フランダースの犬(世界名作劇場)のネタバレ解説・考察まとめ
『フランダースの犬』とは、1975年1月5日からフジテレビ系で放送されたテレビアニメ。イギリスの作家が書いた小説が原作で、『世界名作劇場』の1作目である。両親を亡くして祖父と2人暮らししている少年のネロは、乱暴な飼い主にこき使われている老犬のパトラッシュを保護する。そしてパトラッシュや祖父、ガールフレンドのアロアと貧しくも楽しく過ごしていたネロに様々な試練が訪れるというストーリー。本作は最高視聴率30.1%を記録し、ラストシーンは後世に語り継がれる名場面となっている。
アロア・コゼツ
CV:桂玲子
ネロの幼馴染で親友である。明るく天真爛漫で、ネロといつも一緒に遊んでいる。好奇心旺盛な面もあり、ネロが何かしていると自分もやりたがり、危なっかしい行動を取ることもある。ネロの夢を誰より応援しており、ジェハンが亡くなった際や風車小屋の放火犯にされて落ち込んでネロが絵を描けなくなった時は、彼のことを励ましていた。一時期バースの判断で無理やりイギリスに留学させられたが、心を病んで村に戻り、ネロのおかげで元気を取り戻す。その後は自ら望んでアントワープの学校に通うようになった。ネロに冷たく接するバースと衝突することも多かったが、ネロが大金の袋を届けたことで改心したバースと和解する。ネロが行方不明になった際は家の中で彼が助かるように祈っていたが、彼が亡くなったのを感じ取ったかのように外に飛び出し、アントワープの方向に向かって叫んでいた。
バース・コゼツ
CV:大木民夫
アロアの父親である。村で1番の権力者で、村の土地を所有する大地主で実業家である。貧しい家で育ち、幼い頃から働いてきた努力家だが、傲慢で体裁を気にする性格。貧乏なネロを見下しており、「働かずにくだらない絵ばかり描いている怠け者」と評して、アロアに近づくことを嫌っている。特にネロがアロアたちと遊んでいて自分の壺を割った後から強く拒絶反応を示すようになり、彼がアロアに近づくことを禁止したりしていた。アロアのことは溺愛しているが、ネロと引き離したり勉強が目的で強制的にイギリスへ行かせたりと、厳しく躾をしている。セルジオが牛乳運びを始めたり、放火犯と疑われたりしてネロの仕事がなくなった際はアロアや妻のエリーナ・コゼツから助けてあげてほしいと言われたが、聞く耳を持たなかった。それどころかネロを放火犯と決めつけた挙句、ネロがアロアに会いにいっていたことを知って激怒し、村人の前で罵っていた。しかし紛失した大金をネロが届けてくれたことで、ようやく自分の過ちに気づき、深く反省する。そしてネロを我が家に迎え入れてアロアと同じように勉強させてやろうと決意したが、その時にはネロの姿はなくなっていた。
エリーナ・コゼツ
CV:中西妙子
アロアの母親である。優しく思いやりがあり、ネロに対しても親切に接する。アロアとネロが仲良くする様子を温かく見守っており、彼がジェハンを亡くして1人ぼっちになった時や仕事がなくなった時なども、心配して食べ物を恵んだりしていた。またバースがネロに冷たく当たるのをなだめたり、ネロを助けてあげてほしいとバースに頼んだりすることもあったが、聞き入れてもらえなかった。
ネロの友達
ジョルジュ
CV:駒村クリ子
アントワープに住むネロの親友である。弟のポールと仲良しで、いつも一緒にいる。口が悪くわんぱくな性格で、初めはネロに対して当たりが強かったが、川で溺れかけたポールをネロに救ってもらったことで尊敬の念を抱くようになる。それ以降はネロとよく遊んだり仕事が減った彼に仕事を探してきてあげたり、ジェハンが亡くなった際に彼を気遣ったりと支えになってあげていた。またアロアがアントワープの学校に通い始めた際は、すれ違いの生活を送るアロアとネロのため、旗を上げて互いが元気であると知らせる役割を果たした。その後、鍛冶屋の見習いとして働きに出ることになり、ネロと別れる。クリスマスに戻って来てネロの家に行ったが、彼が行方不明になっていることを知り、彼を探すためにポールと共に泣きながら鐘を鳴らしていた。
ポール
CV:菅谷政子
