草鹿やちる（BLEACH）の徹底解説・考察まとめ

草鹿やちるのプロフィール・人物像

性別：女性
一人称：あたし
所属：護廷十三隊・十一番隊副隊長 兼 女性死神協会会長
出身：北流魂街79地区・草鹿
身長：109cm
体重：15.5kg
誕生日：2月12日
斬魄刀：三歩剣獣
趣味：お菓子を食べること
特技：オセロ、潜入
好きな食べ物：金平糖
嫌いな食べ物：なし
休日の過ごし方：女性死神協会メンバーと遊ぶ

CV：望月久代

草鹿やちる（くさじし やちる）は護廷十三隊・十一番隊副隊長、女性死神協会会長を務める女性死神である。性格は無邪気で人懐っこく、誰彼構わず、あだ名をつけて勝手にその名で呼ぶ。十一番隊隊長・更木剣八（ざらき けんぱち）を剣ちゃん、六番隊隊長・朽木白哉（くちき びゃくや）をびゃっくん、十一番隊第三席・斑目一角（まだらめ いっかく）をつるりんと呼び、決して他の誰もが呼べないようなあだ名を付ける。目的地へ向かう際は剣八に指示を出すが、極度の方向音痴のため、いつも明後日の方向に進んでいる。
出身は北流魂街（きたるこんがい）79地区・草鹿だが、親はおらず、名前は与えられていなかった。赤子の頃は血以外の色を見た記憶がないと言うほどの治安の地区であり、周囲の大人は人というよりも獣に近かったとされ、やちるはいつ殺されてもおかしくない状態であった。そのような生活を送っている中、北流魂街80地区・更木出身で自分よりも強い相手を求める剣八が現れ、草鹿の人々を斬り殺した。返り血を浴びた剣八にも臆することなく、笑顔で接してきた赤子のやちるを剣八は気に入る。また当時の剣八とやちるには、それぞれ名前が与えられていなかった。このことからも剣八は、名前が無いことの辛さを知っているやちるにシンパシーを感じ、自身には剣八、赤子には八千流（やちる）と名前を付ける。剣八という名は代々強い死神に与えられている名前であり、やちるは剣八自身がこうありたいと願う人の名前だと当時の剣八は説明している。後に原作で語られるが、剣八は代々十一番隊の隊長に与えられる強い死神を表す称号のことで、やちるは初代剣八として百年前の十一番隊隊長を務めた、四番隊隊長・卯ノ花烈（うのはな れつ）の本名・卯ノ花八千流から取った名前である。やちるは自身に名前を与え、草鹿から助け出してくれた剣八に感謝している。この一件から、剣八とやちるは唯一無二の信頼関係を築いている。なお、護廷十三隊への入隊については、剣八が前十一番隊隊長との戦いに勝利して十一番隊隊長の座に就いた際、やちるも入隊試験を受けずに副隊長となっている。十一番隊隊長の規定では、現十一番隊長を倒すことで隊長の座に就くことができるため、規定に従って剣八がその座に就いたとされている。

一方、女性死神協会の会長も務めており、女性死神の地位向上やイベントを実行する権限を持つ。しかし、協会のお金でお菓子を購入したり、勝手に朽木家の屋敷に隠し部屋を作ったりと、その自由奔放な性格により他の死神達は振り回されている。

草鹿やちるの能力

斬魄刀・三歩剣獣

やちるは千年血戦篇にて、初めて斬魄刀を解放する。斬魄刀名は三歩剣獣、解号は「でておいで 三歩剣獣」。護廷十三隊でも唯一、始解状態で斬魄刀の形状が変化しない斬魄刀である。また斬魄刀本体が実体化する具象化という事象には属さないが、2匹の獣が具現化されて現れる斬魄刀である。やちるが刀を振ると、同じように2匹の獣が真似をして刀を振るため、敵はやちるの刀を避けることが出来ず、必ず当たってしまう。なお、ガイコツのような獣がホネホネ、毛むくじゃらの獣がモコモコである。

