ホーム・アローン3(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ホーム・アローン3』とは、1997年にアメリカで、翌1998年に日本で公開されたコメディ映画である。ピーター率いる犯罪グループが盗んだアメリカの国家機密のマイクロチップが隠されたラジコンカーを、ひょんなことからもらった主人公のアレックスが、ラジコンカーを奪いに来る犯罪グループを自宅に罠を仕掛けて迎え撃つ話だ。国際的な犯罪に手を染める4人組が、アレックスの仕掛ける容赦ない罠によって次々倒されるという爽快さが魅力の一つである。

マイクロチップを持つアレックス

アメリカのサンフランシスコのシリコンバレーにある防衛技術専門所で開発されたものである。国家機密のマイクロチップで、一般には持ち出すことが出来ない。
国際的テロ組織がマイクロチップを使って追跡されないミサイルを作ろうと、ピーター達犯罪グループに盗むように依頼した。ピーター達は、防衛技術専門所で働く職員を金で買収し、マイクロチップを外に持ち出させて盗みを成功させた。

ラジコンカー

マイクロチップを盗んだピーター達犯罪グループが、空港での荷物検査をくぐり抜けるためにマイクロチップを隠したのが、おもちゃのラジコンカーの中だった。巧妙にラジコンカーの中にマイクロチップを隠し、まんまと空港の厳しいチェックを通過した犯罪グループだったが、ヘスがラジコンカーの入った荷物を間違って持って行ってしまう。犯罪グループは仕方なくヘスを追いかけてシカゴへ向かったが途中で見失ってしまい、ヘスが持って行ったラジコンカーを探すことになってしまう。

FBI

FBI捜査官のスタッキー(真ん中)とロジャース(右)

アメリカの警察機関。
ピーター達犯罪グループが国家機密のマイクロチップ盗み出したことを掴み、捕まえようとするが行方が分からなくなってしまう。しかし、シカゴに住むアレックスが空軍関連施設に「おもちゃにマイクロチップが入っていて、シリアルナンバーが書いてある」と電話を掛けたことから、盗まれたマイクロチップをアレックスが持っていることを知る。マイクロチップを探して犯罪グループもシカゴへいるはずと考えて、スタッキー捜査官率いるチームはシカゴへと向かった。

『ホーム・アローン3』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

アレックス「僕が嘘ついてないって、みんなに分かってもらわなきゃ。泣いたり怖がったりなんかするもんか。相手は悪い大人だけど、この街と僕の家はきっと守って見せる。あいつらがどんなに年を取って、でっかくっても、僕んちで勝手なことをさせてたまるもんか」

アレックスが1人で犯罪グループと対決することを決意した時の一言である。
アレックスは2回も「近所に泥棒が入った」と通報したが、犯人が見つからなかったことで嘘をついたと思われてしまい、証拠を残そうとラジコンカーにビデオカメラを付けてピーターが近所の家に侵入している様子を撮影しようとした。しかし、ピーターに気付かれてしまい、ラジコンカーはなんとか取り戻したものの、証拠となるビデオテープは抜かれてしまっていた。
ピーター率いる犯罪グループはラジコンカーの持ち主を3026番地に住む子どもと睨んで、プルイット家に電話で探りを入れることにする。アレックスの同級生の母親になりすましたアリスにすっかり騙されて、電話に出たカレンは「アレックスがラジコンカーを持っている」とうっかり話してしまう。アレックスは「偽物のクロビスさんからの電話だ」と言い張るが、カレンは信じない。
アレックスは自分の部屋に戻り、1人頭を抱えて「どうしよう。僕がラジコンカーの持ち主だとばれてしまった。あいつらは明日絶対来るのに、誰も信じてくれない」とつぶやく。そして、すぐに前向きな気持ちに切り替えて「僕が嘘ついてないって、みんなに分かってもらわなきゃ。泣いたり怖がったりなんかするもんか。相手は悪い大人だけど、この街と僕の家はきっと守って見せる。あいつらがどんなに年を取って、でっかくっても、僕んちで勝手なことをさせてたまるもんか」と1人で決意する。アレックスは、家族みんなが寝静まった後、早速夜中1人で泥棒を迎え撃つ準備を始める。

