『×-ペケ-』とは、新井理恵による漫画作品。『別冊少女コミック』において1990年から1999年にかけて連載され、単行本は全7巻が刊行された。舞台は栃木県立宇都宮南高等学校。そこに通う生徒や教師、その周辺人物たちの日常をブラックユーモアと社会風刺たっぷりに描いている。登場人物の癖の強さや、当時の少女漫画誌としては異彩を放つ不条理ギャグ漫画として人気を博した。
その高校には、「ないないの神様」と三回唱えると紛失物が返ってくるという噂があった。ただの噂であるにもかかわらず、実際にその不思議な力を使い、無くしものを探そうとする人は後を絶たない。
心優しいないないの神様は悩める人々を救おうと、無くしものを見つけてきてくれる。しかし、彼がそれを戻しておいてくれるのは、祈った人がそれまで散々探してきた場所のどこかなのだった。
「怪人赤マント」
その街には、怪談や都市伝説として怪人たちの噂が流れていた。しかし、「夕方遅くまで遊んでいる子供を見かけると誘拐する」といわれている怪人赤マントは、実際には気が弱く、逆に子供に弄ばれて泣いて帰ることも少なくなかった。
そんな赤マントはある日、渋谷付近に出没する怪人の口裂け女、かおるに一目惚れしてしまう。かおるにはかまいたちという恋人がいたが、赤マントの筋肉質な体に見とれたのか、彼女も満更でもない様子。かまいたちは赤マントをライバル視するようになり、こうして怪人たちの奇妙な恋の三角関係が誕生するのであった。
「高校教諭」
女子高生の広瀬は、ごく普通の高校教師である先生とこっそり交際中。結婚するまで女性の貞操は守られるべき、という古風な先生と、先生に手を出してほしい広瀬。彼らの攻防は、今日も賑やかに続いている。
「赤い羽音」
とある男子高校生と、彼の家に居候する干支の化身である戦士たち。奇妙な縁で結ばれた彼らは、騒がしく日々を過ごすのであった。
「陽だまり」
コスプレが大好きな男子高校生、内藤。春には桜、秋にはリスなど、四季折々のコスプレ衣装を用意して毎日を楽しむ彼には、長島という友人がいた。しかしこの長島はゲームのキャラクターなどのコスプレを好んでおり、内藤とは「コスプレ」の趣旨が大きく違っているのであった。同じく「コスプレ」を愛する者として、彼らは日々、かみ合わない友情を築いていく。
『×-ペケ-』の登場人物・キャラクター
本作品には主要な作品シリーズがいくつか存在しており、シリーズごとに共通した登場人物が登場する。
「君の瞳は10000ボルト」
白鳥 瞳(しらとり ひとみ)
高校生。俊夫と交際している。苛烈なまでのサディスティックさを発揮し、常に俊夫を振り回して苦しめることで幸せを感じている。長期休暇には3週間のバリ島旅行を楽しむことができるところから、ある程度裕福な家の令嬢であることがうかがえる。目をつぶると3秒で眠れるという特技を持っている。
最終的に俊夫ではない男性と結婚したが、その結婚生活はわずか2週間で破綻した。
出川 俊夫(でがわ としお)
高校生。瞳と交際中の男子生徒で、バスケットボール部に所属している。自身に対していじめと言っても差支えのない態度を取る瞳に対して疑いの目は持ちつつも、根の優しさと気の弱さから別れることができずにいる。
瞳の兄
瞳の兄。名前は不明。妹の瞳のことで何か伝えたいことがあるらしく、時折俊夫の前に現れる。しかし、その伝えたいことが何なのか明かされることはなく、読者や俊夫に深い疑念だけを植え付ける存在。
登場回には「君よ!俺で変われ!」という小題がつけられている。
「高校落書」/「ほかほか家族」
山本 晃司(やまもと こうじ)
高校生。11月13日生まれ。長髪を茶髪に染め、粗暴な言動をとることから教師やほかの生徒からは不良だと思われて警戒されている。
しかし本当は困っている人を手助けせずにはいられず、死んだ小鳥を見つけると墓を作って手厚く弔い、学校のプールに住み着いてしまったアメンボですら守ろうと奮闘する心優しい人物。体育館のピアノの音が狂っていることに気付いた際は、自力で調律してピアノを修理するなど手先も比較的器用で、その後は学校のピアノを買うためにコツコツとベルマークを集めている。
自分の内面を見てくれる英語教師の渡辺に対しては感謝しており、バレンタインデーには手紙を添えたプレゼントを用意していたが、不器用な性格ゆえにちゃんと渡すことができなかった。
渡辺(わたなべ)
晃司が通う学校の英語教師をしている中年男性。平凡な容姿やつまらないジョークを言ってしまったりという要素が重なり、生徒からの人気は芳しくない。しかし校内では唯一といっていいほど、晃司の根の優しさを理解している人物で、なかなか素直になれない彼からの信頼も厚い。晃司が高校三年に進級した際はクラス担任を務めていた。
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目次 - Contents
- 『×-ペケ-』の概要
- 『×-ペケ-』のあらすじ・ストーリー
- 「君の瞳は10000ボルト」
- 「高校落書」
- 「ほかほか家族」
- 「僕の保健室へようこそ」
- 「戦争倶楽部」
- 「SISTER STRAWBERRY」
- 「岡本夢路」
- 「ルイルイ」
- 「ガニ」
- 「イナバ」
- 「探してるのにぃ」
- 「怪人赤マント」
- 「高校教諭」
- 「赤い羽音」
- 「陽だまり」
- 『×-ペケ-』の登場人物・キャラクター
- 「君の瞳は10000ボルト」
- 白鳥 瞳(しらとり ひとみ)
- 出川 俊夫(でがわ としお)
- 瞳の兄
- 「高校落書」/「ほかほか家族」
- 山本 晃司(やまもと こうじ)
- 渡辺(わたなべ)
- 広瀬 舞子(ひろせ まいこ)
- 山本 城司(やまもと じょうじ)
- 山本 鈴妥(やまもと りんだ)
- 山本 勘彩(やまもと かんさい)
- 山本 晃司(小)(やまもと こうじ(しょう))
- 「僕の保健室へようこそ」
- 保健医
- 「戦争倶楽部」/「SISTER STRAWBERRY」
- アンデルセン
- 顧問の男性教師
- イソップ
- 真紀子(まきこ)
- 「岡本夢路」
- 岡本 夢路(おかもと ゆめじ)
- 岡本 夢人(おかもと ゆめと)
- 「ルイルイ」/「ガニ」
- ルイルイ
- アリエス
- ガニメーデス
- アリエスの兄
- 「イナバ」
- 因幡 浩(いなば ひろし)
- 因幡 晃(いなば あきら)
- 伊倉 小紅(いくら こべに)
- 因幡 ピーター 円人(いなば ピーター まろんど)
- 因幡浩の友人たち
- 「探してるのにぃ」
- ないないの神様
- 「怪人赤マント」
- 赤マント
- かおる
- かまいたち
- 「高校教諭」
- 先生
- 広瀬(ひろせ)
- 「陽だまり」
- 内藤(ないとう)
- 長島(ながしま)
- 『×-ペケ-』の用語
- 栃木県立宇都宮南高等学校(とちぎけんりつうつのみやみなみこうとうがっこう)
- 『×-ペケ-』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 深いのにムダに見える恵方巻の知識
- 大人びた小学生から垣間見える社会風刺
- 切なくもよく見かける「あるある」ネタ
- 『×-ペケ-』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 舞台となった栃木県立宇都宮南高等学校は新井理恵の母校
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