お前、タヌキにならねーか?(おまタヌ)のネタバレ解説・考察まとめ

『お前、タヌキにならねーか?』(略称『おまタヌ』)とは、漫画家の奈川トモによる「タヌキ」を題材にした、動物もの兼妖怪ファンタジー漫画である。Webコミック配信サイト「comicPOOL」にて2021年から連載を開始。さまざまなWeb漫画のランキングに名を連ねる大人気Web漫画の1つとなっている。
本作は、化け狸のこがね丸と人間の野々原雪を中心にオムニバス形式で話が進められる。さまざまな問題を抱える現代人が、人間社会で暮らす化け狸達達と交流をしながら、それぞれに抱えるものと向き合っていく。

『お前、タヌキにならねーか?』の作者・奈川トモのアイコン。

作者の奈川トモいわく『お前、タヌキにならねーか?』を描くにいたったきっかけは、自身のスランプにある事が明かされている。
もともと本作は、2018年頃に読み切り用の漫画としてプロットを制作したものだったが、「面白味が伝わらない」という理由で没にしたものだという。その後、2020年頃にスランプに陥り、それから脱するために軽い気持ちで、改めて本作の執筆に取り掛かる。またこの頃の日本はコロナ渦の真っ只中であり、社会全体が不安に苛まれていた。そんな社会の状況もあり、「スランプ中の自身も含めて、読んだ人の心が軽くなるものが描きたかった」と、本作の執筆の経緯について奈川トモは語っている。
『お前、タヌキにならねーか?』が読んだ人の心の癒しになっているのは、こうした奈川トモの思いが作品に込められているからといっても過言ではない。本作が多くの人の胸を打ってきた理由がよくわかる裏話である。

実際の生態を大事にしつつ漫画的に描かれている動物達

『お前、タヌキにならねーか?』に登場するタヌキとキツネ。

タヌキが題材となっている『お前、タヌキにならねーか?』には、実に多くのタヌキ達が登場する。その事もあり、本作のファンにはタヌキ好きな者が多い。そうした読者達にも充分楽しんでもらえるよう、作者の奈川トモ自身、動物の描写を行う際は実際の生態をしっかりと調べた上で漫画を描いているという。
しかし本作の設定上、出てくるタヌキ達は「化けタヌキ」と呼ばれる、いわゆる「妖怪」に近しい存在にあたる。また、本作が漫画というフィクションである以上、すべてをリアルに描く事は難しい。そのため、本作では多少のデフォルメを加えて漫画的に動物達を描いているとのこと。
リアルの動物を漫画で描くことの難しさがわかる裏話であると同時に、奈川トモが限界まで動物達のリアルな姿を描けるように奮闘している事がわかる裏話である。

Xで見られる作者の友人が制作した『お前、タヌキにならねーか?』のチャーム

チャームのもとになった『お前、タヌキにならねーか?』のハロウィンイラスト。

『お前、タヌキにならねーか?』の作者である奈川トモは、漫画本編とは別に、定期的に自身のSNSアカウントを通して本作のイラストを公開している。
そんななか、2023年に公開されたハロウィンイラストをもとにしたチャームが、奈川トモのもとに届く。それは、彼女の友人がハロウィンイラストをもとに手作りしたチャームであった。
手作りのチャームはその後、奈川トモのXのアカウントにて公開。チャームはハロウィンイラストにて描かれたタヌキ達、1匹、もしくは2匹ずつのミニチャームとなっており、Xではハロウィンイラストを意識していると思われる並び方でボードに飾られたチャーム達が公開された。他にも、当時発売されているコミックスの最新刊であった7巻の表紙で作られたチャームもあったとの事で、そちらも一緒に公開されている。
これらのチャームは奈川トモ自身への贈り物であるため、SNS以外での公開はされていない。奈川トモのSNSをフォローしている者だけが目にできる、限定的な作品だといえる。

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