×-ペケ-(新井理恵)のネタバレ解説・考察まとめ

『×-ペケ-』とは、新井理恵による漫画作品。『別冊少女コミック』において1990年から1999年にかけて連載され、単行本は全7巻が刊行された。舞台は栃木県立宇都宮南高等学校。そこに通う生徒や教師、その周辺人物たちの日常をブラックユーモアと社会風刺たっぷりに描いている。登場人物の癖の強さや、当時の少女漫画誌としては異彩を放つ不条理ギャグ漫画として人気を博した。

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高校一年生。内藤と同じくコスプレを愛しているが、主にゲームのキャラクターなどの版権ものキャラクターの衣装に身を包んでいる。

『×-ペケ-』の用語

栃木県立宇都宮南高等学校(とちぎけんりつうつのみやみなみこうとうがっこう)

基本的な物語の舞台となる学校。栃木県に実在する高校で、登場人物の家族や友人らは別の高校に通っていることもあるが、基本的に本作の登場人物は共通してこの学校に通っている。因幡や伊倉など、見た目にも個性的な生徒も分け隔てなく接する心優しい生徒が多い反面、訪れる学生たちを性的な目で見ている保健医も在籍しているなど、基本的に癖が強い人物が多い。

『×-ペケ-』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

深いのにムダに見える恵方巻の知識

恵方巻きについての深い豆知識を披露して出て行く娘、母親の顔、父親のリアクション。すべてが絶妙で「じわじわ来る」と話題になった。

大人びた小学生から垣間見える社会風刺

画像左が大人びた小学生の4コマ漫画

攫う子供が見当たらないと一息ついている赤マントの前を過ぎゆく、派手な化粧と大人びた服に身を包んだ2人の女性。しかし会話をよくよく聞いていると、彼女たちが小学生だったという事が発覚する。
子供を攫う立場にある赤マントも衝撃を受けているが、年々大人びていく子供たちへの警告と取れなくもない。

切なくもよく見かける「あるある」ネタ

本作『×-ペケ-』には、思わず「あるある」と言いたくなる単発ネタの4コマも豊富だ。女子に人気のイケメンの横を歩いていたら彼を目当てに女生徒が撮った写真に写り込んでしまい、余計なもの扱いされる男子生徒。そしてその男子生徒に対して怒りを露わにする女生徒と、男子生徒に深い同情を寄せ「全然知らないやつだけど、哀れだ」と呟く別の男子生徒。
これを「あるある」と思うかは読者次第だが、学生時代に見かけたことがある人も多いのではないかと思われる、そんな日常を上手く切り出しているのも本作の特徴だ。

『×-ペケ-』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

舞台となった栃木県立宇都宮南高等学校は新井理恵の母校

物語の舞台となっている栃木県立宇都宮南高等学校は、作者である新井理恵が自身の母校であることを明かしている。体育館の位置などの校内の間取りや、登場人物たちが着用している制服や体操着は実際のものを忠実に再現して描かれている。
わりと衝撃度が高い登場人物やストーリーであるだけに、実在モデルなどはいたのかが気になるところだ。

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