THE BAWDIES(ザ・ボウディーズ)の徹底解説まとめ

THE BAWDIES(ザ・ボウディーズ)とは日本の4人組ロックバンドである。学生時代の同級生ROY(Vo. & Ba.)、TAXMAN(Gt. & Vo.)、JIM(Gt. & Cho.)、MARCY(Dr. & Cho.)で2004年に結成。メジャーデビューは2009年。ファンの総称はスポブラ。ROYが作詞した曲は全て英語詞である。ライブを大事にしており、現代のThe Beatlesとも言われている。

THE BAWDIESの概要

THE BAWDIES(ザ・ボウディーズ)とは日本の4ピースロックバンドである。メンバーはROY(Vo. & Ba.)、TAXMAN(Gt. & Vo.)、JIM(Gt. & Cho.)、MARCY(Dr. & Cho.)の4人である。小学校からの同級生であるROY、JIM、MARCYの3人と、高校からの同級生であるTAXMANで2004年に結成された。1950〜70年代のソウルミュージックやブラックミュージックの影響を受けており、しゃがれた歌声やシャウトを多用する歌唱スタイルである。
バンド名の由来はメンバー全員がリスペクトしているThe Beatlesと同じように「The B〜」から始まるバンド名にしたいと思った。その時にブルース用語の1つであるThe Bawdy Blues(春歌、ざれ歌)を見つけ、その言葉を複数形にしTHE BAWDIESとなった。
2006年にSEEZ RECORDSからインディーズファーストアルバム『YESTERDAY AND TODAY』にてデビュー。6月にインディーズながら、初海外ツアーとしてオーストラリアツアーを敢行。このツアーをきっかけにメンバーはライブのことを「パーティ」と呼ぶようになった。
2007年に初めての野外フェスであるフジロックフェスティバルに出演。
2009年にVictor Entertainmentから、LOVE PSYCHEDELICOのNAOKIプロデュース曲を含む1stアルバム『THIS IS MY STORY』にてメジャーデビュー。
2010年に出演した夏フェスROCK IN JAPAN FESTIVALのSeaside Stageではトリを務め、2010年夏フェスの最多出演(14本)を果たした。
2010年9月ツアーの移動中に交通事故に遭い、JIMとMARCYが負傷。大事にはならなかったものの、JIMとMARCYが100%のTHE BAWDIESをお届けできないという理由から、ツアー5公演を延期した。メンバーは「この事故を期に音楽活動の喜びを改めて感じ、バンド内の空気が決定づけられた」と話している。
2011年に念願の日本武道館で360℃見渡せるステージにて初ライブを開催し、大成功をおさめた。The Beatlesを尊敬している4人にとってThe Beatlesが立ったステージに立つことは目標の1つだったからである。ROYはこの時のことを「自分の感じている喜びをこのまま表現すれば、みんなが受け止めてくれる、そういう大きな光に包まれてる感じ」と後日のインタビューで話している。
その後も毎年ライブやツアーを行っており、フェスにも精力的に出演している。

THE BAWDIESの活動経歴

THE BAWDIESの原点

初期のTHE BAWDIES

THE BAWDIESの原点といえば、1950〜70年代のブラックミュージック、ソウルミュージックやR&Bである。
中でも4人がバンドを結成するきっかけになった1つが、ガレージロックバンドのTHE SONICSだ。高校生の時にメンバーは、THE SONICSの音楽を聞いて衝撃を受けた。「このかっこいい音楽をみんなに聞かせたい!だったら自分達でこの音楽を作ってみんなに届けよう」と決心し、バンド結成。
バンド結成後はTHE SONICSのコピーばかりをしていたが、単に真似ばかりしているため全く上達しなかった。THE SONICSに近付くにはどうすればいいのかメンバーで考えた結果、その当時THE SONICSがどんな音楽を聞いていたかが、THE SONICSに近付くための1番近い道ではないかと考えた。そこからは60年代の音楽しか聞かないという「鎖国時代」に突入。音楽だけに留まらず服装や髪型などもその時代に合わせていたため、大学生の4人は大学内でとても浮いていたとROYが話している。
THE BAWDIESの曲は全て英語詞である。その理由は2つあり、1つはロックンロール自体がアメリカの音楽なので英語詞にこだわりたいという点。もう1つは日本には素晴らしい歌詞の音楽が多く、それゆえに日本人は歌詞の意味をすごく知りたがるので、曲よりも歌詞を聞こうとしてしまう点である。頭で歌詞を追って聞くのではなく、音楽を聞いて体が勝手に動き出すという文化を日本に根付かせたいと思っている。

インディーズ時代からライブ

メジャーデビューすぐのTHE BAWDIES

結成後、コピーが多い60年代のガレージバンドの演奏していたTHE BAWDIESは色んなライブハウスでライブをしていた。ライブに出始めた当時は、もちろんお客さんが入らず、一生懸命バイトしてノルマを払って友達を呼んでライブするという状態が続いていた。このままでは、何のためにライブしているかわからないと思ったメンバー達は自分達のようなバンドが出ているライブハウスを探した。
そこで初めて日本のガレージやモッズシーンを知り、そういったライブハウスを中心にライブを続けていった。すると、事務所の社長に目に留まり「レコードを出してみないか」と声をかけられた。ただ、コピーが多い60年代のガレージバンドが好きなTHE BAWDIESにとってオリジナル曲の必要性がなくライブを始めてからも1曲もオリジナル曲がなかった。レコードを出すとなると、オリジナル曲が必ず必要になるので、その時に初めてオリジナル曲の作成をした。
初めてのインディーズアルバムはオリジナル曲よりもカバー曲が多かった。

