ラブ★コンの名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『ラブ★コン』は、中原アヤ作のラブコメ少女漫画、およびそれを原作とする各種メディアミックス作品である。『別冊マーガレット』にて2001年から2006年にかけて連載された。巨女・小泉リサと小男・大谷敦士の名コンビを中心に、周りの友人たちを交えた恋愛や友情模様を描く。本作は恋愛漫画であるとともに、笑いの要素が極めて強い作品でもある。多くの胸キュンシーンだけでなく漫才さながらの掛け合いが随所に見られることで人気を集め、単行本の累計発行部数800万部を超えた人気作となっている。

リサ「がんばってよかった!」
大谷「小泉ががんばってくれたおかげでオレも毎日おもろかったわ」
長い高校生活も終わりを迎え、卒業パーティーが行われる。盛り上がりを見せたパーティーもいよいよ終わりに近づき、締めのダンスパーティーが始まった。大谷がリサの手をとって二人は踊りはじめ、ともにこれまでのことを思い返す。大谷のことを諦めずにがんばってよかったというリサに、大谷も、リサががんばってくれたおかげで自分も楽しく過ごすことができたと感謝を告げた。数々の苦難を乗り越えて両想いになれたリサと大谷が、お互いへの素直な感謝を分かちあった一場面である。

大谷敦士の名言・名セリフ/名シーン・名場面

大谷敦士(おおたに あつし)は本作の準主人公であり、舞戸学園に通う高校生である。高校入学時点で156cmという低身長をコンプレックスにしているが、本人は嫌がっているものの女子から「かわいい」とも言われるルックスをしており、意外とモテている。バスケ部に所属して非常に熱心に取り組んでおり、高校生活後半にはキャプテンも務めている。性格は意地っ張りで不器用だが、見た目に反して男気があり、周囲からの信頼も厚い。普段は言い争ってばかりの大谷が時折見せるやさしさや男らしさに、リサは次第に惹かれていくことになる。恋愛感情には致命的に疎く、リサが好意をほのめかしてもいっこうに気づくことはなかったうえに、挙句の果てにはリサの本気の告白を勘違いで完全にスルーするほどの鈍さである。自分に対するリサの気持ちを知った後には「ありえへん」と相当に戸惑い、いったんはリサの告白を断った。しかし、明るく前向きなリサに助けられることが続くとともに、振られてもめげずに頑張る彼女のひたむきさに触れるうちに次第にその心境が変化していく。後にはリサと周囲も公認のカップルになり、リサ本人の前では言わないものの、「めっちゃ好き」と明言するほどにリサのことを大事に思っている。

大谷「なんでわざわざ自分の身長際立たせるような巨女とつき合わなあかんねん」 リサ「そのセリフそのままあんたに返すわ」 大谷「それをまた返すわ!」 リサ「返すな!」

リサと大谷は、大きい女子と小さい男子という組み合わせを面白がる担任やクラスメートから何かとセットで扱われ、学級委員も満場一致で2人まとめて引き受けさせられていた。担任に「つき合っているのか」と聞かれた後の2人のやりとりである。お互いにお互いを「ありえない」と思いつつも、息がぴったりあったテンポの良い掛け合いから、その相性の良さがうかがえる場面である。

なお、これを受けて後ほど、(リサ)「何が悲しくてクリスマスをあんたと一緒に過ごさなあかんの!?」(大谷)「知るか!!そのセリフそのままおまえに」(リサ)「返すなぁ!!」との類似するやりとりが見られる。

バスケ部顧問「自分の身長考えてから跳べチビ!!」 大谷「…はい」

大谷が所属するバスケ部の顧問と大谷とのやりとりである。身長が低い大谷であるが、実はバスケ部に所属している。普段はいつもリサとコントのようなやりとりして不真面目な印象が強い大谷であるが、バスケにはなみなみならぬ熱意をもち、人一倍努力を重ねて練習に打ち込んでいる。信子に誘われて練習を見に来たリサは、無理にシュートを打とうとして顧問に注意を受ける大谷を目にする。大谷に対して「チビ」ときつい言葉をかける顧問に腹を立てるリサだが、大谷は悔しそうにしながらも反抗する様子は一切見せずに、顔を挙げてそれに応えた。普段の様子からは想像できない真剣な大谷の様子を見たことでリサは大谷を見直し、大谷に惹かれていく理由のひとつになった場面である。

