そうそう、これでいいんだよ
『シン・ゴジラ』のスタッフが描く本格特撮映画です。
主人公は演技派俳優の斎藤工、その彼が所属する怪獣対策チーム禍特対の活躍を描いたストーリーとなっております。
物語の序盤で命を落としてしまう斎藤工演じる神永新二、その体にウルトラマンが宿るのは旧ウルトラマンを観たことがある人にはある種お馴染みの展開です。
怪獣の造詣は素晴らしくザラブ星人やメフィラス星人といったメジャー怪獣との戦いも丁寧に描かれていて好印象。
なによりウルトラマンの細身な造詣が素晴らしくスペシウム光線を撃つ姿は見ていて鳥肌ものです。
全体を通して特撮が本当に好きな人が作ったのだろうなとリスペクトを感じる作品です。
メフィラス星人との居酒屋でのやり取りはいかにも庵野監督ならではの演出でウルトラセブンのメトロン星人とモロボシダンのちゃぶ台越しの会話にも通じるものを感じました。
他にも長澤まさみ演じる浅見弘子が巨大化するシーンも見もので、いかにもウルトラマンならこの演出はアリだなと感じるものでした。
物語のクライマックスでゼットンを倒すために有岡大貴演じる滝明久が地球を救う数式を編み出すシーンは鳥肌ものでした。
その協力もあって見事にゼットンを倒した後のゾフィーとのやり取りを得て地球に帰還した神永を、禍特対のメンバーで迎え入れるシーンにはカタルシスがありました。
一度観ただけでは拾いきれない情報が沢山あるので二度、三度と観たい映画でした。