花宵道中(小説・漫画・映画)のネタバレ解説・考察まとめ

原作宮木あや子、作画斉木久美子による日本の漫画作品。女性セブンにて2009年から連載された、江戸吉原での遊女たちの恋愛や生活、商売の様子を描いた作品である。斉木久美子の可愛らしくも艶やかな絵柄で描かれる遊女たちの物語は、読み進めるのが止まらなくなる独特の世界観を作っている。山田屋という中規模の女郎屋に在籍する遊女が主人公となり、1部ごとに主人公が変わっていく。

「そうよ。だって姐さんは、この先も生きてゆくんだから」

第4部で三津の幻覚もしくは幽霊が八津に言った台詞。何故大事な人たちの最期を看取らないといけないのかと八津は悩んでおり、この言葉で他の遊女たちの分も生きていく決意を固めた。これがきっかけで三弥吉のプロポーズを断ったが、三弥吉は年季が明けるまで待っていてくれる様子である。

「あなたがいてくれるだけでこの世はこんなにも静かに光りかがやく」

第5部で緑のが三津に対して思った言葉。緑は三津に対して恋心に近い感情を抱いており、遊女という仕事でも三津と桂山がいてくれれば彼女は幸せな様子である。三津のおかげでこの後他の遊女たちとも徐々に打ち解けていくため、三津との秘め事は緑にとっては良い経験だった。

「お勝ちゃん、川の向こうに戻んねぇか」

第6部で弥吉が勝野に言った台詞。弥吉は妻を亡くし、勝野はそろそろ引退しようかという年頃であったため、幼いころに一緒になろうと言った約束を遅ればせながら提案した。元々勝野と弥吉の実家は川のすぐ向こう岸であったため、川を超えることは吉原から出るという意味と自分たちの場所に帰るという二つの意味を持っている。

コミックス

作画斉木久美子により、2009年から小学館発行の女性自身にて連載された。全6巻。1部あたりでそれぞれ主人公が異なっている。基本的には山田屋に所属している遊女たちが中心となって物語が進んでいく。

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映画

2014年11月8日公開。原作の第1部を安達裕美主演で映画化した。2014年、カナダで行われた第38回モントリオール世界映画祭にてワールド・グレイツ部門にて上映された。
安達裕美がオールヌードに挑戦したことで、日本中で話題となった。R-15作品指定。

キャスト
朝霧:安達祐実
半次郎:渕上泰史
八津:小篠恵奈
江利耶:三津谷葉子
絢音:多岐川華子
若耶麻:立花彩野
お勝:友近
霧里:高岡早紀
吉田屋藤衛門:津田寛治

スタッフ
監督:豊島圭介
脚本:鴨義信

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