Joni Mitchell(ジョニ・ミッチェル)の徹底解説まとめ

Joni Mitchell(ジョニ・ミッチェル)とはカナダのシンガーソングライター。1968年、アルバム『ジョニ・ミッチェル』でデビューした。フォークロック、ジャズ、フュージョンなどをベースにし、恋愛や喜び、人の感情、社会的な理想が反映されている歌詞、変則チューニングでの演奏が特徴である。音楽の他には絵画も描いており、自身のアルバムジャケットもデザインしている。9つのグラミー賞、1997年にはロックンロールの殿堂入りを果たしている。

For The Roses

1972年11月発売

A
1. Banquet
2. Cold Blue Steel And Sweet Fire
3. Barangrill
4. Lesson In Survival
5. Let The Wind Carry Me
6. For The Roses

B
1. See You Sometime
2. Electricity
3. You Turn Me On I'm A Radio
4. Blonde In The Bleachers
5. Woman Of Heart And Mind
6. Judgement Of The Moon And Stars (Ludwig's Tune)

アサイラムレコード移籍後第一弾で、ヒット曲「You Turn Me On I'm A Radio」が収録されているアルバムである。全曲の作詞作曲をジョニが担当している。前作まではフォークソングが中心だったが、「Let The Wind Carry Me」のようなジャズの雰囲気を持つ曲も見られる。

Court And Spark

1974年1月17日発売

A
1. Court And Spark
2. Help Me
3. Free Man In Paris
4. People's Parties
5. The Same Situation

B
1. Car On A Hill
2. Down To You
3. Just Like This Train
4. Raised On Robbery
5. Trouble Child
6. Twisted

前作までのフォークロック路線から、ポップス、ジャズ路線へと変わった作品である。レコーディングには、L. A. エクスプレス、ラリー・カールトンなどのジャズミュージシャンが参加している。ヒットシングル「Court And Spark」「Free Man In Paris」などを筆頭に、ジャズ的要素とこれまでの美しいメロディが上手く融合した作品だ。アメリカで2位、カナダで1位、イギリスで14位を記録した。第17回グラミー賞で最優秀アルバム賞にノミネートされた。

Miles of Aisles

1974年11月発売

A
1. You Turn Me On, I'm A Radio
2. Big Yellow Taxi
3. Rainy Night House
4. Woodstock

B
1. Cactus Tree
2. Cold Blue Steel And Sweet Fire
3. Woman Of Heart And Mind
4. A Case Of You
5. Blue

C
1. Circle Game
2. People's Parties
3. All I Want
4. Real Good For Free
5. Both Sides Now

D
1. Carey
2. The Last Time I Saw Richard
3. Jericho
4. Love Or Money

前作『Court and Spark』のレコーディングに参加したジャズ・フュージョン・バンド、L. A. エクスプレスと行ったツアーのライブ音源を収録した2枚組ライブアルバムである。今作はJoni Mitchell And The L.A. Express名義でのリリースとなった。「You Turn Me On, I'm A Radio」「Big Yellow Taxi」「Circle Game」「Carey」などの代表曲がライブバージョンで聴ける。アメリカビルボードチャートで2位を記録。

The Hissing of Summer Lawns

1975年11月発売

A
1. In France They Kiss On Main Street
2. The Jungle Line
3. Edith And The Kingpin
4. Don't Interrupt The Sorrow
5. Shades Of Scarlet Conquering

B
1. The Hissing Of Summer Lawns
2. The Boho Dance
3. Harry's House / Centerpiece
4. Sweet Bird
5. Shadows And Light

今作は前作より、さらにジャズの雰囲気が強くなった作品である。ヴィクター・フェルドマン、ジョー・サンプル、ラリー・カールトン、ロベン・フォードなど多数のジャズミュージシャンが参加している。ジャズロック「In France They Kiss On Main Street」、アコースティックギター中心の「Edith And The Kingpin」、メドレー曲「Harry's House / Centerpiece」などが収録されている。

