トムとジェリー(トムジェリ)のネタバレ解説・考察まとめ

『トムとジェリー』とは、ウィリアム・ハンナとジョセフ・バーベラによって製作された、アメリカのアニメーションシリーズ。ドジだけどどこか憎めないネコのトムと、頭脳明晰でずる賢いネズミのジェリーによるドタバタ劇をユーモラスに描いたギャグコメディ。短編作品を中心に80年以上に渡り様々な作品が展開されている、世界中で人気のアニメ。日本では世界でも特にファンが多く、キャラクターグッズの販売も多岐にわたる。2021年にはクロエ・グレース・モレッツ主演で実写アニメーション映画としても公開された。

『ピアノ・コンサート』(1946年)より

『メリー・クリスマス』(1947年)より

日本では《テレビアニメ》のイメージが強い『トムとジェリー』だが、前述のように元々は短編アニメーション映画であるため、《アカデミー賞》のノミネート対象となっていた。
その数は《短編アニメーション部門》受賞が7回、ノミネートは13回とこれまでに最も受賞したシリーズ作品である。

アカデミー賞受賞作品

・勝利は我に(1943年)
・ネズミとり必勝法(1944年)
・ただいまお昼寝中(1945年)
・ピアノ・コンサート(1946年)
・台所戦争(1948年)
・パーティ荒らし(1951年)
・ワルツの王様(1952年)

ノミネート作品

・上には上がある(1940年)
・メリー・クリスマス(1941年)
・あべこべ物語(1947年)
・いたずらきつつき(1949年)
・ごきげんないとこ(1951年)
・武士道はつらい(1954年)

醍醐味のバトルシーンへの規制・修正

『トムとジェリー』といえば、主役の2匹をはじめとした人間以外のキャラクターによる、現実では大怪我や死に値する過度な暴力を不条理なコメディに変えるという作風であるが、このような描写は、規制の激しい現代のアメリカにおいては子どもたちに悪影響があるとみなされ、必要以上に暴力的と判断された場面の修正が実施されている。

子ども心に大いに刺さり、大人になっても思わず笑ってしまうようなシーンの数々であるが、時代とともに表現方法も変化せざるをえず、70年代以降のシリーズや長編映画作品などでは過去の作品のような容赦ない過激な描写はかなり抑えられて、むしろ二匹は仲良しという設定になった。

第1作目での「トムとジェリー」の名前は「ジャスパーとジンクス」

『上には上がある』のワンシーンより

第1作目の『上には上がある』は、正式には1作目ではなくプロトタイプであったため、初公開時点ではそれぞれの名前が違っており、トムが「ジャスパー」、ジェリーが「ジンクス」と名付けられていた。そのため、二匹の正式名称であるフルネームには「ジャスパー」「ジンクス」が用いられている。

第2作目となる『夜のつまみ食い』で正式に『トムとジェリー』という作品名、及び名前になる。

『トムとジェリー』の主題歌・挿入歌

主題歌:梅木マリとフォー・コインズ「トムとジェリー」

1964年のテレビ放送開始時に製作された、日本オリジナルの主題歌。
「なかよくケンカしな」のフレーズがキャッチコピーとして様々な場面で使用される。

作詞・作曲:三木鶏郎
歌唱:梅木マリとフォー・コインズ

メインテーマ:スコット・ブラッドリー「Leo the Lion (Tom And Jerry Main Theme)」

厳密には主題歌ではなく、ハリウッドの映画会社であるMGMのオープニングロゴ、及びテーマの総称。
MGMの作品全般で使用されるが、音楽は『Tom And Jerry Main Theme』としてTV放送でも使用されていたため、「『トムとジェリー』といえばこのイントロダクション」というイメージが強い。

keeper
keeper
@keeper

目次 - Contents