×-ペケ-(新井理恵)のネタバレ解説・考察まとめ

『×-ペケ-』とは、新井理恵による漫画作品。『別冊少女コミック』において1990年から1999年にかけて連載され、単行本は全7巻が刊行された。舞台は栃木県立宇都宮南高等学校。そこに通う生徒や教師、その周辺人物たちの日常をブラックユーモアと社会風刺たっぷりに描いている。登場人物の癖の強さや、当時の少女漫画誌としては異彩を放つ不条理ギャグ漫画として人気を博した。

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広瀬 舞子(ひろせ まいこ)

山本家の近所の幼稚園に通っている女児。何かとトラブルに巻き込まれるが、その度に晃司に助けてもらっている。

山本 城司(やまもと じょうじ)

鼻血を出しているのが城司

晃司の双子の兄。顔はよく似ているが、髪を金髪に染めており、髪の分け目が逆であることから見分けることができる。晃司とは違う学校に通っており、そこが男子校であるにもかかわらず見栄を張るために自分でバレンタインデーのチョコレートをたくさん買い込んで自慢したりもしていた。明るく活発で美形だが、粗暴で下品なことから損をしている。

山本 鈴妥(やまもと りんだ)

晃司の妹。連載開始当初は中学生だったが、後に晃司と同じ高校に進学。「イナバ」の因幡晃と同じクラスになり、彼から想いを寄せられている。兄の勘彩が出奔した当時は幼かったため、兄という事を知らずにバレンタインデーに本命チョコを贈っていた。

山本 勘彩(やまもと かんさい)

晃司たち兄妹の兄で、山本家の長男。30歳。以前は兄妹たちと共に暮らしていたが、ある日突然失踪。晃司のことを溺愛しており、その溺愛ぶりは失踪後も心配のあまり自身の子どもに彼と同じ「晃司」という名前をつけるほど。蒸発後は関西に住んでいたためムリして関西弁を使おうとしているが、日常生活も困難なほど使いこなせていない。昔飼っていた猫に引っかかれた傷が右目のところに残っており、それを隠すために髪を伸ばしている。
登場する回には「×一」(ばついち)と小題がつけられている。

山本 晃司(小)(やまもと こうじ(しょう))

勘彩の実子。小学三年生。同姓同名の叔父との区別のため、作中では「晃司(小)」や「ジュニア」と表記される。勘彩が弟である山本を心配するあまり晃司と名付けられ、男の子として育てられたが実は女児。生意気だが男前な性格をしていることから、女の子には人気があるようで、バレンタインデーには3個のチョコレートをもらって帰ってきた。

「僕の保健室へようこそ」

保健医

姓名は不明。高校の保健室に勤務している保健医。性的な欲求が非常に強く、生徒をその対象にしようと目論んでいる。成年向けの雑誌よりも、女性向けのファッション誌を読んで発情するなど、性癖は斜め上向きに特殊。本作に含まれるブラックユーモアや風刺を含むエピソードの筆頭とされるキャラクター。

「戦争倶楽部」/「SISTER STRAWBERRY」

アンデルセン

高校の卓球部に所属する男子生徒。1人で練習している際の「今はみにくいあひるの子でも、いつか立派な白鳥になる」という趣旨の独白を他の部員に聞かれたことで、童話作家のアンデルセンにちなんでこう呼ばれるようになる。本名は不明。虚弱体質で走るとすぐ疲れてしまい、夏休みや冬休みの長期休暇中も、気候で体調を崩すことから真っ当に練習に参加できたことがない。しかし体が虚弱な反面で知略には長けており、ちょっとしたトラブルでは相手を言いくるめ、自分の立場を被害者に置き換える手腕に非常に優れている。さらに家も金持ちのようで、金銭で問題解決を図ることも多い。この能力を存分に活かし、ついには顧問から部長になることを勧められるまでの地位を築く。
しかし、卓球部の練習に参加しながらも、実はテニス部所属であったことが終盤で明かされた。

顧問の男性教師

卓球部の顧問。典型的な「熱血指導」を行うタイプの教師だが、いつもアンデルセンに言いくるめられている。

イソップ

アンデルセンの後輩の卓球部員。本名は阿佐ヶ谷(あさがや)。ひとりで練習している際の「いくら足が遅い亀だって、休まず走ればウサギの事を追い越す事ができる」という独り言をアンデルセンに聞かれ、彼の心の中でイソップと呼ばれることになる。

真紀子(まきこ)

アンデルセンの姉。23歳。アンデルセンの数段上を行く自己正当化のスキルを有し、泣き方の方法論を事細かに述べることができるなど、理論武装にも長けている。さらに、仮病のために本当に吐血をする、せっけん液とうがい薬を間違えてもそのまませっけん液でうがいを続けたりと、体を張った手段も多用する。一時期は産休に入った教師の代役として、弟のアンデルセンが通う高校に赴任していた。

「岡本夢路」

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