英雄伝説 軌跡シリーズ(英伝シリーズ第3期)のネタバレ解説・考察まとめ
『英雄伝説 軌跡シリーズ』とは、日本ファルコムが開発したRPGゲーム・英雄伝説(英伝)シリーズ 第3期の総称である。シリーズ作品全てがゼムリア大陸を舞台にし、七耀暦という暦を使っている。互いに関連し合うシナリオやキャラクターは、RPGとしてのクオリティとボリューム感の高みを実現しており、「イース」シリーズと並ぶファルコムを代表する作品として有名になっている。
軌跡シリーズでいう「必殺技」であり、CPを消費して発動するキャラ固有の技である。その効果は攻撃だけでなく回復やステータスアップなどの支援、敵のステータスダウンや状態異常での妨害など千差万別で、それぞれのキャラクターが規定のレベルに達すると新しいクラフトを覚える。
また、クラフトにはCPの消費量が固定されている通常のクラフトと、CPが100以上の場合にすべてを消費して使用する、「超必殺技」に相当するSクラフトの2種類が存在し、SクラフトはCPが最大の200まで貯まった状態で発動すると通常よりも強力な効果を発揮する。
Sブレイク
現在の行動順に関係なく強制的にATバーの先頭に回り、Sクラフトを発動させる行為。CPが100以上となっていてSクラフトが使える状態であればいつでも発動でき、敵に不意打ちを与えたり、ラッシュをかけて大ダメージを与えたりすることができる。
導力魔法(オーバルアーツ)
軌跡シリーズでいう「魔法」であり、通称「アーツ」。戦術オーブメントにクオーツをセットし、ラインと呼ばれる連結構造がアーツの種類毎に定められた属性値を満たすことでそのアーツが使用可能となる。アーツの使用にはEPが必要となる。
属性
軌跡シリーズの作品では総じて「地」「水」「火」「風」「時」「空」「幻」の7つの属性が存在し、クオーツは1個につきいずれか1つの属性とその属性値を持っており、このクオーツをセットした連結構造の属性値によって使用可能となるアーツの種類が変化する。
また、戦術オーブメントのスロットには属性付きのスロットがあり、火属性のスロットには火属性のクオーツしかセットできないように、同じ属性のクオーツしかセットすることはできない。
戦術オーブメント
クオーツをセットするための7つのスロットを持ち、セットすることによってアーツの使用を可能とする道具。パーティキャラクター全員が所有しており、さらに所有者に合わせて作られるため、キャラクター毎に構造や属性が異なっているのが特徴となっている。
全てのスロットは、中央のスロットから始まるラインのどれか1つにつながっており、中央を除き複数のラインにつながることはない。このため、ラインの数が多いほどセットするクオーツの属性値が分散するため、強力なアーツの取得は困難となる。
「FC」と「零」では、使い始めて間もない状態であるため多くのスロットが閉じられており、街にあり、クオーツの売買とオーブメントの調整・強化ができる「オーブメント工房」でスロットを開封する必要がある。
また「SC」以降ではスロット及びクオーツにレベルの概念が導入されるようになり、効果の高いクオーツの中には、そのクオーツの持つレベルに見合うまでスロットの強化を行い、レベル上げをしなければセットできない。ちなみにこのスロットの開封・強化を行なうとキャラクターのEP最大値が上昇する。
結晶回路(クオーツ)
セピスから合成されるオーブメント用のパーツで、オーブメントのスロットにセットすることによってアーツを使用可能とする。ひとつごとに属性と属性値を持ち、キャラクターのステータス増減や特殊能力の付加といった様々な効果も併せ持つ。
形状は「空の軌跡」では球形、「零の軌跡」と「碧の軌跡」では長方形となっているという世代ならではの違いがあり、そしてクオーツごとの大きさに差異はないが、レベルと性能の高いクオーツの合成にはより多くのセピスが必要となる。
なお、「閃の軌跡」シリーズにおいてはスロットにセットするだけでどんなアーツでもすぐに使えるものと、ステータスアップを行うものの二種類でタイプが完全に分けられている。よって、「空の軌跡」シリーズから要求されていた、組み合わせの属性値の高さが条件となる強力なアーツも、セットするだけで誰でも手軽に使えるようになったが、その反面、発動可能なアーツの種類を揃えることが難しくなってきている。
マスタークオーツ
「碧の軌跡」から登場した新要素で、オーブメントの中枢機能を担う新型のクオーツ。1つの属性につき3種類のクオーツが存在して計21個が登場しており、クオーツごとに異なる紋章がデザインされているのが特徴となっている。
オーブメントの中枢機能を担うためのクオーツだけあって専用のスロットがオーブメントの中央に配置されており、通常のスロットにセットしたり、逆に通常のクオーツをこのスロットにセットすることもできない。