草鹿やちるの必殺技

斬魄刀戦術の最終奥義・卍解は未習得のようで、原作では登場しない。卍解は斬魄刀始解時の5倍から10倍の戦闘能力が出せるが、奥義というだけあってその習得は難しい。護廷十三隊副隊長以下の席官で卍解を習得しているものは数名しかいないとのこと。

草鹿やちるの来歴・活躍

更木剣八との出会い

やちるは元々名前を与えられておらず、出身は北流魂街79地区・草鹿、親はいなかった。やちるは更木剣八と出会った頃は赤子で、血以外の色を見た記憶がないような治安の草鹿地区で生活していた。また、草鹿の周囲の大人は人というよりも獣に近かったとされ、赤子のやちるはいつ殺されてもおかしくない状態であった。そのような生活を送っている中、北流魂街80地区・更木出身で自分よりも強い相手を求める剣八が草鹿に現れ、人々を斬り殺した。返り血を浴びた剣八にも臆することなく、笑顔で接してきた赤子のやちるを剣八は気に入る。また当時のやちるだけでなく、剣八も名前が与えられていなかった。このことからも剣八は、名前が無いことの辛さを知っているやちるにシンパシーを感じ、自身には剣八、赤子には八千流（やちる）と名前を付ける。剣八という名は代々強い死神に与えられている名前であり、やちるは剣八自身がこうありたいと願う人の名前だと剣八は説明している。後に原作で語られるが、剣八は代々十一番隊の隊長に与えられる強い死神を表す称号のことで、やちるは初代剣八として百年前の十一番隊隊長を務めた、四番隊隊長卯ノ花烈の本名・卯ノ花八千流から取った名前である。やちるは自身に名前を与え、草鹿から助け出してくれた剣八に感謝している。この一件から、剣八とやちるは唯一無二の信頼関係を築いている。

尸魂界篇

尸魂界篇では、現世から朽木ルキアの処刑を止めに尸魂界に来た黒崎一護と、十一番隊隊長・更木剣八との戦いを見守った。剣八が楽しそうに戦う姿を見ることが好きなため、戦いを楽しむ剣八の邪魔をすることが許せない。そのため、一護と剣八の戦闘中に伝令に来た隠密機動隊員に対して、怒りを見せる。この時、普段は見せない恐ろしい獅子のような霊圧で威嚇し、隠密機動隊員を委縮させた。一護、剣八共に本気を出して戦った末、一護が勝利したが、一護に対してやちるはお礼の言葉を告げる。その理由としては、剣八が一護のおかげで楽しく戦えたこと、久しぶりに楽しそうな剣八の姿を見ることが出来たからである。負傷した剣八を背負ってやちるはその場から離れ、剣八を治療するため、四番隊隊長・卯ノ花烈を呼ぶ。卯ノ花が到着する前に目覚めた剣八は一護に負けたとやちるに言うが、一護は斬月と2人で戦っており、2対1なので剣八は負けていないとやちるは主張する。やちるの屁理屈に笑う剣八に対し、やちるはビンタする。恐らく瀞霊廷の中でも剣八にビンタ出来るのは、やちる以外にいないであろう。敗北した剣八は、斬月と一緒に戦う一護を思い出し、自身の斬魄刀の名前を聞くことができていないことを悔いる。再度自身の斬魄刀の名前を斬魄刀に問うが、斬魄刀からは何の反応も無い。それを見ていたやちるは、剣八と2人で強くなることを誓う。
卯ノ花による治療の後、剣八、やちる、十一番隊第三席・斑目一角、第五席・綾瀬川弓親（あやせがわ ゆみちか）は幽閉されていた井上織姫（いのうえ おりひめ）を連れ出す。剣八は、織姫と一緒にいることで再度一護に会うことができ、一護と再戦できるのではないかと考える。なお、織姫ら現世から来た一員は旅禍（りょか）と呼ばれ、ルキアの処刑を止めるために瀞霊廷に無断侵入した罪により幽閉されていた。織姫を連れ出した後、別の場所で幽閉されていた石田雨竜（いしだ うりゅう）、茶渡泰虎（さど やすとら）、志波岩鷲（しば がんじゅ）らとも合流し、皆で一護の元へ向かう。剣八ら一行が一護を探す中、侵入者である旅禍を引き連れていることを疑問視した七番隊隊長・狛村左陣（こまむら さじん）、副隊長・射場鉄左衛門（いば てつざえもん）、九番隊隊長・東仙要（とうせん かなめ）、副隊長・檜佐木修平（ひさぎ しゅうへい）が現れ、戦闘となる。この時、やちるは剣八の強さを信頼し、狛村・東仙vs剣八、射場vs一角、檜佐木vs弓親となるよう、旅禍を引き連れて再び一護を探し出すことに注力する。そしてルキアを処刑するために、双極（＝斬魄刀100万本分の強度を持つ矛）が解放された際、双極のある丘に一護がやって来るとやちるは推測する。やちるは、ルキアの処刑執行に対して興味はないが、ルキアの処刑を止めようとしている一護は助けてあげたいと言う。剣八と剣を交えた一護は、すでに剣八の友であり、その友を助けることはやちるの責任だと考え、凄まじいスピードで双極の丘へ1人で向かう。しかし、やちるが到着する前に、双極の丘では、尸魂界を裏切り、死神の虚（ホロウ）化によって絶大な力を手に入れようとする、元五番隊隊長・藍染惣右介（あいぜん そうすけ）、元三番隊隊長・市丸ギン、東仙要らが虚（ホロウ）の軍団と共に消えていき、尸魂界篇での活躍は終了となる。