ジョルジュの弟である。遊んでいて川に転落して溺れかけた際、ネロに助けてもらってから、彼を慕うようになる。いつもジョルジュと一緒に行動しており、彼の言葉を真似している。明るく元気で素直な性格だが、張り切り過ぎて失敗することもある。ジョルジュが働きに出た後も、ネロのことを気にかけていた。またジョルジュがいない寂しさからクロを1日だけ預かり、弟のように話しかける。その様子を見たジョルジュがネロにクロを引き取らせてほしいと頼み、引き取ることとなった。
ネロに関わる大人たち
ハンス
CV:村松康雄
コゼツ家の商業使用人で、コゼツ家の事業の手伝いや村の貸家の管理などを行っている。バースの腰巾着で卑怯で底意地が悪く、弱い立場の者には強く出るが、強く言い返されたりすると逃げ腰になる。仕事がいい加減でミスが多く、バースに叱られることも多いが、そのたびにネロのせいにしたり八つ当たりしたりしている。息子のアンドレを将来アロアと一緒にしようと企んでおり、アロアと仲良しのネロに冷たく当たる。しかしネロに強い態度で出ようとすると、パトラッシュから吠えられて追い返されていた。風車小屋が火事になった際、真っ先にネロを放火犯と疑ったが、後に自分のせいだったと判明してバースや職人のノエルに怒られた。これを機にバース同様に反省してネロへの態度を改めようと決意しながら、ネロを探したが、思いが届くことはなかった。
ヌレット
CV:遠藤晴
ネロの隣の家に住んでいる1人暮らしの女性である。アヒルを4匹ほど飼っている。ネロが子供の頃から母親代わりとして面倒を見ており、親切で愛情深い。ジェハンとも親しくしており、互いに体調を崩した時は世話をして助け合っていた。後に持病の神経痛が酷くなり、娘夫婦の元へ引っ越すことになる。クリスマスに戻ってくるとネロに約束していたため、クリスマスに戻ってきたが、彼が行方不明になっており娘夫婦と一緒に探していた。
ミシェル
タグ - Tags
目次 - Contents
- 『フランダースの犬』の概要
- 『フランダースの犬』のあらすじ・ストーリー
- ネロとパトラッシュの出会い
- ネロとアロアの別れ
- ジェハンの死
- ネロとパトラッシュの悲劇
- 『フランダースの犬』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- ネロ・ダース
- ジェハン・ダース
- パトラッシュ
- コゼツ家
- アロア・コゼツ
- バース・コゼツ
- エリーナ・コゼツ
- ネロの友達
- ジョルジュ
- ポール
- ネロに関わる大人たち
- ハンス
- ヌレット
- ミシェル
- ノエル
- アンソール
- 貴婦人
- ネロが住む村の人たち
- グレタ
- アンドレ
- ジェスタス
- イザベル
- ヘルモンド
- セルジオ
- パトラッシュ以外の動物
- クロ
- ダックス
- ロバ公
- その他
- ミレーヌ
- クロード
- ソフィア
- アニー
- ダントン
- 牛乳集配所主人
- バートランド
- ステファン
- ヘンドリック・レイ
- 『フランダースの犬』の用語
- ブラッケン村
- アントワープ
- ルーベンスの絵
- 『フランダースの犬』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 放火犯と疑われたネロがアロアとアンドレに励まされる場面
- ネロがバースの大金を届けた場面
- ネロ・ダース「僕は今すっごく幸せなんだよ」
- 『フランダースの犬』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 地元ベルギーでは知られていない『フランダースの犬』
- 原作ではネロが自殺するために大聖堂を訪問
- ラストシーンのアイデアはカルピス社長が提案
- 『フランダースの犬』の主題歌・挿入歌
- OP(オープニング):大杉久美子「よあけのみち」
- ED(エンディング):大杉久美子「どこまでもあるこうね」
- 挿入歌:大杉久美子「まどをあけて」
- 挿入歌:大杉久美子「あおいひとみで」
- 挿入歌:大杉久美子「パトラッシュぼくの友達」