武市変平太(銀魂)の徹底解説・考察まとめ

武市変平太(たけちへんぺいた)は、空知英秋作画「銀魂」において、主人公坂田銀時の幼馴染だった高杉晋助が提督を務める「鬼兵隊(きへいたい)」の作戦参謀。攘夷戦争時に高杉が率いていた鬼兵隊が攘夷戦争後復活した時、来島また子、河上万斉らとともにその中心メンバーとなりました。冷静でポーカーフェイス。頭は切れますが、幼い少女に過度の執着心を抱くという、残念な一面があります。

生年月日/見た目/特徴

誕生日 9月28日
身長 178cm
年齢 原作で紹介なし

髷を結い、常に和服姿。
ややしゃくれ気味の顎、一重まぶたでアーモンド型の目をしており、常にその目を見開いた表情が特徴的。

鬼兵隊の作戦参謀。
冷静で頭は切れますが、真剣での実戦には不慣れな様子。

口癖は「ロリコンじゃない、フェミニストです」。
本人はそう言っていますが、日頃の言動の端々にローティーンの少女たちへの強すぎる興味・執着が見え隠れしています。
そのため、鬼兵隊の仲間である来島また子からは、「変態」と言われることもしばしば。

出典: pbs.twimg.com

お得意の高杉コスプレ。右手に持っているのは、高杉の声帯模写用器械。(これを持っている描写がされているのはアニメでのみ。)

鬼兵隊幹部の中では最もボケ発動が多い人物。
なぜか高杉晋助のコスプレを好んで行い、その際はよく「大江戸青少年健全育成条例改正案反対!」を声高に叫んでいます。

史実上のモデルは武市半平太

出典: bakumatsu.org

武市半平太(1829年~1865年)は幕末期の武士。
土佐の郷士・武市家に生まれ、剣術を学び、道場を開くと中岡慎太郎、岡田以蔵など100人を超える門下生が集まりました。
これが後の土佐勤王党の土台となります。やがて武市は江戸に上り、桃井半蔵の道場に入門。ここで実力を認められ塾頭となりました。同時期、同郷の坂本龍馬も江戸で剣術修行を行っています。
土佐に戻った武市は、尊王攘夷の気運が高まる中、1861年に土佐勤王党を結成。考え方が全く異なっていた土佐藩士・吉田東洋を暗殺し、藩を尊王攘夷側に傾けることに成功しました。
しかし1863年の、八月十八日の政変で政局が一変。武市は前藩主・山内容堂によって投獄され、それから約1年8ヶ月後、獄中にて切腹し亡くなりました。

出自

高杉との出会い

出典: netabare7.wp-x.jp

武市は、もと幕府下の奉行所同心。同心とは、江戸の治安維持にあたる役人のことです。
攘夷戦争後、鬼兵隊の頭目だった高杉を武市は捕縛に向かいます。武市はすでにその時、天人のいうがままになっている幕府のあり方に嫌気がさしていました。
一緒に捕縛に出向いた奉行所の役人たちは全員高杉に斬られ、武市も刀の切っ先を向けられますが「どうせあなたを捕らえることなどできっこないと思っていた。殺すなら殺しなさい」と動じませんでした。
それを見た高杉は、刀をおさめ「できるなら参謀にほしいくらいだ」と武市に声をかけ、その場を後にします。
そこでは鬼兵隊に参加する決心がつかなかった武市。しかし、この一件後、磔にされていた来島また子を救い出す高杉を見て、彼のもとにいくことを決意します。

紅桜編

出典: pbs.twimg.com

初登場は「紅桜編」。

刀鍛冶、村田鉄屋から妖刀・紅桜の捜索を頼まれた銀時。それと並行して、辻斬りに遭って失踪したのではないかと思われた桂小太郎の捜索をしていた神楽と新八。
新八は桂の捜索をしている途中、辻斬りをする岡田似蔵と遭遇。その場に居合わせた銀時が似蔵と激しい戦いを繰り広げますが、妖刀紅桜を携えた似蔵から重い傷を負わされてしまいます。
そして定春が嗅ぎあてた不審な船に単身乗り込んだ神楽は、そこで危険なオーラを漂わせる高杉と遭遇。彼を守る鬼兵隊幹部の来島また子と武市もそこで姿を現します。