アレックス「いよいよだよ、ドリス。僕たちだけだ」

アレックスに抱えられるドリス

ピーター達犯罪グループがプルイット家に侵入しようと計画している日の朝、対決を前にして気合を入れ直すアレックスの一言である。
アレックスが1人犯罪グループを迎え撃つための準備をしていた朝、カレンは出社する用意をしていた。カレンが「今週はバタバタしちゃってごめんね。本当はあなたの看病しなきゃいけないのに」と言うと、アレックスは「いいんだよ。ママのせいじゃない」と優しく答える。アレックスを抱きしめたカレンは「それじゃ、おとなしくして、いい子にね、おうちをよろしく」と言い残して会社へ向かった。アレックスは「任せといてよ」と答えるが、これから家に泥棒が来るかもしれないという本当のことを言えずに寂しそうにカレンを見送る。カレンが家を出た後、ちょうど雪が降り始めた。アレックスはドリスに「いよいよだよ、ドリス。僕たちだけだ」と話し掛けると、オウムも「さあ、ノリノリでぶちかまそうぜ」と準備万端に答える。アレックスは泥棒を迎え撃つための最後の準備を始める。

アレックス「だめだよ、おじさんのじゃないでしょ」

拳銃を持って脅すピーター(左)とアレックス(右)

ピーターにマイクロチップを差し出すように脅されても屈さずにマイクロチップを渡さない、アレックスの勇気が垣間見える一言である。
アリス、バートン、アールをうまく巻いたアレックスは急いで自宅のガレージに縛られたヘスの元に向かう。縛られたヘスは極寒の自宅のガレージの中、ぐったりしていた。アレックスがヘスを助けようとヘスのガムテープをほどいていると、ヘス宅のガレージに隠れていたピーターが出てくる。アレックスはピーターに気付いて驚いて後ずさりする。ピーターは「おい、アレックスだっけ。いい市民でいると付けが回ってくる。人助けをしようなんて張り切るから、こういう罠にはまる」と言いながら、後ずさりするアレックスに詰めよる。そして、ピーターはアレックスが持っていたラジコンを奪って壊すが、目的のマイクロチップが出てこない。「チップをよこせ」と言うピーターにアレックスは「ヘスさんを家にいれてあげて。お年寄りだし、寒がってる」と言って頑なに渡さない。ピーターが「チップをよこせ」と再び言うと「だめだよ、おじさんのじゃないでしょ」とアレックスが答える。頑固なアレックスからなんとかマイクロチップを奪おうと、ピーターは拳銃をアレックスに向ける。アレックスはピーターの拳銃を見て、すぐに自分の仕掛けた偽物の銃だと分かる。アレックスがにやにやしながら「その銃も自分のじゃないよ」と言うので、ピーターが不思議に思い一発撃ってみると、中からはおもちゃが飛び出てきた。アレックスは「おじさんの銃はこっち」と言って、ポケットに忍ばせていた拳銃を構える。ピーターは本物の銃をアレックスが持っていると勘違いして、両手を挙げながら後ずさりしてガレージから逃げ出す。しかし、実はアレックスが持っていた拳銃もシャボン玉が出るおもちゃだった。

犯罪グループを逮捕した後、「噓の通報をした」という誤解が解かれたアレックスが、家族やヘス、警察署長と一緒に食事をするシーン

左からカレン、ジャック、アレックス

アレックスは「近所の家に泥棒が入ったと嘘の通報をした」と家族や近所の人、警察から誤解されていたが、ピーター率いる犯罪グループが逮捕され近所の家に侵入していたことをが証明される。「誰も信じてくれない」と悲しんでいたアレックスが、家族やヘス、警察に活躍を褒められて幸せそうに過ごす、心温まるラストシーンである。
犯罪グループをアレックスが撃退し、FBIが犯罪グループを逮捕した日の夜、ジャックが出張から自宅に帰ってくると、ピーター達を撃退するための罠で壊れた家は大修理の真っ最中だった。プルイット家では、アレックス、カレン、スタン、モリー、そしてヘスと警察署長が来ていてみんなでピザを食べていた。ジャックがキッチンに入ると「パパ」とアレックスが駆け寄る。ジャックはアレックスを抱きしめたて「顔を見せて。心配したけど元気そうだな」と言う。アレックスが「全然平気」と答えると、スタンが横から「チップを開発した会社からご褒美が出るんだってさ」と話す。モリーも「しかも金額は6桁だよ。すごいお手柄」と言う。アレックスがジャックに「何かお土産ないの」と尋ねるとジャックは「もちろん買って来たとも」と言って袋から何かを取り出す。ジャックが買ってきたお土産はラジコンカーだった。「操作できるかな」と言うジャックに、アレックスはにこにこしながら「もちろん」と答えるのだった。

『ホーム・アローン3』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

主人公役が変更になった理由

主人公のアレックスを演じたアレックス・D・リンツ

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@anilike7d5

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