脱出することでクリアとなる。
ノランまたはゴッツの申し出を受けた場合、ジェニファー編ではノラン、ヘレン編ではゴッツを操作してリックの家での探索・逃走パートプレイとなる。どちらの場合でも、シザーマンの襲撃を避けながら脱出すればクリアとなる。
序章で魔像鑑定をサリバンに依頼した場合はヘレンで図書館を探索、リックに依頼した場合はノランかゴッツでリックの家を探索し、魔像を回収してクリアすれば最終章へ進む。魔像を回収していなければ、ランクEのエンディングに到達する。
最終章
バロウズ家は元々イギリスの家系であり、イギリスのバロウズ城で80年以上前に化け物が誕生し、13代目当主がその化け物を退治していたことが判明する。シザーマンを倒す方法を探すため、ジェニファー・ヘレンたちはイギリスのバロウズ城へ向かう。
ジェニファー編ではジェニファー、ヘレン編ではヘレンを操作してバロウズ城を探索することになる。
『クロックタワー2』のゲームシステム
操作方法
矢印型のカーソルでキャラクターを操作する。カーソルは色の変化で操作キャラクターの体力を表す。調査できる箇所は、カーソルが矢印から4つの点に変化する。
シザーマンの出現
前作と違い、シザーマンがポイントクリックだけでなく時間経過によっても出現するようになった。
逃走状態
シナリオ中、シザーマンが出現すると逃走状態となり、シザーマンを撃退、回避できない限り逃走状態が続く。逃走状態では、調査や脱出へのフラグ立ては行うことができない。フィールド上には椅子やはしごなどの撃退ポイントや、ダンボール箱やタンスなどの回避ポイントがあるので、それらを利用してシザーマンをやり過ごせば逃走状態を終わらせることができる。
パニックモード
主人公の命が危険な状態。シザーマンや他のトラップ、怪奇現象に襲われた時、カーソルが点滅している間に×ボタンを所定回数連打することで、回避して逃げることができる。この緊急回避システムは「Renda Sezuniwa Irarenai(連打せずにはいられない)」の頭文字を取ってRSIシステムと名付けられている。
マルチエンディング
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目次 - Contents
- 『クロックタワー2』の概要
- 『クロックタワー2』のあらすじ・ストーリー
- 序章
- 1章
- 2章
- 最終章
- 『クロックタワー2』のゲームシステム
- 操作方法
- シザーマンの出現
- 逃走状態
- パニックモード
- マルチエンディング
- ジェニファー編
- ヘレン編
- 『クロックタワー2』の登場人物・キャラクター
- ジェニファー・シンプソン(Jennifer Simpson)
- ヘレン・マクスウェル(Helen Maxwell)
- ノラン・キャンベル(Nolan Campbell)
- スターン・ゴッツ(Stan Gotts)
- サミュエル・バートン(Samuel Barton)
- ハリス・チャップマン(Harris Chapman)
- エドワード(Edward) / ダン・バロウズ(Dan Barrows)
- リック(Rick)
- サリバン(Sullivan)
- ケイ・サターホワイト(Kay Satterwhite)
- 『クロックタワー2』の製作裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- クリア後のおまけ
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