2016年6月に公開された「ダーク・プレイス」。これは2014年に映画化された「ゴーン・ガール」と同じくギリアン・フリンのミステリー小説を映画化したものです。ギリアン・フリンのミステリー好きにはたまらない先の全く読めない展開で、衝撃のラストまであっという間に取り込まれてしまうでしょう。
シャーリーズ・セロン演じる主人公リビーは幼い頃、家族が愛する兄によって殺されてしまう事件のたった一人の生存者として保護されます。28年後、彼女は大人になり、それまでは決して触れないようにしていた事件の真実と向き合うことになります。
主人公であるリビーは事件後の28年間、定職につくことなく支援金や自伝の印税などで食い繋いでいたものの、生活に困窮。謝礼目当てで請け負った殺人クラブのセミナーへと出席したことがきっかけで事件と向き合うようになっていきます。28年前、実の兄を犯人と決定付けたのはリビーの証言であり、彼女はそれまで疑いもしなかった真実へとリビーは目を向けていくことになるのです。
物語の中には多くの謎が隠されています。幼いリビーの証言の真意、罪をあっさり認めたリビーの兄、行方不明の父の行方や、事件の夜に母がつぶやいた一言など、多くの謎が映画の中で少しずつ紐解かれていきます。結末の予想は不可能。思いもよらぬ物語の展開に、多くのミステリーファンが賛辞を送っている作品です。
2014年に公開され、大きな衝撃を与えた原作ギアン・フリン「ゴーン・ガール」も、まったく予想のできない驚きのストーリー展開を迎えます。
映画「ソーシャルネットワーク」などを手掛けたデビット・フィンチャー監督がメガホンをとった本作は、誰が見ても完璧だった夫婦に起こった事件をテーマにした映画です。
物語の主人公となるニックとエイミーは誰から見ても完璧な夫婦でした。美しい妻、優しい夫、誰もが裕福で円満な家庭だと信じていました。しかし妻エイミーが突然失踪。ニックは警察に依頼し妻を探すますが、捜査の過程でニックに妻殺しの疑いがかかり始めます…。
経済破綻、夫の裏切り、家庭内暴力と幸福そうに見えていた夫婦からどんどんと零れ落ちていく衝撃の事実。妻エイミーは本当に夫によって殺されてしまったのでしょうか?そして夫婦は結末はどうなるのか。とにかく誰も思いもよらぬ衝撃のラストが待ち構えているのです。
原作者であるギリアン・フリンの作品は映画化された「ゴーンガール」、「ダークプレイス」のほかに、ミズーリで起きたシリアルキラーを題材とした「傷」の三作です。それぞれ多くの賞を受賞し、スティーブン・キングからも絶賛されています。それぞれが人が心に抱える深い闇や傷をテーマにし、その中でも未来を選択していく物語であり、読者はその類まれなトリックや構成にどんどんと魅了されていくことでしょう。