ハイレベルな高校生のギャグセンス
男子高校生2人の、放課後の会話から成り立つ漫画。全編特に凝ったストーリーはなく、瀬戸と内海というの2人の青年の会話中心だが、2人の会話が面白すぎて最後まで全く飽きることなく楽しめる。1話1話で会話の内容が変わるため、時間潰しに適当にページを開いて読み直しても楽しめるのも良い点である。
ボケもツッコミも芸人並みに高レベルで、漫才芸人も顔負けの面白さ。テンポの良い関西弁もクセになる。深いストーリーはないものの、たまに入ってくる瀬戸と内海の友情の描写にも心がグッと温まる。
サッカー部でやんちゃな瀬戸と、お堅い両親のもとで育った秀才な内海という正反対の2人のキャラクターも魅力的である。明るく家族の文句を話す瀬戸にもそれなりに抱えるものがあり、内海の家族にも暗い闇や過去、異常性がある。会話中心のギャグ漫画ではあるが、2人のキャラクター性や心情に注目して読み直してみてもおもしろく楽しめる。
ほとんどがこの2人の会話だが、時々顔を出す他の学生たちも個性があり、つっこみどころ満載でとても愛着がわく。また、あまり注目されていないが、絵のレベルもかなり高い。街並みや建物などの表現は写真並みに繊細で綿密である。