お前、タヌキにならねーか？（おまタヌ）のネタバレ解説・考察まとめ
『お前、タヌキにならねーか？』（略称『おまタヌ』）とは、漫画家の奈川トモによる「タヌキ」を題材にした、動物もの兼妖怪ファンタジー漫画である。Webコミック配信サイト「comicPOOL」にて2021年から連載を開始。さまざまなWeb漫画のランキングに名を連ねる大人気Web漫画の1つとなっている。
本作は、化け狸のこがね丸と人間の野々原雪を中心にオムニバス形式で話が進められる。さまざまな問題を抱える現代人が、人間社会で暮らす化け狸達達と交流をしながら、それぞれに抱えるものと向き合っていく。
小豆丸（あずきまる）
人間社会に混ざって暮らす、オスの化けタヌキ。同じ化けタヌキである長老（ちょうろう）の孫でもある。
人間時は全身黒づくめの美青年になるが、「始まりと終わりを司る者・AZ（アズ）」「闇の獣」など妙な自称をする事があり、性格に難がある事が伺える。本人はこうした自称にそぐう悪事を人間界で働かせようとしているが、なぜかどの行動もすべていい事に繋がってしまう。作中で明かされた情報によると、彼自体が「自身に関わる者達に幸運をもたらす体質」であるそうで、それ故にどのような悪事もすべていい事に繋っていく模様。名前の「小豆丸」も、「縁起のいい小豆まめ」から来ているという。
常に金欠状態で、お腹を空かせている。人間に甘いこがね丸の事を敵視しているが、向こうの方がお金があるため、食事をたかる事が多い。悪事という名目で、こがね丸の食べていた物を奪った事もある。
長老／銀杏丸（ぎんなんまる）
高齢のオスの化けタヌキであり、同じ化けタヌキである小豆丸の祖父。本名は「銀杏丸」だが、周りの者達からは「長老」と呼ばれる事が多い。なお、この「長老」は、彼が長生きである事からつけられたあだ名のようなものであり、長老故に他のタヌキより偉いといった上下関係的な意味は持ち合わせていない模様。
基本的にノリがよく、老いてはいるが他の若いタヌキ達に負けない活発的なタヌキである。タヌキ同士の宴会が行われると、得意の「キンタマ踊り」を披露する。そうした陽気な反面、実は霊感があるという、他のタヌキ達にはない力を持つ。
また変化の術にも長けており、老若男女問わず、どのような人物にも化ける事が出来る。基本的には、ニット帽をかぶった老人姿に化ける事が多い。
楽太郎（らくたろう）
旅館「狸楽庵」の次期支配人にあたる化けタヌキ。現在は従業員として、当代の支配人である父と女将である母のもとで修業をしながら働いている。
生真面目かつしっかり者で、狸楽庵のために尽くそうと日々奮闘。しかし、両親からはその生真面目さが仇にならないかと、少々心配されている面もある。
根っこは気の優しいタヌキで、道でお腹を空かせて倒れていた妖怪の土竜を助けた事もある。また、まだ化けられない下の子達が2匹いる事が作中で明かされており、3兄弟の長男にあたるタヌキでもある模様。
栗之助（くりのすけ）
変化の術が使えない化けタヌキのオス。本人曰く、変化の術に長けているこがね丸と長老が自分の指導にあたってくれた事もあるらしいが、それでも術を使う事は叶わなかったという。
変化の術が使えないので、山でのんびり生きている模様。しかし、変化してみたいという気持ちがないわけでないようで、一時期はまったく使えない自分が嫌になって「タヌキをやめたい」と思っていた。だが、周囲のタヌキ達が優しく接してくれたおかげで、今の自分も悪いものではないと思えるようになったという。
なお、変化の術は使えないだけで、人語を話す事は可能。
大福（だいふく）
動物園で暮らすオスの化けタヌキ。そこそこ高齢のタヌキらしい。山で暮らしていたが、事故にあったところを保護され、後に動物園で暮らすようになる。
