お前、タヌキにならねーか？（おまタヌ）のネタバレ解説・考察まとめ

2025.01.30

『お前、タヌキにならねーか？』（略称『おまタヌ』）とは、漫画家の奈川トモによる「タヌキ」を題材にした、動物もの兼妖怪ファンタジー漫画である。Webコミック配信サイト「comicPOOL」にて2021年から連載を開始。さまざまなWeb漫画のランキングに名を連ねる大人気Web漫画の1つとなっている。
本作は、化け狸のこがね丸と人間の野々原雪を中心にオムニバス形式で話が進められる。さまざまな問題を抱える現代人が、人間社会で暮らす化け狸達達と交流をしながら、それぞれに抱えるものと向き合っていく。

イタチ

藤万と暁万の母にあたるメスの化けイタチ。幼くして祠守りとして送り出した藤万の事を常に気にかけており、祠守りの任から離れられない彼にさまざまな贈り物をしていた。どう足掻いても自分が藤万よりも先に亡くなってしまう事も理解していたので、自身が亡き後は藤万にそれを悟らせないようにと、自身に仕えていた岩十に頼む。そのため、彼女亡き後に藤万に贈られてきた贈り物は、すべて岩十が用意していた模様。
藤万の事を大事に想う反面、それが理由で彼の弟にあたる暁万への愛情が少々疎かになっていた節があるが、本人がそれに気づいていたかは謎である。

人間

野々原雪（ののはらゆき）

タヌキになりたい元OL。他者に心配をかけまいとする性分故に、自分の内側にいろいろなものを抱えがちな節があり、それが理由となって初登場時は自殺を図ろうとしていた。そこをこがね丸に助けてもらった事で、以来、人間とタヌキ、両方の生活を送るようになる。
優しく穏やかで、争いは好まない性格。本人は気づいていなかったが、実はその優しさでいろいろな人達の心を癒しており、会社でも立場に関わらずさまざまな人達に慕われていた模様。
こがね丸の事を好いているような描写はあるが、それが恋愛的なものであるかどうかは不明である。

リク

在宅ワーカーの人間の女性。化けタヌキであるタヌキチの妻でもある。タヌキチが野犬に襲われていたところを助けたのをきっかけに、彼に慕われるようになる。後にタヌキチは山に帰るが、人間に化けて彼女のところに戻ってきた。なお当初は、リクはタヌキチがかつて助けたタヌキである事に気づいていなかった。が、結婚をし、寝食を共にするようになってから、少しずつタヌキなのではないかと薄々気づき始めている。とはいえ、明るく大らかな性格のため、タヌキチがタヌキである知っても問題なく受け入れている模様。
両親はすでに他界しているので、家族は夫であるタヌキチ1人。ゲームが趣味で、プロと相違ない腕前を持つ事が明かされている。

文福薬湯堂店主（ぶんぷくやくゆどうてんしゅ）／おばあちゃん

化けタヌキのリンが住み込みで働いている「文福薬湯堂」の店主にあたる女性。年齢は不明だが、それなりに大きい孫がいることや、基本的に寝て過ごしている様子から見て、それなりに高齢である事が窺える。
おっとりとした性格の人物だが、実は過去に家から逃げてきたという、壮絶な過去を持つ。望まない見合いをさせられそうになったところを逃げ出し、山へ向かうも、そこで命を落としかける。だが、その寸前でこがね丸と思しき青年に助けられて事なきを得る。
リンがタヌキであった事に気づいてはいなかったが、後にタヌキであった事が判明してからも、変わらずに彼女の事を受け入れて共に過ごしている。

和一（かずいち）

「文福薬湯堂」の店主であるおばあちゃんの孫。祖母思いな青年で、時々お店の手伝いをしにくる。
「文福薬湯堂」で働いている化けタヌキのリンが子タヌキであった頃に、排水溝で溺れていたところを助けた張本人でもある。その事がきっかけでリンに慕われているが、本人がそれに気づいているかは不明。

緑雲（りょくうん）

柿葉寺の住職をしている男性。年齢は不明だが、外見からはそれなりに若い僧だと思われる。
こがね丸とは旧知の仲のようで、彼がタヌキにしたはいいものの、山での暮らしに慣れなかった元人間のタヌキ達の世話を担っている。
深くは明かされていないが、こがね丸が黄金丸として過ごしていた頃の事や、かつて世の中で猛威を奮っていたとされる妖怪「貂の妖」に関しても何か知っている模様。貂の妖の事を知る土竜いわく、かつて貂の妖と戦ったとされる僧侶・紫雲（しうん）にそっくりらしい。

紫雲（しうん）

柿葉寺にある絵屛風に描かれた紫雲の姿。

江戸時代頃にいたとされる僧侶。化けイタチと共に、当時の日本で猛威を奮っていた妖怪「貂の妖」と戦い、彼を封印したといわれている。
貂の妖の事を知る土竜いわく、本編に登場する住職・緑雲と似た外見をしていた模様。

東美々子（あずまみみこ）

小学生の少女。亡くなった母から貰ったお守りを探すために入った山で遭難したところを、化けタヌキの長老に助けられた。後に、化けタヌキのリンが働くお店「文福薬湯堂」の常連客となっている事が、作中で明かされる。またその際、藤万と知り合い、手紙をやり取りする仲になった。リンや藤万の正体が人間ではない事は知らない。
天真爛漫で明るい少女。運動が得意ではないようで、作中では体育の授業で行われるドッジボールに苦手意識を抱いている様が描かれていた。

『お前、タヌキにならねーか？』の用語

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