千年血戦篇

千年血戦篇では、負傷した三番隊隊長・鳳橋楼十郎（おおとりばし ろうじゅうろう）と九番隊隊長・六車拳西（むぐるま けんせい）を治療するため、四番隊副隊長・虎徹勇音（こてつ いさね）と共に避難していた。その際に現れた、星十字騎士団（シュテルンリッター）のグエナエル・リーと戦う。星十字騎士団とは、滅却師（くいんしー）の始祖・ユーハバッハが率いる見えざる帝国（ヴァンデンライヒ）に属する滅却師の集団であり、ユーハバッハから特別な能力を与えられている。その特別な能力は、能力の頭文字A～Zからなる聖文字（シュリフト）で分類される。
グエナエルは、聖文字V・消尽点（vanishing point）の能力を有し、自身の存在を消すことができる。グエナエルの能力は3段階あり、1段階目で姿が消え、2段階目で存在が消え、3段階目でその存在が相手の意識の中からも消える。これを利用して、グエナエルは勇音とやちるに襲い掛かるが、やちるは野生の勘でグエナエルを瞬時に敵とみなし、姿が元に戻る瞬間にタイミングを合わせて殴った。グエナエルを見たとき、野生の勘でザワっとしたと言うやちるは、いつもそのような対象がいれば斬っても良いという剣八の言葉を思い出し、原作で初めて斬魄刀・三歩剣獣を手にする。やちるは始解してグエナエルと戦うが、そこに突如現れた星十字騎士団のグレミィ・トゥミューにより、グエナエルが殺されてしまう。グレミィは聖文字V・夢想家（the visionary）の能力を有し、空想をすべて現実にすることができる。三歩剣獣と斬りかかるやちるだが、グレミィの能力によって骨をクッキーにされ、動けなくなってしまう。その時、救援に来た更木剣八が現れ、グレミィとの戦いとなる。
剣八は真の剣術を学ぶべく、一番隊隊長・京楽春水（きょうらく しゅんすい）の命を受けた四番隊隊長・卯ノ花八千流との戦いに勝利し、やちるの元に駆けつけたのである。これまで剣八は全うに剣術を学んでいないことを理由に、京楽は剣八に剣術を教えるよう卯ノ花に指示していた。卯ノ花は初代護廷十三隊の十一番隊を創設し、十一番隊隊長を務めた初代剣八でもあった。その2人の戦いは、互いに戦いを好む性格もあり、どちらか強い方が生き残り、どちらかが死ぬことを意味した戦いでもあった。そのため、剣八が救援に来た際、勇音は卯ノ花が亡くなったこと、そして八千流（やちる）の名を剣八が受け継いだことを理解する。卯ノ花が自身に付けた八千流という名は、あらゆる流派、あらゆる刃の流れは自分の手にあるという意味から来ている。卯ノ花を破った剣八が、八千流の名を受け継いだとされる。卯ノ花に勝利した剣八は、これまで聞くことができなかった自身の斬魄刀の声を聞くことができ、その名は野晒（のざらし）である。