THE BAWDIESの戦闘服

スーツ姿のTHE BAWDIES

THE BAWDIESは演奏する際は全てスーツ姿である。メンバー達は1960年代の音楽に影響されており、当時のビートバンドたちのスタイルを継承しようと1960年代のエネルギーを現代の人たちに伝えたいとスーツ姿で演奏している。
メンバー達はスーツのことを戦闘服と呼んでいる。
インディーズ時代に作った1着目のスーツは梅ヶ丘の洋服の並木で作成され、それ以降はTHE BAWDIESの事務所社長の友人がやっているアングラサッド(ANGLASAD)で作成。
作品ごとにスーツを決めるというよりは、気分で決めており1度決めると1年間着続けてしまうため覚悟を決めて考えている。
ライブの際もスーツなのでスーツを作る際には、破けにくいように生地を厚くするなど、少しずつ改良を加えている。年間を通して着るもので夏も冬もいける中間を取ってスーツを作成しているため、夏は暑く冬は寒いという問題はずっとつきまとってしまう。

数々のアーティストとの対バンを経て、生みの親THE SONICSとの対バン

THE SONICSとの対バンツアーの際に記念撮影

インディーズ時代から色んなバンドと対バンしており、ジャンルにこだわらず色んなライブに出演するようにしていた。その理由として1つのジャンルに縛られたくないということがある。
そんな対バンをしたからこそ生まれた出来事がいくつかある。THE BAWDIESが結成されたきっかけはTHE SONICSである。そのTHE SONICSとの対バン「THE SONICS × THE BAWDIES JAPAN TOUR 2012」が2012年に開催されたのだ。
結成当時からは考えられないことが起きたとメンバー全員が言っており、デビューから色んな嬉しいことがあったが、この対バンツアーは信じられないほど嬉しかったとインタビューで話している。ROYは当時のことを、最初は年齢が離れすぎて、おじいちゃんと孫が交わるような感覚になるのではないかと思っていたが、実際に共演すると演奏を通じて「負けねえぞ」と言ってくれてる気がしたと話している。

お笑い芸人ジャルジャルとの対バンツアーの写真。左からTAXMAN・JIM・MARCY・ROYそしてジャルジャルの後藤 淳平と福徳 秀介

その他にも、ファンの総称である「スポブラ」はマキシマムザホルモンと対バンした際に、ダイスケはんが名付けた。それまではファンの総称はおのおの違っていたので、対バンがあったからこそ生まれた出来事である。
そして、2016年に同じ事務所・レーベルの弟的存在であるgo!go!vanillasと、コラボ・スプリットシングル『Rockin’ Zombies』を発売。THE BAWDIESとgo!go!vanillasは相互カバーをし、THE BAWDIESは英語詞でgo!go!vanillasは日本語詞で大胆カバーをした。
アーティストだけでなく、お笑い芸人ジャルジャルとも、同い年で同期という接点から何度か対バンを行なっている。ジャルジャルのコントにTHE BAWDIESの演奏が合わさるという、想像できないようなことをやっている。まさに音楽とお笑いの融合である。

THE BAWDIESのメンバー

ROY

THE BAWDIESのフロントマン、ボーカル、ベースのROY。1983年7月16日生まれで東京都出身。ベースボーカルなのはHi-STANDARDの難波章浩の影響である。
自他共に認めるポジティブであり、話すのがとても上手で、熱くておもしろいMCが有名である。
母親が15年ほどアメリカで過ごしていた影響で小さい頃からソウルミュージックを聞いており、ソウルの種を植え付けられていた。中学生のときに「AIR JAM」というロックフェスティバルを見に行った際に感銘を受け、親戚にベースを借り1人でHi-STANDARDのコピーなどをしていた。
60年代の音楽しか聞かない「鎖国時代」のときに、ROYは毎日憧れのアーティストの声や歌い方を真似てトレーニングしていた。その際に、自分の歌唱スタイルが自然にできあがったと話している。
その後インディーズデビューが決まった23歳で作詞作曲を始め、それからメインの作曲作詞はROYが行なっている。
曲は全て英語詞のため、外国人の友人に発音や歌詞を見てもらい、簡単な英会話であれば可能である。
2019年に行った健康診断で肺活量が65歳と診断された。ROYは「肺活量が65歳でも、こんなに精力的にライブをやれてるのは自分くらいだ」とポジティブに捉えている。
息抜きはバスケ観戦とプレーをすることで、バスケの時間は唯一音楽も仕事も考えない時間だとROY本人が話している。
プライベートでは2014年にモデルのAMOと結婚。2人の子どもの父親である。

TAXMAN

THE BAWDIESのギター、ボーカルのTAXMAN。1983年11月21日生まれ。TAXMANという名前は、尊敬するThe Beatlesの曲名「taxman」から名付けられた。
ライブ終わりに行う「わっしょい!」という掛け声担当という点から、大将とも呼ばれている。
アルバムの中に1曲はTAXMANのメインボーカルの曲がある。
TAXMANは明るい性格であると自任しているが、基本的にまとめ役にまわることが多い。ライブの際には、ビールを開封する儀式がいつの日から行われるようになった。
ギタリストとしての技術も確かで、2013年にフェンダーとエンドースメント契約を結ぶなど実力は高く評価されている。
小学生の頃からJリーグの横浜マリノスを応援しているが、2017年の名古屋グランパス選手紹介曲に「THE EDGE」を使用していたという理由から、THE BAWDIESのバンド的には名古屋グランパスを応援している。

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