頭からしっぽまで英国的なバンド ブラー(Blur)の光と影
ブラーは今も活動を続けるイギリスのオルタナティブバンドです。そのどこを切ってもイギリス的なサウンドの変遷と魅力に迫ります。
ブラーは1990年に結成されたイギリスのオルタナティブ・バンド。
メンバーは、デーモン・アルバーン(Damon Albarn)(vo,gu,key) グレアム・コクソン(Graham Coxon)(gu,vo,sax,drms)
アレックス・ジェームス(Alex James)(base) デイヴ・ロウントゥリー(Dave Rowntree)(drms )の4人です。
足掛け25年の長いバンド歴の中、グレアムが一度脱退をしたり、メンバーがアルコール依存症に陥ったりと、けっして良いことばかりではなかったブラー。
しかし2015年の今現在も彼らは現役でバンド活動を行っています。
わたくし事ながら、筆者は彼らをTwitterでフォローしており、折々の活動を見守っているところです。
デビューアルバム「レジャー(Leisure)」と「シーズ・ソー・ハイ(She's So High)」
ちなみに、アルバム6曲目の「シング ( Sing)」は、1996年のイギリス映画『トレインスポッティング』のサウンドトラックに使用されています。
1992年2月にブラーは初来日。
同年、マネージャーのバンド資金使い込みが発覚し、バンドは破産の危機に陥ります。
また、この頃はニルヴァーナに代表されるグランジミュージックが圧倒的人気を博しており、ブラーのような「ブリティッシュポップ」バンドは殆ど顧みられていませんでした。
そういった逆境の中で、メンバー達は次第に疲れ、アルコール依存に陥るなど、精神的にかなり辛い日々を過ごしたようです。
2ndアルバム『モダン・ライフ・イズ・ラビッシュ」リリース
大ブレイク作「パーク・ライフ(Park Life)」
「近いうちに必ず愛国的なサウンドが好まれる時が来る」
そんなデーモンの「読み」がぴたりと当たり、ブラーが大ブレイクを果たすのは1994年のこと。
3rdアルバム「パークライフ(Park Life)」がリリースされ、3月に先行発売されたシングル曲「ガールズ&ボーイズ(Girls & Boys)」は、ポップでキャッチーなサウンドで大ヒット。
アルバムも彼らの作品として初めて全英一位になりました。
このアルバムでの成功により、ブラーは一躍イギリスのトップアーティストの仲間入りをし、当時イギリスに多数登場した英国的なサウンドを持つバンドの総称「ブリット・ポップ」の代表格と呼ばれるようになったのです。
Oasisとの軋轢と4thアルバム「ザ・グレイト・エスケープ(The Great Escape)」
こうしたジャーナリズムがらみのばか騒ぎに巻き込まれるうち、ブラーは一時的に活動休止状態に追い込まれてしまいます。