剣八と戦うグレミィは、剣八の強さを認め、ミサイルなどを現実にして剣八を攻撃する。そして剣八もろとも瀞霊廷内に隕石を落として殺そうとしたグレミィに対し、初めて剣八は自身の斬魄刀・野晒を解放し、隕石を粉々にする。これを見たやちるは、かつて剣八と出会った際に自分の名前を持っていなかったこと、剣八に名前を付けてもらったこと、剣八の斬魄刀に名前が無かったことを思い出し、なぜか死覇装だけを残して姿を消す。グレミィに勝利した剣八はやちるの死覇装を見つけ、隊員にやちるを探すよう命じるが、姿を見つけられなかった。
その後、剣八は六番隊隊長・朽木白哉、十番隊隊長・日番谷冬獅郎と共に、星十字騎士団のジェラルド・ヴァルキリーと戦う。ジェラルドは聖文字M・奇跡（the miracle）の能力を有し、負傷する度に巨大化し、全回復することができる。白哉と冬獅郎は冷静に戦うよう剣八に指示するが、とりあえずぶった斬ればよいと剣八はひたすら剣を振る。そんな中、ダメージを与えられずにジェラルドに吹き飛ばされた剣八の元に、どこからともなくやちるが現れる。
これまでどこにいたのかやちるに問う剣八に対し、やちるは「あたしをちゃんと使えば 剣ちゃんが斬れない奴なんていないんだから」と言い、やちるは剣八に力を授ける。何をされたのか全く理解できていない剣八であるが、やちるは何も知らない剣八に対して、その力は卍解であると口にする。すると、剣八は急激に霊圧が上昇し、肌が赤くなり、卍解を手にする。卍解状態の剣八は自我を失い、また自身の体が耐えられないほどの能力を解放したため、右腕が吹き飛び、戦線から離脱する。これに対し、やちるは能力を解放しすぎたと表現している。なお、この剣八の卍解名は登場せず、またやちるが剣八の斬魄刀であったかどうかについて、原作では明確に描かれておらず、以降やちるは登場しない。

草鹿やちるの関連人物・キャラクター

更木 剣八（ざらき けんぱち）

十一番隊隊長を務める死神。つまらない戦いには興味がなく、楽しいと自らが思える戦いを好む。北流魂街80地区・更木の出身で、やちるに名前を与え、やちるに生きる希望を与えた。やちるの命令に逆らう姿は見せず、またビンタされたり、耳を引っ張られてもあまり抵抗せず、やちると強い信頼関係にある。十代目剣八である鬼厳城剣八（きがんじょう けんぱち）を倒し、正式な十一番隊の規定に則り隊長の座に就いた。千年血戦篇まで、自身の斬魄刀の名前を聞くことが出来なかったが、初代剣八・卯ノ花八千流との戦いに勝利したことで、真の剣八になり、また八千流の名を受け継いだことから斬魄刀の名前が聞こえるようになる。始解後の斬魄刀の名は野晒（のざらし）、解号は「吞め 野晒」。剣八が野晒の名前を知った途端、やちるが姿を消してしまうが、星十字騎士団のジェラルド・ヴァルキリーとの戦いでやちるが現れ、卍解の能力を手にする。原作では卍解の名称は出てきておらず、またやちるが剣八の斬魄刀のような素振りも見られたが、明確には語られていない。やちるからは「剣ちゃん」と呼ばれていた。

斑目 一角（まだらめ いっかく）