7SEEDS(セブンシーズ)のネタバレ解説・考察まとめ

田村由美により描かれた、日本の少女漫画作品である。隕石の衝突が不可避と悟った各国は人類滅亡を防ぐために様々な作戦を考えた。その一つが7SEEDS計画である。いつの間にか冷凍されて未来に放り出された若者たちは、人類滅亡後の地球で戸惑いながら必死に生き抜いていく。ディストピアものは今までも数多く出版されているが、サバイバルに対する描写がリアルで引き込まれる物語である。

隕石が地球に衝突することが不可避だと悟った結果、要が幼少時に考えた計画をさらに綿密に練り上げた計画。健康で性格、容姿、遺伝的にも問題のない若者を冷凍し、地球の環境が人が住める程度に回復したら陸地近くの海上に放出する計画である。もちろんシェルターを作ったり隕石を破壊しようとしたり、様々な対策はとられたがすべて失敗に終わり、前時代の文明は滅んでいる。この計画に対してほとんどの閣僚は否定的だった様子で、実際スポンサーになったのは蛍やひばりの祖母やちさの祖父のような財力のある一般人であったと考えられる。

春のチーム

春の季語が名前に入った若者を選抜した。花の名前は、このチームに入れるために意図的に名付けられたことが作中で明らかにされている。

夏Aのチーム

夏の季語が名前に入った若者を選抜した。このチームはもともと選抜することを前提に赤ん坊のころから学校に集められているため、学校にいた全員が夏の季語が入った名前を付けられている。誕生日も全員夏生まれである。赤ん坊の時に集められただけか純然たる試験管ベビーかははっきりしていないが、全員名字が存在しない。したがって、戸籍も存在しないと考えられる。他のチームよりも17年前に冷凍された。冷凍される前に、7人それぞれに日本人によくある名字が一応割り振られている。

夏Bのチーム

夏の季語が名前に入った若者を選抜した。優秀な者は生き残る力が弱いのではないかと危惧した結果、社会的に不適合な若者を採用したチーム。百舌だけはごり押しで入ったメンバーなので、夏の季語ではない。

秋のチーム

秋の季語が名前に入った若者を選抜した。春、夏Bよりも3年早く解凍された。

冬のチーム

冬の季語が名前に入った若者を選抜した。春、夏Bよりも15年早く解凍された。

夏Aのクラス

選抜学校では、学年が上がると一般教養からより実践的かつ専門的な知識を学ぶようになっており、生徒の希望により各クラスに振り分けられていた。7つの専門クラスから2つを選択することになり、火、水、風、土、動物、植物、医療から選択する。

シェルター

天変地異後、生き残った人類が前時代の知識を使用できるように本、道具、若干の食料が保存された倉庫。球形をしており、どんな災害が起こってもつぶれないように設計されている。7SEEDSにかけて7つ設置されており、荻野富士、名取富士、雌阿寒岳、能登富士、神戸富士、豊後富士、土佐富士にある。
シェルターのある場所には目印として仏像が設置してあるため、仏像が壊れていなければ入口は見つけやすいようになっている。

普賢シェルター

普賢は南東に位置する8つ目のシェルターで、他のシェルターとは役割が違っている。普賢の役割は武器庫であり、各種武器や兵器が普賢菩薩が船体に描かれた空母級の船に積まれていた。波が荒くなったりすると船体が釣りの浮きのように縦になり転覆を防ぐ仕組みが施されており、風力発電により今も若干電子機器が作動できる。
天変地異を乗り越えたは良いが結局内部で仲間割れを起こし、積んであった武器で全滅したらしい様子が船長の記録映像で明らかになった。

鍵島

佐渡の近くにある島。島全体が研究施設となっており、天変地異の際に佐渡をノアの方舟化するために集められた研究員の生活施設となっていた。ここの職員は地球の環境が安定化したあと佐渡の方舟を開ける役割を担っており、この役割からプロジェクト名を”オープン・サド・プロジェクト”としていた。しかし小佐渡が陥没を起こしたことでその志がくじけ、地球の環境がなかなか整わなかったことも重なり研究員はほとんどが蜘蛛のエサになってしまった。この鍵島の研究員が暇つぶしに育てていた巨大蟻が大繁殖し、現在鍵島は大半が蟻の巣になっている。蟻を捕食する蜘蛛やミミズトカゲなどの生物も巨大化しており、7SEEDSのメンバーは蟻が食料にしているキノコの胞子による幻覚でチームがばらばらになってしまう事態も発生した。

佐渡

花の父親が、以前旅行で訪れた際に”自分たちに何かあったらここに向かえ”といったことを花に伝えていた。実は島ごとシェルター化する計画があり、うまくいけば一番人が住むのに適した環境が整うはずだった。実は夏Aが訓練を受けていたのは佐渡で、安吾たちがテストの際に友人の茂を助けられなかった洞窟が佐渡の地下にあった。
ひとつの島なのだが形状が二つの島に見えるため、小さい方を小佐渡、大きい方を大佐渡と呼称している。小佐渡は天変地異のあと地殻変動により沈んでしまい、大佐渡も小佐渡に引っ張られる形でひずみが生じている。

方舟

大佐渡の地下に設置された冷凍ポッド。大人だと1人しか入らないポッドだが、子供なら3人入るため105人の子供が冷凍されている。解凍装置のセッティングが間に合わなかったらしく、解凍してどうなるか、ポッドは無事なのかはまだわかっていない。
鍵島職員によるオープン・サド・プロジェクトのスポンサーへの説明では大佐渡の遺伝子バンク全体が方舟だと説明されており、子供たちが冷凍されていることを知っているのは佐渡の職員だけだった。倫理的にも問題になるため、子供を冷凍保存する計画は秘密裏に進められていた模様である。

『7SEEDS』の名言・名セリフ

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