イースvs.空の軌跡 オルタナティブ・サーガ(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『イースvs.空の軌跡 オルタナティブ・サーガ』とは、日本ファルコムより2010年7月29日に発売されたPlayStation Vita用対戦アクションゲーム。本作は日本ファルコムの看板作品であるRPGゲーム『イース』シリーズ並びに『英雄伝説VI 空の軌跡』シリーズのキャラクターをプレイヤーキャラクターとしており、これらのシリーズのキャラクターたちがザナドゥと呼ばれる異世界に召喚され、魔王ガルシスを倒す冒険を描いたストーリーとなっている。

『イースvs.空の軌跡 オルタナティブ・サーガ』の概要

『イースvs.空の軌跡 オルタナティブ・サーガ』は、2010年7月に制作、発売された、日本ファルコムの二大看板作品であるRPGゲームシリーズ『イース』『英雄伝説VI 空の軌跡(以下、空の軌跡)』をもとにしたPlayStation Vita用対戦アクションゲームソフトである。本作の基本的な世界設定は、『イース』『空の軌跡』と並ぶ日本ファルコムの代表作のひとつである『ザナドゥ』を踏襲しており、かつて桃源郷と謳われた異世界・ザナドゥに現れる魔王ガルシスを倒すべく、異世界から先述の2つのRPGシリーズのキャラクターが召喚される、というものとなっている。
本作の魅力にして大きな特徴は、アドル、エステル、ドギ、アイシャ、ヨシュアら『イース』と『空の軌跡』の二枚看板作品のキャラクターたちがゲスト出演し、本作のストーリーで作品を超えた掛け合いをし、そして対戦を繰り広げることにある。その他にも『英雄伝説 零の軌跡(以下、零の軌跡)』の主人公ロイド、『英雄伝説 ガカープトリロジー』からミッシェル、そして本作のラスボスとして『ザナドゥ』から魔王ガルシスといった、他のファルコムの作品からゲスト出演するキャラクターとその活躍も注目するべき点となっている。

2009年11月に発売されたゲーム雑誌『電撃PlayStation』において本作が『イースVS空の軌跡』という仮称のタイトルで開発中であることが発表され、翌年の3月にIR情報で正式名称『イースvs.空の軌跡 オルタナティブ・サーガ』として2010年7月に発売することが発表された。そして同月に発売された『電撃PlayStation』の新刊でも本作の特集記事が掲載された。

『イースvs.空の軌跡 オルタナティブ・サーガ』のあらすじ・ストーリー

プロローグ〜第一部:異世界の戦士

とある世界に、桃源郷と謳われるほどの隆盛を誇ったザナドゥと呼ばれる王国があった。しかしこのザナドゥでは、「魔王ガルシス」と呼ばれる、強大な魔力を誇り、永遠の生命を持つキングドラゴンが平和を脅かしていた。ザナドゥを守るべく立ち上がり、この不老不死の魔王と激闘を繰り広げた末に打ち破り、そして封印へと追い込んだ人々の強き意志は、いつしかザナドゥの大地に「魔王ガルシスが封印から覚醒する時が訪れる時、時空を越えた戦士たちの魂を招き、魔王を討つ」という理を刻んだ。
そうして一定の周期で覚醒する魔王ガルシスと、異世界から呼ばれた戦士たちとの戦いは何度も繰り返されたが、戦いの末に大地は荒廃し、住人たちは新天地を求めて去っていき、ザナドゥは世界の人々の記憶から忘れ去られることになる。そして誰もいなくなったザナドゥに残されたのは、異世界の戦士たちを呼び寄せるための理と、魔王ガルシスの存在だけだった。そんな中、魔王ガルシスが復活する時が訪れ、それに呼応した理によって異世界からアドル、エステル、ガッシュ、クローゼ、ティータの5人が戦士として召喚された。

第二部:立ち塞がる仲間たち

魔王ガルシスの元を目指す一行の前に、魔王ガルシスの理への干渉によって敵となった仲間たちが次々と現れ、襲いかかってくる。

ザナドゥに召喚されたアドルとエステルたちは、「ラッピィ」と呼ばれる謎の生物と共に魔王ガルシス討伐を目指すことになった。しかしそんな中、ドギ、ヨシュア、アイシャ、オリビエ、アガットらアドルとエステルの旅の仲間たちが敵として立ち塞がり、襲いかかってきた。ラッピィによると、彼らは魔王ガルシスが理に干渉したことで、アドルやエステルたちと同じく魔王を討つ戦士から、魔王を守る守護者となるよう思考や認識が書き換えられてしまっていた。アドルとエステルたちは望まざる戦いに戸惑いながらも、仲間たちを正気に戻すため、彼らに武器を向ける。
そして仲間たちをひとり、またひとりと倒すと共にラッピィの力で正気に戻し、さらに魔王ガルシスが番人として召喚した巨大な魔物たちを倒していく中、魔王ガルシスを目指して進んでいく。そんな中、トンファー使いの戦士である青年ロイドと出会い、仲間たちと同じく魔王ガルシスの守護者にさせられた彼と戦ってラッピィの力で正気に戻す。その後ロイドは魔王の命令で、かつて魔王ガルシスを聖剣ドラゴンスレイヤーで封印した大魔導師を探していたことを明かし、魔王ガルシスもその大魔導師の動向を気にしているとのことだった。