本人いわく「変化の術を使えば、いつでも動物園を出て行ける」との事だが、動物園にやってくる人々を喜ばす事に生き甲斐を感じている為、山に帰る気配はない。一緒に園で暮らしている化けタヌキのチョコと共に、二人で力をあわせながら自分達を見に来た客を楽しませている。
なお、こがね丸いわく「山では暴れん坊」として有名なタヌキだったという。
チョコ
動物園で暮らすメスの化けタヌキ。一緒に動物園で暮らしている化けタヌキの大福と共に、自分達を見にやってきた客を楽しませる事を生き甲斐としている。
気が強めなようで、自分達を見て喜んで帰っていくお客にむかって「口コミ待ってる」と叫ぶなど、商魂たくましい一面を持つ。
シゲゾー
元人間のタヌキ。借金で首がまわらなくなったところを、こがね丸にタヌキにしてもらう形で助けてもらった。しかし、タヌキとしての山での暮らしがあわず、こがね丸の紹介で柿葉寺で暮らす事になる。以降は、住職の緑雲のもとで修業をしつつ、柿葉寺の看板タヌキとして過ごす。
明るい性格で、自分と同じ理由で柿葉寺にやってきた元人間達の世話を焼いている。
キツネ
雨紺（うこん）
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目次 - Contents
- 『お前、タヌキにならねーか？』の概要
- 『お前、タヌキにならねーか？』のあらすじ・ストーリー
- タヌキになったOL
- こがね丸の抱える過去
- 化けイタチ・藤万（とうま）の襲撃
- 貂の一族が隠していた秘密
- こがね丸と土竜の関係
- 『お前、タヌキにならねーか？』の登場人物・キャラクター
- タヌキ
- こがね丸／黄金丸
- リン
- タヌキチ／田沼小吉（たぬま しょうきち）
- 小豆丸（あずきまる）
- 長老／銀杏丸（ぎんなんまる）
- 楽太郎（らくたろう）
- 栗之助（くりのすけ）
- 大福（だいふく）
- チョコ
- シゲゾー
- キツネ
- 雨紺（うこん）
- 朱陽（あけび）
- 雨紺父／パッピー
- イタチ
- 藤万（とうま）
- 一識（いっしき）
- 九世（くぜ）
- 岩十（いわと）
- 暁万（きょうま）
- 百櫛
- 人間
- 野々原雪（ののはらゆき）
- リク
- 文福薬湯堂店主（ぶんぷくやくゆどうてんしゅ）／おばあちゃん
- 和一（かずいち）
- 緑雲（りょくうん）
- 紫雲（しうん）
- 東美々子（あずま みみこ）
- ハヤト
- 日向ユウタ（ひむかい ゆうた）
- ユキ母
- 古谷（ふるや）
- 嵐山（あらしやま）
- そのほかの妖怪
- 土竜（もぐら）
- 『お前、タヌキにならねーか？』の用語
- 作中に登場する動物達
- 化けタヌキ
- 化けキツネ
- 化けイタチ
- 貂の一族（てんのいちぞく）
- 普通のタヌキ
- 化け狸・キツネ・イタチ達が使う術
- 変化の術／化け術
- 匂い
- 貂の一族に関わる用語
- 祠守り（ほこらまもり）
- 貂の妖（てんのあやかし）／緋壽々（ひすず）
- 主な物語の舞台
- 貂烟山（てんえんざん）
- どんぶり山
- 文福薬湯堂（ぶんぷくやくゆどう）
- 柿葉寺（かきのはてら）／タヌキ寺
- 『お前、タヌキにならねーか？』の名言・名セリフ／名シーン・名場面
- こがね丸「人間やめるなら、タヌキにならねーか？」
- 野々原雪「タヌキにも泣きたい時があるんだ…こんなことしか出来ないけど…幸せな夢を見られますように…」
- 雪の母「ユキ生きててくれてありがとう。どんな風に生きたって構わない。 タヌキだっていいのよ。自分のように思うように生きてさえいれば」
- 『お前、タヌキにならねーか？』の裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話
- 『お前、タヌキにならねーか？』は作者のスランプがきっかけで生まれた漫画
- 実際の生態を大事にしつつ漫画的に描かれている動物達
- Xで見られる作者の友人が制作した『お前、タヌキにならねーか？』のチャーム