そして、キャラクターが戦闘で勝利して経験値を得てレベルアップしていくのと同じように、戦闘で経験値を獲得して成長していくのがもうひとつの特徴となっており、最高レベルまで成長させれば「マスターアーツ」というマスタークオーツの属性固有でトップクラスの性能を誇るアーツを使用できる。
このように、従来のクオーツを大きく上回る性能を持っているが、大量生産が利かない貴重品でもあるため、どの作品でもゲーム中では同じマスタークオーツを複数入手することはできない。
アーツの作成
アーツにはそれぞれ使うために必要な属性値が設定されており、ラインで連結したスロットにセットされたクオーツの属性値の合計値が条件となるアーツの属性値を満たした場合、そのアーツが使用可能となる。よって、長い連結構造のオーブメントを持つキャラクターほど、高度なアーツを使用することができるが、長い連結構造のスロットは奥に行くほど開封・レベルアップに必要なセピスが多くなる。
また、「閃の軌跡」シリーズにおいては先述の二種類のタイプのクオーツによって属性値の概念がなくなり、アーツは対応するクオーツをはめ込むことでクオーツひとつにつき一種が使用可能となる形式を採用している。
戦闘設定
メニューから選択できる「Tactics」によって戦闘時のキャラクターの初期配置、そしてSブレイク発動時におけるSクラフトの選択が出来る。
初期配置とは先頭突入時の位置関係を決定するもので、戦闘フィールドにてパーティの配置場所として前後5マス、左右7マスに区切られたスペースにキャラを配置して決定する。前方に設置すれば戦闘開始時の敵との距離が近くなり、後方に配置すれば遠くなって、前者は接近戦向けのキャラ、後者は遠距離戦向けとアーツなどの後方支援のキャラを置くのが基本的な戦法となっている。
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目次 - Contents
- 『英雄伝説 軌跡シリーズ』の概要
- シリーズ構成
- 英雄伝説VI 空の軌跡FC
- 英雄伝説VI 空の軌跡SC
- 英雄伝説VI 空の軌跡 the 3rd
- 英雄伝説VII 零の軌跡
- 英雄伝説VII 碧の軌跡
- 英雄伝説VIII 閃の軌跡
- 英雄伝説VIII 閃の軌跡II
- 英雄伝説VIII 閃の軌跡III
- 英雄伝説 暁の軌跡
- 軌跡シリーズの主要登場人物・キャラクター
- 英雄伝説VI 空の軌跡
- エステル・ブライト
- ヨシュア・ブライト
- シェラザード・ハーヴェイ
- オリビエ・レンハイム
- クローゼ・リンツ
- アガット・クロスナー
- ティータ・ラッセル
- ジン・ヴァセック
- ケビン・グラハム
- リース・アルジェント
- 英雄伝説VII 零の軌跡・碧の軌跡
- ロイド・バニングス
- エリィ・マクダエル
- ティオ・プラトー
- ランディ・オルランド
- アレックス・ダドリー
- ノエル・シーカー
- ワジ・ヘミスフィア
- リーシャ・マオ
- 英雄伝説VIII 閃の軌跡
- リィン・シュバルツァー
- アリサ・ラインフォルト
- エリオット・クレイグ
- ラウラ・S・アルゼイド
- ユーシス・アルバレア
- エマ・ミルスティン
- マキアス・レーグニッツ
- フィー・クラウゼル
- ガイウス・ウォーゼル
- ミリアム・オライオン
- サラ・バレスタイン
- ユウナ・クロフォード
- クルト・ヴァンダール
- アルティナ・オライオン
- 英雄伝説 暁の軌跡
- ナハト・ヴァイス
- クロエ・バーネット
- 軌跡シリーズの主な舞台
- リベール王国
- エレボニア帝国
- クロスベル自治州
- 世界観・用語
- 導力
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- 戦術オーブメント
- 古代遺物(アーティファクト)
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- 遊撃士協会(ブレイサー・ギルド)
- 七耀教会
- 身喰らう蛇(ウロボロス)
- 猟兵団(イェーガー)
- 北の猟兵
- 赤い星座
- 西風の旅団
- ツァイス中央工房(ZCF)
- ラインフォルト社
- 『英雄伝説 軌跡シリーズ』のゲームシステム
- 基本システム
- シナリオ構成
- ステータス
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- 料理
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