シン・ウルトラマン / Shin Ultraman

シン・ウルトラマン / Shin Ultraman

『シン・ウルトラマン』とは、脚本・庵野秀明、監督・樋口真嗣による、人類のために戦う異星人ウルトラマンと、その周囲の人々の活躍を描いた映画作品。日本を代表するクリエイターによる伝説的な特撮作品のリブートということで、公開前から大きな話題となった。
突如日本に出現し始めた巨大生物、禍威獣。その脅威に対抗するため結成された禍特隊の前に、銀色の巨人が現れる。ウルトラマンと名付けられたその巨人は禍威獣から人々を守るように振る舞い、禍特隊がその謎を追う一方、地球にはかつてない危機が迫っていた。

neko_neko_ne1のレビュー・評価・感想

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シン・ウルトラマン / Shin Ultraman
7

大いなるごっこ遊びに付き合える度量を持て

東宝のマークが流れたあと、円谷の流星ロゴが続き、そこでふと『ウルトラマンの映画配給は松竹』が続いていた事を思い出します。
最初期の劇場版ウルトラマンを除くと殆どの配給は松竹系の劇場で公開され、長年それが当たり前としてさしたる疑問を挟む事も無く続いていたので、今回の東宝と円谷の並びは知る者には懐かしく感じる所もあったかと思います。
さてそのノスタルジーを吹き飛ばすシン・ゴジラのロゴとそれに続くシン・ウルトラマンのタイトル。
そして繰り返し襲い来る巨大不明生物による脅威と人類側の必死の反撃が描かれ、終わりの見えない「禍威獣(かいじゅう)」への対抗措置として専門分析部隊、通称「禍特対(かとくたい)」が設立されるまでが映像と字幕で一息に説明される辺りはまるで過去にそういった番組があって、それをダイジェストにまとめたかのような省略っぷりが小気味良くこれだけで番組が出来そうに思える程。
禍特対が新たに表れた禍威獣・ネロンガへの対応中突如降り立った”銀色に輝く巨人”が現れ、腕から光の奔流をぶつけネロンガを消し去ると空中に飛びあがり消えてしまう。
シン・ゴジラの時は取り込んだ核物質の冷却を行なうといった「生物としての特性」の分析に重点を置くことでリアリティを高めていたように思います。
それが今回は禍威獣の行動パターンや過去のデータとの照合の結果として対抗方法を探るといった、より排除への明確な目的を持って動いている為展開が非常に速いです。
一部、ウルトラマンの仮の姿である神永の行動があからさまに奇妙だったりするのは、ご愛敬でしょうか。