第三部:魔王ガルシスとの決戦

辿り着いた奇巌城の屋上で、一行は今回の異変の元凶であるキングドラゴン・魔王ガルシス(画面右)と対峙する。

ロイドから聖剣ドラゴンスレイヤーは、ザナドゥの大陸中央に位置する山の頂上にある魔王ガルシスの居城「奇巌城」にあるということで、アドルとエステルたちは奇巌城を目指す。そして辿り着いた先の奇巌城で、魔王ガルシスに精鋭として選ばれたアドルとエステルたちのライバルであるチェスター、レン、レーヴェと激闘を繰り広げた末、ラッピィの力によって彼らも正気に戻した。こうして全ての戦士が揃った時、突如ラッピィが人間の青年の姿に戻った。その青年こそが、アドルとエステルたちが探していた大魔導師ミッシェル・ド・ラップ・ヘブンだった。
ミッシェルの協力のもと、アドルとエステルたちは奇巌城の最上階を目指す。そして辿り着いた先の最上階で、1匹の禍々しい雰囲気を漂わせた巨大なドラゴン・魔王ガルシスがついに姿を現した。魔王ガルシスは最上階の広間の中央に突き刺さっていた古ぼけた1本の剣を破壊してしまう。ミッシェルによるとその剣こそが魔王ガルシスを封印していた聖剣ドラゴンスレイヤーで、魔王ガルシスは自分を封印していた聖剣が消えてなくなったことに勝ち誇る。アドルとエステルたちが絶望しかけたその時、ロイドがその場に駆けつけてきた。

ロイドによると、ドラゴンスレイヤーとは剣ではなく、世界を守りたいという希望の力であるとのことだった。それを聞いた直後、アドルとエステルたちの体が突然輝き出した。その輝きであるアドルとエステルたちの希望の力を見て魔王ガルシスは驚きを隠せない。こうして希望の力を手にしたアドルとエステルたちは魔王ガルシスに決戦を挑み、決戦の末に見事打ち破る。魔王ガルシスは自らの敗北を最後まで認められないまま、壮絶な怨嗟を叫びながら消滅していった。

エンディング:それぞれの世界へ

ザナドゥでの戦いを終え、仲間たちと共に無事元の世界へと帰ってきたエステル(画面手前左)とヨシュア(画面奥右)。そしてふたりは新たな旅へと出かけていく。

こうして魔王ガルシスを倒し、ザナドゥでの役目を終えたアドルとエステルたちは、勝利の余韻の時間に浸る間もなく、それぞれの世界へと帰還し始める。アドルはドギ、エステルはヨシュアとそれぞれの相棒と共に冒険の旅に、ガッシュはお供の妖精たちと共にひとり気ままな船旅に出る。クローゼは自分の住まいである王城から街を眺め、自分の周りにある家族や仲間など大切なもの全てを守ることを決意し、ティータは実家の工場で研究に明け暮れる日々を送っていた。

『イースvs.空の軌跡 オルタナティブ・サーガ』のゲームシステム

バトルアクション

本作の基本システムで、プレイヤーが選択したキャラクターを操作し、対戦相手のキャラクターを倒せば勝利となる。一見するとシンプルではあるが奥深く、爽快なアクションで白熱するバトルを演出できるのが本作の醍醐味となっている。

攻撃

攻撃は基本的に○ボタンで行えて、ボタンを押し続けることで連続攻撃ができる。

◯ボタンで近くの敵に通常攻撃が行え、○ボタンを押すことで連続攻撃が繰り出せる。さらにジャンプ中に攻撃を行うことで空中攻撃ができ、攻撃のタイミングによってアクションが変化する。そして、○ボタンを長押しすることでチャージし、通常より威力の高い溜め攻撃を出すことが可能。

スキル

攻撃よりも高い威力と派手な演出があるスキル。これをうまく使いこなすことがバトルでの勝利の鍵を握っている。

キャラクターの必殺技に相当するシステムで、Rボタンと○、×、□、△の組み合わせで、「スキルポイント」と呼ばれる専用のゲージを消費し、それぞれのボタンに対応したスキルを発動できる。スキルは上記の攻撃よりも大きいダメージを与えるはもちろん、体力を吸収したり状態異常を与えたりなど豊富な効果がある。また、スキルポイントは敵を攻撃するか、ダメージを受けることで溜まっていき、溜め攻撃を命中させると大幅にスキルポイントを溜めることができる。

EXTRAスキル

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