Hejira

1976年11月発売

A
1. Coyote
2. Amelia
3. Furry Sings The Blues
4. A Strange Boy
5. Hejira

B
1. Song For Sharon
2. Black Crow
3. Blue Motel Room
4. Refuge Of The Roads

ジャズ・フュージョンミュージシャンのジャコ・パストリアス、ラリー・カールトン、トム・スコットなどがレコーディングに参加している。代表曲「Coyote」、女性パイロット、アメリア・ハーストに捧げた曲「Amelia」などが収録されている。アメリカで13位、カナダで22位、イギリスで11位を記録。

Don Juan's Reckless Daughter

1977年12月13日発売

A
1. Overture–Cotton Avenue
2. Talk To Me
3. Jericho

B
1. Paprika Plains

C
1. Otis And Marlena
2. The Tenth World
3. Dreamland

D
1. Don Juan's Reckless Daughter
2. Off Night Backstreet
3. The Silky Veils Of Ardor

前作、全前作のジャズの流れを引き継いでいるが、ロックの雰囲気も強くなっている2枚組アルバム。特にベーシストのジャコ・パストリアスの名演が光る1枚だ。イーグルスのグレン・フライ、チャカ・カーン、J.D.サウザーなどもコーラスとして参加している。今作は、オープニングの「Overture~Cotton Avenue」、16分超えの「Paprika Plains」のような、ピアノやストリングス、サックスをフィーチャーした曲が含まれており、ミュージカルや映画を見ているかのような雰囲気のある作品だ。リズミカルな楽曲や、ロックとジャズをかけ合わせた楽曲、初期に見られたアコースティックな曲などが収録されており、彼女のここまでのキャリアの集大成とも言えるアルバムである。

Mingus

1979年6月発売

A
1. Happy Birthday 1975 (Rap)
2. God Must Be A Boogie Man
3. Funeral (Rap)
4. A Chair In The Sky
5. The Wolf That Lives In Lindsey

B
1. I's A Muggin' (Rap)
2. Sweet Sucker Dance
3. Coin In The Pocket (Rap)
4. The Dry Cleaner From Des Moines
5. Lucky (Rap)
6. Goodbye Pork Pie Hat

ジャズ界の巨匠チャールズ・ミンガスを迎え制作されていた今作、しかし途中から方針転換し、ジャコ・パストリアス、ハービー・ハンコック、ウェイン・ショーター、ピーター・アースキン、ドン・アライアスといった、ジャズ・フュージョンミュージシャンを招いて制作が続けられた。チャールズ・ミンガスは今作が発売される前に他界、結果的に彼に捧げるアルバムとなった。針転換前に収録されたチャールズ・ミンガスの声や歌がアルバムの所々で聴ける。このアルバムでもジャコ・パストリアスの活躍が目立っている。

Shadows And Light

1980年9月発売

A
1. Introduction
2. In France They Kiss On Main Street
3. Edith And The Kingpin
4. Coyote
5. Goodbye Pork Pie Hat

B
1. The Dry Cleaner From Des Moines
2. Amelia
3. Pat's Solo
4.Hejira

C
1. Black Crow
2. Don's Solo
3. Dreamland
4. Free Man In Paris
5. Band Introduction
6. Furry Sings The Blues

D
1. Why Do Fools Fall In Love
2. Shadows And Light
3. God Must Be A Boogie Man
4. Woodstock

1979年9月、カリフォルニア州のサンタ・バーバラ・ボウルで収録された2枚組のライブアルバム。参加ミュージシャンは、ジャコ・パストリアス、ドン・アライアス、マイケル・ブレッカー、パット・メセニー、ライル・メイズとジャズ界の大物が揃った。前作『Mingus』からの曲や、ジョニが初期に書いた名曲「Free Man In Paris」「Woodstock」も聴ける。

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