大谷が元カノとの約束を差し置いてリサの元に駆け付けた場面

大谷「小泉―っ」 「だって小泉との約束の方が先やろ?」
リサ「…あほやなぁ」「あほや…」
小泉と大谷は、二人そろってマイナーアーティスト、海坊主の大ファンである。クリスマスに海坊主のライブを一緒に見に行く約束をしていたリサと大谷だったが、後から大谷に中学のときのバスケ部が集まるクリスマスパーティーの誘いが入る。そのパーティーの誘いを持ってきたのは元マネージャーの神崎真由であり、彼女は大谷の元カノでもあった。神崎は「(大谷に)その日に話したいことがあるから絶対に来てほしい」と告げており、リサの勧めで大谷は海坊主のライブではなくそちらのパーティーに行くことになっていた。
そして迎えたクリスマス当日、空元気を振り絞って一人でライブに向かったリサは、一人ぼっちの寂しさ、大谷がいない寂しさをひしひしと感じていた。しかしそこへ、パーティーを楽しんでいるはずの大谷が息を切らしながら駆けつける。元カノとの約束を気にするリサだったが、大谷は「小泉との約束が先だ」とはっきり告げた。内心はそのことをうれしく思いながら面と向かっては言えないリサは思わず泣き出し、大谷の優しい言葉に照れ隠しのように普段通りの態度を取りながらも、内に秘めた恋心はさらに大きくなっていくのであった。

「…いらん」

バレンタイン、リサが大谷にチョコを渡したときの大谷の反応である。リサは信子と千春からバレンタインにチョコレートを作ろうと誘われ、大谷に渡すようにと促されていた。最近の微妙な関係が気になって大谷にチョコを渡す決心がつかずにいたリサだったが、リサたちのやりとりを聞いた大谷がリサに「オレがおまえのチョコもらったるわ」と言ったため、「なんの意味もない」と自分を納得させつつもチョコを渡すことを決めた。しかし、バレンタインまでの間に、リサの幼馴染の帰国子女でリサをヒーローと崇める男子、深川遥が現れるという想定外のことが起こる。リサと似合いの高身長である遥は大谷に対して馬鹿にするような言動を繰り返すが、反対にリサに対しては「きれいになった」と言いながらまるで彼氏のように親しい態度をとる。さらには周囲のクラスメートたちも「(リサと遥は)絵になる」と話していた。バレンタイン当日、リサは大谷にチョコレートを渡すが、これまでの状況に苛立ちを募らせていた大谷はつれなく断る。内心は自分でもチョコを渡してみたかった思いがあったこと、「もらったるわ」という言葉が内心嬉しかったことを自覚していたリサは、大谷の態度に大きなショックを受け、どうしようもない怒りを覚えるのであった。

大谷「言いたい事あるんやったら口で言いさらせ!!」 リサ「べつに―――」 大谷 「ほなその死にかけのフナみたいな顔やめろ!!」

バレンタインにチョコを断ったことに対して恨みがましい雰囲気を漂わせるリサに耐えかねた大谷とリサのやり取りである。大谷はバレンタイン前に気をもたせることを言ったにもかかわらず、いざ当日になってリサが気張って渡したチョコをいとも簡単に断った。そのことを根に持っていたリサは、ひたすらに恨みを隠さない顔と態度を取り続けていた。その心のうちをはっきりと映し出すリサの表情が非常にコミカルであり、さらに大谷のきわめて適格な描写が面白おかしく、小さいながら印象深い名場面である。

「アホや」「小泉がオレのことなんか好きなわけないやん」「なんでこんな巨女がオレみたいなん好きになることがあんねん」「オレかてこんな巨女イヤやわ」

mari7may0
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@mari7may0

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