サイキックフォース・サイキックフォースEXのネタバレ解説・考察まとめ

『サイキックフォース』とは、1996年4月にアーケードで稼働した格闘ゲーム。発売元はタイトー。『サイキックフォースEX』は、本作稼働後同年7月にリリースされた、バージョンアップ作品となっている。
本作の大きな魅力は、重厚な物語と魅力的な登場人物たちであり、これらの要素が当時ゲームセンターに行かなかった女性ファンやアニメ好きに刺さったことで、人気を博した。
物語の舞台は21世紀の世界で、超常的な能力を持つ人間・サイキッカーを巡る物語が展開される。

リチャード・ウォン

CV:真殿光昭

時間を操る能力を持ったサイキッカー。34歳の中国(香港)人男性。
飄々とした態度と慇懃無礼な口振りが特徴的だが、その性格は冷酷で冷徹、そして猜疑心が深く、目的のためならば手段を選ばないという歪んだ人物。
世界的に有名な貿易会社の社長で、実は前社長の愛人の子という生まれがあり、幼いころから迫害を受けて育ったが、持ち前の明晰な頭脳と超能力で他の一族を蹴落とし、富と権力を手に入れた。しかし彼の欲望は留まることを知らず、世界をその手中に収めるために、キースに接触してノアを設立させ、それら全てを利用して暗躍していく。

体格が良いために当たり判定は大きいものの、全体的に超能力技の威力が高く、格闘攻撃もリーチが長いなどの攻撃的な性能が特徴。
移動能力も高い方ではないのだが、瞬間移動が行える超能力技・次元の瞬きや、分身を作り出し幻惑する超能力技・運命の選択などのおかげで、弱点も補いやすい。
ただし、超能力技によるサイコゲージの消費は激しいため、他のキャラクターよりもシビアなゲージ管理が求められる。

ソニア

CV:白石文子

電撃を操る能力を持つサイキッカー。外見年齢は17歳だが、それ以外は出生のこともあり、不明な点が多い。
ノアの研究機関で製造された人造人間で、体内に研究の末に生み出されたサイキックパワー増幅装置が搭載されている。定期的に専用の鎮静剤を利用しなければ暴走する危険性を秘めているものの、その能力は天然のサイキッカーに遜色がないレベルとなっている。また、その精神にはノアへの忠誠心が刷り込みされているのだが、その心は次第に総帥であるキースへの忠誠心、ひいてはそれ以上の感情へと変質していく。

飛び道具や突進技、全包囲攻撃などを一通り備えた、バーン同様にスタンダードな性能のキャラクター。しかしバーンのように万能ではなく、超能力技の判定の弱さや、女性が故のリーチの短さ、格闘攻撃の威力などの面で弱点があり、直線的で見切られやすい攻撃も多く、器用貧乏。
そのため、どのように立ち回っていくのかをしっかり考えなければならない、中級者以上向けの性能を有している。

ブラド・キルステン

CV:中尾隆聖

重力を操る能力を持ったサイキッカー。24歳のドイツ人男性。
温厚で臆病な普通の青年と、血に飢えた残虐非道な悪漢という人格を持った二重人格者。
残虐非道な人格は強大なサイキックパワーで殺人を繰り返していたが、その行動と次第に強くなる殺人衝動に、温厚な人格は恐怖を覚え、救いを求めてノアに所属した。キースの持つテレパシーで殺人衝動を抑えていたものの、苛烈になっていく戦闘の中でとうとう抑えきれなくなり、その衝動と欲望のまま、暴走をしていくことになる。

移動速度、攻撃威力共にスタンダードなラインのキャラクターではあるが、超能力技に癖が強く、使いこなすまでには時間が必要となる上級者向けの性能の持ち主。自身の周囲にダメージ判定のある物質を纏う技のアステロイドベルトや、設置すると継続的にダメージ判定のある物質を召喚し続けるグラビティー∞などの、他のキャラクターにはない技が特徴。
しかし火力及び移動速度が平均的で、超能力技の汎用性が低い上にサイコゲージ消費も激しいため、システム上不利が多く、作中最弱キャラとなってしまっている。

プレイヤーキャラクターの関係者

バーンの両親

CV:宇垣秀成(父)/松岡洋子(母)

OVAにて登場。アメリカで農場を営んでいる。
怪我をしたキースを匿った他、追われていたキースを連れて逃げることをバーンに進言した。

ビリー

OVAにて登場。グリフィス家にて飼われていた犬。犬種はボーダーコリーが近しい。
バーンにはよく懐いており、彼の言うことをしっかりと聞く賢さを持つ。

エミリオの母

CV:不明(表記なし)

OVAとエミリオのストーリーエンディングにて登場。
OVAでは、エミリオの力に恐れをなして、彼を殺さんとナイフを突きつけた。その後、エミリオの力の暴走によって消し飛ばされ、死亡している。
エミリオのストーリーエンディングでは、既に死亡しているものの、精神の均衡を失ったエミリオの前に幻影のようにして現れた。

クリス・ライアン

CV:白石文子

ウェンディーの姉で、ノアの研究機関に所属していた女性。
サイキックパワー増幅装置と、それを扱う人造人間の開発に携わる優秀な研究員であったが、研究中の事故によって死亡。精神は開発中であった人造人間のソニアと同化したが、クリスとしての記憶などは消滅してしまった。ウェンディーがノアに一時的に身を寄せていたのも、ノアと敵対する意思を固めたのも、彼女の存在があったからこそ。
ちなみに、クリス自身もサイキッカーであることが、ウェンディーのストーリーなどでわかるが、ソニアとなる前の能力は不明。

ティーナ・オルトマン&シェリル・オルトマン

ティーナがゲイツの妻、シェリルはゲイツの娘(OVAではシェリルが妻、ティーナが娘)。
サイキッカーと人類の戦争の最中で、両者共に作品開始前に死亡した。彼女たちの死がゲイツを復讐に駆り立てる原動力となっている。

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