また子の射撃をかわし船の中を走り始めた神楽。
その時神楽にサーチライトを当て、「殺してはいけません。生かして捕らえるのですよ」と言う武市。
この時、また子からは「先輩、ロリコンも大概にするっス!」とツッコミをされています。
これに対し武市は「ロリコンじゃない、フェミニストです。敵といえども女性には優しくするのがフェミ道というもの」と返事をしました。

出典: pbs.twimg.com

また子は船内の紅桜量産装置を目撃した神楽を生かしておくことには反対でした。
しかし、武市は神楽が銃弾を受けてもしばらくすると傷口がふさがったこと、少女とは思えぬほどの怪力であること、透き通るような肌色であることなどの特徴から、彼女が戦闘部族・夜兎族(やとぞく)ではないかと推察。神楽が船に侵入した目的を聞き出すため、殺すことはしませんでした。殺さなかった理由の半分は、神楽が「あと2, 3年したらすんごいことになる(すごい美少女に成長する)」からだったようです。

この後、紅桜量産に手を貸した刀鍛冶・村田鉄矢の妹、村田鉄子とともに鬼兵隊の船に乗り込んだ銀時と、紅桜に心身ともに乗っ取られつつあった岡田似蔵との一騎打ちが船上で始まります。
そして岡田似蔵による辻斬りで死んだ、と思われていた桂小太郎が実は生きていて、密かに船内に侵入し、紅桜量産装置を破壊するための爆弾を仕掛けていたことがわかります。
桂の行方を追っていた新八と神楽がここで合流。新八は神楽を助け出し、桂は高杉に立ち向かうため船の中を急ぎますが、その行く手を遮ったのが、武市とまた子でした。
桂を先に行かせ、武市とまた子と対峙する新八、神楽。
武市は「読めませんね。この船にあってあなた達だけが異質。攘夷浪士でもなければ桂の配下の者でもない様子。もちろん私たちの味方でもない」と剣を構えながら疑問を口にしました。
これを聞いた新八と神楽は二タッと笑います。「宇宙一バカな侍だ、コノヤロー!!」

銀時と似蔵の戦いは、劣勢だった銀時が戦いの途中から「白夜叉」と呼ばれた頃の凄みを取り戻していく中、次第に銀時有利になり、最後は紅桜と完全に一体化して本当に怪物化した似蔵を、村田鉄子が打った剣で一刀両断。
武市はまた子とともに、怪物化した似蔵の攻撃を避けきれずそれぞれ船の壁に叩きつけられました。

その後二人がどうやってそこから脱出したのかは原作・アニメとも描かれていませんが、後のエピソードでも登場しているので、無事だったことは間違いありません。

「かぶき町四天王編」後のエピソード

それから次に武市が姿を現すまで、かなりの間がありました。
「かぶき町四天王編」で、かぶき町の利権を独り占めしようと企んだ天人華陀(かだ)を捕えて、宇宙海賊・春雨のもとに連行したのが鬼兵隊です。
高杉を待つ宇宙船の中で、いきなり高杉のコスプレをした武市が登場しました。
自分たちはちゃんと前へ進めているのか不安…そうつぶやくまた子に「何も心配はない。俺さえ信じていれば」と答える高杉。それを聞いたまた子は思わず「一生アナタについていくっス!」と高杉に抱きつきます。しかしそれがコスプレした武市だとわかり、また子は大激怒。当たらない程度に武市に向けて銃を撃ちました。

高杉と春雨第七師団長・神威が手を組み、春雨の提督・阿呆(あぼう)の軍勢に攻撃を仕掛けた時、また子や万斉らは迷うことなく突撃していきましたが、武市は「正気ですか!?春雨相手にこの手勢で勝ち目があると!?」と、参謀らしく一応ストップはかけていました。

攘夷志士同窓会篇

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