『エヴァンゲリオン』の庵野監督が本当に作りたかったもの!?特撮に魅了された男が作るウルトラマン!
元々、幼少時代に観ていた『ウルトラマン』に強い影響を受けていた庵野監督。
大学時代には、自身で『ウルトラマン』の8mm映画を自作するほどの酔狂ぶりで、そんな庵野監督が作り上げたのが『シン・ウルトラマン』です。
この『シン・~』シリーズは『エヴァンゲリオン』『ゴジラ』『ウルトラマン』『仮面ライダー』の4つがあり、特に『エヴァンゲリオン』は世間での庵野監督の立ち位置を確固たる位置にした作品です。その『エヴァンゲリオン』の特徴が『シン・ウルトラマン』の随所に現表現されています。
例えば、エヴァンゲリオンは背中のアンビリカルケーブルが切れると内部電源に切り替わり、そこから制限時間がかかる仕様となっていますが、これはウルトラマンのカラータイマーからインスピレーションを得ていたりします。
なので、『エヴァ』が好きな方は『ウルトラマン』を見ることで、エヴァの中に隠されていたウルトラマンの要素に気づくかもしれません。逆にウルトラマンが好きな方はエヴァを見ると「おや?」と思うシーンがいくつか出てくると思うので、そういう視点で見るのも面白いかもしれませんね。
さて、『シン・ウルトラマン』ですが、世界各国ある中でなぜか日本にだけ巨大不明生物「禍威獣(かいじゅう)」がやってくる世界となっています。
その「禍威獣」の対応をしているのが防災庁の禍威獣特設対策室、その名も「禍特対(かとくたい)」。
禍特対のメンバーはそれぞれ個性的な長所があり、それを活かしてこれまで様々な禍威獣を退治し、禍威獣に対する知見もたくさん持っていました。ところがある禍威獣が来襲した際に対策室メンバーの1人である神永新二が、避難に遅れた子供の救出に出た際に、空から謎の飛来物が落ちてくるのを目撃します。この飛来物と神永新二によって、この物語は急加速をしていきます。
見所としては、時代背景を現在の時代に設定していることです。そのため国際政治に関わる背景やそこに付け入ろうと考える知的な禍威獣も出てきたりするなど、全体的にキャラが際立っている印象があり、見るものを飽きさせない構成となっています。
過去の『ウルトラマン』を幼少期に見ていた自分としては、ゼットンとゾフィー(本作ではゾーフィ)の関係性が「え?」っていう感じで良い意味で裏切ってくれることで、リメイク作品としてしっかり違いをつけているところがさすがだなと感じました。
ぜひ、まだ見ていない方は見てみてください!