フランダースの犬（世界名作劇場）のネタバレ解説・考察まとめ

2024.10.25

『フランダースの犬』とは、1975年1月5日からフジテレビ系で放送されたテレビアニメ。イギリスの作家が書いた小説が原作で、『世界名作劇場』の1作目である。両親を亡くして祖父と2人暮らししている少年のネロは、乱暴な飼い主にこき使われている老犬のパトラッシュを保護する。そしてパトラッシュや祖父、ガールフレンドのアロアと貧しくも楽しく過ごしていたネロに様々な試練が訪れるというストーリー。本作は最高視聴率30.1%を記録し、ラストシーンは後世に語り継がれる名場面となっている。

ネロに関わる大人たち

CV：雨森雅司

森の中で生活している木こりである。ジェハンの古い友人で、ネロの良き理解者でもある。足を怪我した際、ネロに世話をしてもらっていた。その時にネロが1人で木を切り倒したと知って彼を木こりにしようと考え、ジェハンにネロを引き取らせてほしいと頼む。しかしネロがジェハンやパトラッシュと一緒にいることを望んでいたため断られた。ジェハンが亡くなった際は、1人ぼっちになったネロを引き取ろうとしたが、絵を描き終わるまでは家にいたいと望む彼の気持ちを優先する。その後、コンクールの結果発表があったクリスマスにネロを迎えに来たが、姿がなかったためヌレットたちと共に彼を探していた。

ノエル

CV：永井一郎

腕のいい風車職人のおじいさん。笛を吹きながらロバと共に風車のある場所を回っている。酒を持ち歩いており、頑固でマイペースな変わり者である。しかし常識人で、ネロの目の奥に熱い炎が燃えているのを感じ取っており、彼のことを評価している。風車小屋の火事がネロのせいにされていることを知った際は、ハンスやバースに火事の原因は風車の掃除を怠っていた2人の責任だと怒った。特にネロを放火犯と決めつけていたハンスのことは、責め続けていた。

アンソール

パトラッシュの元飼い主で、荷車で金物屋を営んでいる。乱暴者で傲慢で冷酷な性格で、パトラッシュのことを小さい頃からこき使っており、ろくに食べ物や飲み物を与えずムチで打って無理やり働かせている。パトラッシュが弱って瀕死の状態になった際は、死んだと思って川辺に捨てるという冷酷非道な行為をしていた。後にネロのおかげで元気になったパトラッシュと再会し、自分の犬だと主張して強引に連れて行こうとするが、ジェハンとの交渉により分割払いで3フランで売ることとなった。しかしジェハンと行き違いになってお金を受け取れなかったため、金を払わないつもりだと勘違いして怒る。そしてネロたちの家に行ってパトラッシュを強奪するが、結局逃げられた。それ以降はネロたちと会うことは無くなり消息不明である。

貴婦人

CV：北浜晴子

息子を亡くした悲しみを癒すため、アントワープに旅行に来ていた貴婦人である。荷車が壊れて困っていたネロとジェハンを助け、ネロに息子の面影を感じて優しく接し、彼と一緒に美術館に行った。大聖堂にルーベンスの絵が2枚あるとネロに教え、彼と見に行こうと約束していたが、彼がジェハンの急病やハンスの嫌がらせで大幅に遅刻してしまい約束を果たせぬままイギリスへと帰っていった。

ネロが住む村の人たち

グレタ

画像左側がグレタ

CV：市川千恵子

ハンスの妻で、アンドレの母親である。アロアの誕生日会の準備をしていた。ハンスと同様にネロを嫌っている。

アンドレ

CV：白川澄子

ハンスの息子である。臆病で内気な性格。追い込まれるとネロのせいにするなど、卑怯な面がある。しかし雪の日にネロやジョルジュたちと遊んでからは彼らと親しくなり、ネロが火事の放火犯に疑われた際は彼が放火犯ではないと信じて、パトラッシュに餌を分けてくれていた。その後、ネロが行方不明になった際は村人たちと一緒に泣きながら彼を探していた。

ジェスタス

画像左側がジェスタス

CV：水鳥鉄夫

自分の畑と牧場を持っている農夫である。妻のイザベルと暮らしており、親切な性格。ジェハンとネロのことを気にかけている。セルジオが無料で牛乳運びを始めた際は村人たちが仕事を頼む中、唯一ネロとジェハンの仕事がなくならないようにとセルジオの牛乳運びを断っていた。火事でネロが放火犯に疑われた際も彼を庇っていたものの、地主であるバースの怒りを買っていたことから、仕方なくネロの牛乳運びを断ることとなった。